「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

徹底的受容

2016年08月01日 20時24分08秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 マインドフルネスの定義は、 自分自身や自分の経験を、 価値判断したり批判せずに、
 
 現在の瞬間における 思考, 感情, 身体的感覚, 行動から逃げずに、
 
 ありのままに受け入れる能力です。
 
 徹底的受容は、 マインドフルネスにおける 極めて重要なスキルです。
 
 それは、 価値判断したり、 変えようとせずに
 
 ありのままに認め、 受け入れることです。
 
 価値判断が苦悩への近道であるのは、 他人を価値判断すれば 腹立たしくなり、
 
 自分自身を価値判断すれば 落ち込むからです。
 
 徹底的受容で 最も難しいことのひとつは、
 
 自分が価値判断しているのを 認識することです。
 
 これには練習が必要です。
 
 次第に考えは変わってくるでしょう。
 
 誰もが過ちを犯すことがあり、 それでも構わないということに 気付き始めます。
 
 よりマインドフルになり、 日常的経験に集中し、
 
 より健康的な選択をするのに 役立つでしょう。
 
 ただし、 徹底的受容は、
 
 有害または危険な状況に 黙って耐えるということではありません。
 
 例えば 虐待的な関係にあるなら、 抜け出してください。
 
 自分に起こることを 無条件に容認したりしないでください。
 
 徹底的受容を用いるのは 確かに難しいことです。
 
 しかし、 実際にはそれによって
 
 より多くの自由が 与えられることに気付くでしょう。
 
 徹底的受容は間違いなく 学ぶ努力に値するものです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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