マインドフルな 「私」 を 主語にした発言などの、
効果的なコミュニケーションスキルは、 「有効なことをする」 ことの一環です。
これは 状況に対処するために、
例えそれが不自然であっても、 適切で必要なことをするということです。
望むものを得るためには、 やりたいことを変えなければならないこともあります。
特に、 圧倒されるような感情に 悩まされているときはそうです。
例を挙げましょう。
・ あなたは恋人と 激しい口論になります。
とても傷ついて腹も立ち、 関係を終わらせたいと思います。
でも内心では、 うまくいくことを願っています。
そのため深呼吸をして、 マインドフルな 「私」 を主語にした 発言を使って、
自分がどう感じているか 相手に知らせることにします。
・ 上司が あなたに仕事を与えますが、 あなたはすでに 多量の仕事を抱えています。
怒りを覚え、 利用されているように感じます。
上司に文句を言い、 出ていくことを考えます。
しかし 落ち着いて話せるときまで、 できる限りのことを することにします。
・ あなたは友人に 車を貸してほしいと頼みましたが、 断られます。
あなたは 彼女の頼みには いつも応えているので、
苛立って、 彼女がひどい奴だと 言ってやりたくなります。
そうすると 友人関係を失ってしまうかもしれません。
そのため 違う友人に車を頼みます。
(次の記事に続く)
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
[星和書店の許可のうえ掲載]