マインドフルネスを実践し、 習得するにつれ、
自分の中から 抵抗や困難がわき出てくるものです。
○ 5つの妨害
瞑想やマインドフルネスの妨げとして、 欲望, 嫌悪, 眠気, 焦燥感, 疑惑が、
何千年も前から 瞑想の師や実践者らに 認識されていました。
しかし、 進んでこれらを認識し、 観察し、 これらから学べば、
これらは 最も賢い師となりうるのです。
・ 欲望とは、 今の自分とは違っていたらいいのに という望みです。
「幸せや平穏」 「完璧な人間(瞑想者)」 に なりたいという願望です。
・ 嫌悪とは、 怒りや悪意を意味します。
退屈感や恐怖感など、 他の形の抵抗も含まれます。
価値判断は 正に嫌悪の表現です。
・ 眠気とは、 眠い, 重い, だるい感じです。
原因は 身体的疲労もありますが、 苦痛や恐れに対する抵抗なのです。
これらのふたつを識別するのは 極めて重要です。
・ 焦燥感とは、 眠気の反対で、 不快であり得ます。
落ち着きなく動くことを要求し、 非常に心をかき乱す、
思考, 感情, 感覚の「嵐」です。
・ 疑惑とは、 「どうしたらいいのか分からない」 「これが何の役に立つのか」
「自分には合わない」 という 内なる声です。
疑惑はしばしば、 心の中の言葉、 恐れや抵抗の気持ちとして 表現されます。
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]