「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「境界性パーソナリティ障害の症状と特徴」 (2)

2011年06月05日 21時19分52秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

3. 行動調整不全

 危険で衝動的な行動と、 自傷行動のふたつがあります。

 前者は、 自分を傷つけるような衝動性で、

 衝動買い, 無謀な運転, 危険な性行為, 薬物やアルコールの問題があります。

 動揺している心のつらさを 一時的に和らげるためのものです。

 後者は、 自殺行動 または自傷行動です。

 自殺行動は、 自殺について考える, 自殺しようとする, 実際に自殺することです。

 故意の自傷行動は、 死ぬという意志のない 自傷行為動です。


4. 自己とアイデンティティの調整不全

 自分が何者なのかという はっきりした意識がなく 不安定で、

 また、 ほとんどいつも 虚しく感じています。

 前者では、 状況が変わると 自分が別の人間に なってしまうように感じます。

 進路や職を 転々と変えたり、

 自分の人生が どこに向かっているのかよく分からない と話したりします。

 後者では、 心の中に空白があり、 自分が脱け殻のように感じます。

 埋められない大きな穴がある, 自分が存在していないように感じる、

 という人もいます。


5. 認知調整不全

 ストレスをためこむと、 否定的な考えや 被害妄想的な考えを持つことです。

 人が意地悪しているとか、 人から批判的に見られている と思ったりしてしまいます。

 自分や現実からの解離を 経験することもあります。

 自分が自分の中に いないような感覚や、

 中には、 天井まで浮いて 自分や周りの人を見下ろしている 感じを持つ人もいます。

 解離は 苦痛から逃れる 手段でもあります。

 しかし それによって問題は解決されませんし、

 解離状態のときには 自殺企図や無謀な性行為など、

 危険な行動を 取ってしまうこともあります。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
 
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