「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

用語解説 (5)

2015年09月07日 20時20分29秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
・ 低機能
 
 自傷行為や、 精神疾患と認められるような、 極端な行為を行なう人。
 
 低機能BPは、 頻繁に入院したり、 摂食障害や薬物乱用を行なう。
 
・ ノン・ボーダーライン, non-BP
 
 ボーダーの人によって 影響を受ける人。
 
 献身的なnon-BPもいれば、 虐待を加える人もいる。
 
・ 個人的境界の遵守
 
 人の希望を尊重する態度で 行動すること。
 
・ 人格障害
 
 ある個人の人生への対応を含んだ、 深層に及ぶ 「状態」 障害。
 
 (それに対して うつ病などは、
 
 一時的で、 人物の構造に不可欠とは言えない、 「症状」 障害。)
 
・ 外傷後ストレス障害 (PTSD)
 
 精神的な衝撃の大きい攻撃に、 継続的に曝露されることで生じる。
 
・ 激怒
 
 BPDでは、 でき事が引き金のこともあれば、 降って湧いたような場合もある。
 
・ 現実チェック
 
 ボーダーの人は、
 
 あなたのネガティブな特性でも、 操作的要求でも、 極度に強く主張する。
 
 non-BPは、 精神的に健康な友人から 情報を得て、 現実チェックをするべき。
 
・ スティグマ
 
 極度にネガティブなレッテル。 (烙印)
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]
 
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用語解説 (4)

2015年09月06日 19時15分43秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
・ フーバーリング
 
 相手が引いたあとで、 関係を引き戻すために、 想像できる限りのことをする。
 
・ 過度の警戒状態
 
 過度に、 継続的に ガードを固めた状態。
 
 とてもビクビクしていたり、 突然の動きや雑音に 過剰反応することも。
 
・ 「私」 主語の文
 
 文を 「私が」 で始めることで、 防衛的な反応を 避けることに役立つ。
 
・ 自分の高潔性を尊ぶこと
 
 「自らの高潔性を 自分自身に向かわせる」 人々は、
 
 愛情と敬意をもって 自分を扱い、 自尊の価値観をしっかり守る。
 
 自分の高潔性を 汚してしまう人たちは、
 
 自分の行為を合理化したり、 価値観を変えるかもしれない。
 
・ 無効化
 
 その人の感情や経験, 視点が間違っているとか、
 
 有効でないという メッセージを与えること。
 
 ボーダーの人は、 無効化を受ける環境で 育てられた可能性があり、
 
 ノン・ボーダーの人に対して、
 
 ボーダーの人が正しく、 ノン・ボーダーの人が間違っていると 確信させるために、
 
 この手法を用いる。
 
 ノン・ボーダーの人が ここから抜け出すには、
 
 他の人たちに価値を承認してもらい、 自分で自分を承認し、
 
 ボーダーの人もノン・ボーダーの人も 自分の意見を持つ権利があると 認めることだ。
 
 承認 (有効化) されるというのは、 理解されたと感じること。
 
 承認は、 真実かどうかではなく、 相手の感情を認めることが重要。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]
 
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用語解説 (3)

2015年09月05日 18時50分35秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
・ 飲み込まれ / 見捨てられ
 
 BPは自分のアイデンティティを はかなく感じているので、
 
 感情的に近い人が 自分の人格を 「乗っ取る」 ことを恐れる。
 
 そこで、 例えば喧嘩をしかけて 相手から遠ざかる。
 
 これとコインの裏表なのが、 見捨てられ恐怖。
 
 相手が近く来てほしくないけれど、 同時に離れて行ってほしくないと感じる。
 
・ 融合化
 
 自分のアイデンティティがなくなるほどの、 相手との強烈な情緒的絆。
 
 どこまでが自分で、 どこからが別個人なのか 分からないとも言う。
 
 相手がすぐ近くにいないと、 喪失感を感じる。
 
・ FOG (霧)
 
 3つの強力な感情的武器、
 
 Fear (怖れ), Obligation (義務感),
 
 Guilt (罪悪感) の頭文字。
 
・ 混乱させること (gaslighting)
 
 映画 「ガス灯」 から取ったもの。
 
 自分のほうが 「狂気」 だと 信じるほどに、
 
 自らの正気を 疑わせようとするプロセス。
 
・ 高機能
 
 仕事をこなし、 社会的な人間関係を維持し、 大体完璧に 健康に見えるBP。
 
 BPが近い存在と感じ、 失うものがあると感じる人によってのみ、
 
 BPDの引き金が引かれる。
 
 セラピーを必要と思っていない。
 
 高機能BPと関わるノン・ ボーダーの人は、
 
 彼らだけがBPD行動に晒されるため、 多くの承認を必要とする。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]
 
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用語解説 (2)

2015年09月04日 20時54分01秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
・ 一貫性
 
 ボーダーの人と接する際は、
 
 毎回同じようにリアクションをする  「一貫性」 が最善策です。
 
・ 反撃
 
 変化することに対抗しようとする、 防衛的な反応。
 
 ボーダーの人は 自己主張を始めると、 自分が変化しないために、
 
 あなたが境界を本気で設定したのか 試そうとし、
 
  「望まれない行為」 や はったりをかましたりするでしょう。
 
 境界設定に反してしまうと、
 
 ボーダーの人は あなたが本気でないと学習してしまいます。
 
・ 防衛機制
 
 不快な感情に対する 代替策。
 
 抑制, 抑圧, 感情の否定, 投影,
 
 昇華 (感情を 受け入れられる活動に移行する),  合理化が 含まれる。
 
・ 否認
 
 明白な事実を否定すること。
 
 悲嘆過程の一歩にもなるし (家族が亡くなったことを受け入れられない)、
 
 継続的な防衛機制にもなりうる (亡くなった人を理想化する)。
 
・ 解離
 
 非現実感,  「頭が真っ白」 のような状態。
 
 ボーダーの人は、
 
 極度の苦痛を伴うでき事を 忘れたり、 全く違う形で思い出したりする。
 
・ 極度の落ち込み
 
 多幸感の反対語。
 
 うつ, 不安感, 激怒, 絶望感の混ざったもの。
 
・ 空虚感
 
 慢性的で 苦痛を伴う情緒状態。
 
 多くのボーダーライン行動の 発動源となる。
 
 セックス, 浪費などの 衝動的な活動で、 内的な虚無を満たそうとする。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]
 
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用語解説 (1)

2015年09月03日 21時35分07秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
・見捨てられ恐怖
 
 ひとりでは生き延びられないという、 子供時代の信念から派生する。
 
・アクティング・イン (自分に向かう行動化)
 
 自傷することで、 苦痛に満ちた感情を 表現すること。
 
・アクティング・アウト (他者に向かう行動化)
 
 感情を、 大人らしいやり方ではなく、 劇的な形で表現すること。
 
・オール・オア・ナッシング (白か黒か, ふたつにひとつ)
 
 分裂を反映する態度。
 
・BP
 
 境界性パーソナリティ障害の人。
 
・境界 (boundaries), 個人的境界 (personal limits)
 
 人から どういう扱いを受けることを 期待するかという予想。
 
 人は、 あなたが自分自身を扱うやり方を見て、 あなたをどう扱うか学ぶ。
 
・共依存
 
 人の幸福に焦点を当てて 自分の人生を生き、
 
 自分自身の幸福や個人的境界を 無視する場合。
 
 必要とされることを必要としていて、
 
 相手を救済したり、 変えたりできると 考える人たちに惹かれる。
 
・認知行動療法
 
 非合理的な思考を変え、 異なる信念に導き、 行動変化をもたらす。
 
・認知の歪み
 
 白か黒かの思考,
 
 過度の一般化・ メンタルフィルター
 (些細なネガティブなことで、 全体像を見失う),
 
 ポジティブな面を打ち消す, 証拠のない読心,
 
 感情と事実が等価, レッテル貼り, など。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]
 
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