「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

有効なことをする (1)

2016年08月15日 20時04分16秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 マインドフルな 「私」 を 主語にした発言などの、
 
 効果的なコミュニケーションスキルは、 「有効なことをする」 ことの一環です。
 
 これは 状況に対処するために、
 
 例えそれが不自然であっても、 適切で必要なことをするということです。
 
 望むものを得るためには、 やりたいことを変えなければならないこともあります。
 
 特に、 圧倒されるような感情に 悩まされているときはそうです。
 
 例を挙げましょう。
 
・ あなたは恋人と 激しい口論になります。
 
  とても傷ついて腹も立ち、 関係を終わらせたいと思います。
 
  でも内心では、 うまくいくことを願っています。
 
  そのため深呼吸をして、 マインドフルな 「私」 を主語にした 発言を使って、
 
  自分がどう感じているか 相手に知らせることにします。
 
・ 上司が あなたに仕事を与えますが、 あなたはすでに 多量の仕事を抱えています。
 
  怒りを覚え、 利用されているように感じます。
 
  上司に文句を言い、 出ていくことを考えます。
 
  しかし 落ち着いて話せるときまで、 できる限りのことを することにします。
 
・ あなたは友人に 車を貸してほしいと頼みましたが、 断られます。
 
  あなたは 彼女の頼みには いつも応えているので、
 
  苛立って、 彼女がひどい奴だと 言ってやりたくなります。
 
  そうすると 友人関係を失ってしまうかもしれません。
 
  そのため 違う友人に車を頼みます。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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