ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

1年後も2年後も効果を語り継げる研修

2006-08-08 21:36:51 | しごと
 今年は人材開発マネジャーに復帰して5年目、全社的に大きな研修をいくつか立ち上げて4年目。4年目ともなると実施する側も経験値が上がって研修プログラムの内容もこなれてくるし、受講した社員の層がそれなりに厚くなって協力を得やすくなる。

 私たちのチームが担当するプログラムは、受けてすぐに効果が上がるスキル研修もあるけれど、どちらかと言えば長丁場でじわじわと効果を上げるディベロップメントプログラム。そのメリットが組織に現れるには、少し時間がかかる。

 しかし、それだからこそ、じわじわと漢方薬的に効いてくる。2年前に長丁場のアクションラーニングのプログラムに参加した社員が今は要職に就いて、その当時は長丁場だし何をしたらいいのかわからなくてフラストレーションを感じたプログラムから得られたものを今語れるようになってきている(最近、そのメンバーで2年目の同窓会を開いたそうだ)。別の長丁場の研修に参加した社員が、今年はOBとして懇親会に来てくれとお願いすると、その時に感じた楽しさと苦しさを熱く語ってくれる。

 そういうことが蓄積してきて、研修というかディベロップメントプログラムを企画して提供する人事の我々チームの意図や思いと、研修を受ける現場組織の上の人たちがそのディベロップメントプログラムに見いだす価値と、プログラムを委託されて運営する外部の研修業者の提供できるノウハウとが、ぴたぴたっとかみ合ってきている。だからこそ、受ける側の参加者も忙しい実務をやりくりして、研修の期間は夜中まで延々とディスカッションするやりがいを感じてくれている。

 緻密に計算してこうなったわけではないのだけど、ディベロップメントプログラムを受ける側も、送り出す上司も、プログラムの進展を見守る協力者やトップマネジメントも、年ごとに、その研修の場を盛り上げる何ともいえない熱気をつくってくれるようになっている。プロデューサーとしての醍醐味は、そういう場の空気をつくるためにどんな環境をつくるかにある。

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 今日の講義で自分が聞いていても面白かったのは、Plan-Do-Check-Actionという一般的なサイクル(Plan-Do-Seeという3段階に切る考え方もある)に対して、Research-Plan-Do-Seeというサイクルの概念を提示してくれたことだ。そして、コーチングはDoにおけるノウハウの移転よりはResearch-Planのところでの考え方をノウハウ移転することに効くという知見だ。言われてみれば、無意識に、自分がスタッフに対してコーチングしているのは、DoでなくResearchやPlanなのだな。

 スキル研修にしてもディベロップメントプログラムにしても、私が自分のスタッフに対して力を入れているのはResearchとPlanが7割、Doが1割、CheckとかSeeが2割、という感覚だろう。現場のオペレーション実務は、すでに実務担当者を離れて5年になるので、スタッフの蓄積したノウハウにはかなわない。でも、ResearchとPlanとCheck/Seeの部分では、まだまだ自分が関与することでスタッフの能力を上げることができる。自分が無意識にそうしていたことを言葉に落とし込めて、今日は私もひとつ学びがあった。 

梅ぐらっせ

2006-08-08 20:31:45 | ものぐさグルメ
 今のところ阪急梅田駅の売店でしか見かけていないのだが、最近の私のハマリもの。

 商品名「梅ぐらっせ」。袋を見ると「あま~くて チョット スッパイ 梅ぐらっせ 種抜き」という名称になっている。無添加・無着色。一袋160円に個別包装で5個入り。中国原産。製造者は甘梅本舗

 味は商品名が語るように、梅の甘煮を乾燥させたもので、サンザシをちょっと酸っぱくしたような味と食感。

 梅のクエン酸効果なのか、ちょっと脳が疲れたなと思った時に食べ始めると、あれよあれよという間に2袋完食してしまったりする^_^;。

 沖縄産の甘梅干も時々買うけど、梅ぐらっせは甘梅干より病みつきになる味だ。


う~む……(汗)

2006-08-06 21:58:14 | 時事
8月6日の日に、こういうきな臭いネタを取り上げたくはないのだが。

靖国神社の「非宗教法人化」検討を…中川政調会長
 
自民党の中川政調会長は6日のテレビ朝日の報道番組で、靖国神社について、「国が責任を持ち、非宗教法人で誰を合祀(ごうし)するかは政府が決めるというかつての(靖国神社)法案のようなものを党と(日本)遺族会とで検討していくべきだ」と述べ、靖国神社を非宗教法人化する法案を検討する考えを表明した。


<靖国問題>麻生外相が解決私案 まずは「宗教法人」解散を
 靖国神社の南部利昭宮司は昨年11月、「戦前まで国家の手で運営されていた経緯から、いずれ国家に返すべきだ」と表明しており、麻生氏は、同神社側が非宗教法人化を容認する可能性があると判断したようだ。ただ分祀について、現時点では同神社は認められないとの立場を示している。


 この記事を見る限りにおいては、麻生氏の提案は「(1)靖国神社は東京都が認可した宗教法人格を自主的に返上し、『財団法人』などに移行する(2)A級戦犯分祀問題は移行後に議論する」という内容で、別にひっかかりはしなかったのだが……中川氏と南部宮司の発言内容は日本国憲法の政教分離の法則から真っ向に逆向きという感じ。逆に「国営化」路線ではねえべか?

 「非宗教法人化」という方向性の中でも、いろいろな暗闘があるような気がする。

トヨタセクハラ訴訟、和解

2006-08-06 10:40:57 | 時事
 法廷闘争に入ることなく、和解したのね。

提訴からわずか3カ月のスピード和解―北米トヨタのセクハラ訴訟
トヨタ自動車の米国法人を舞台とした巨額セクハラ訴訟が、電撃和解した。北米トヨタの元社長秘書の日本人女性が、当時の社長からセクハラを受けたとして総額1億9000万ドル(約215億円)の損害賠償を求めた訴訟で、同社が4日に和解の事実を発表。提訴から3カ月でスピード決着となった。和解金額は非公表だが、販売台数で近く世界一となることが確実視される勢いに水を差されたくなかった?


北米トヨタがセクハラ訴訟和解、販売への影響回避
 トヨタ自動車の北米統括会社の北米トヨタは4日(米国時間)、セクハラ(性的嫌がらせ)に関する損害賠償請求訴訟で原告側と和解したことで、販売への影響を最小限にとどめる。北米はトヨタの連結販売台数の34%を占める最大の収益源だけに、早期解決に動いた。


北米トヨタ セクハラ訴訟和解 金額は公表せず
【ニューヨーク=池尾伸一】トヨタ自動車の米国法人、北米トヨタ自動車は4日、元秘書の日本人女性が大高英昭前社長(65)からセクハラ(性的嫌がらせ)を受けたとして、前社長と北米トヨタ、トヨタ本社の3者を訴えていた訴訟で、原告側と和解したと発表した。原告の女性は1億9000万ドル(約215億円)の損害賠償を求めていたが、和解金額についてトヨタ側は「相手側と和解条件については公表しない約束になっている」として、明らかにしていない。


 スポーツ紙に女性の顔写真が掲載されていたが、女性本人が顔写真を提供することに合意したんだろうか(汗)。こういう事件で本人を特定できる情報は余り出さない方がいいと思うのだが……ゴシップ系の記事や番組でいろいろ取り上げられるだろうし、金額は公表されていないけど金目当てで近づく人間も出てくるのではないだろうかと妙な心配をしてしまうのだが。



大阪の方が暑い(苦笑)

2006-08-04 20:03:47 | しごと
 来週シンガポールに出張するので下調べをしていて、苦笑してしまった。

 ……おい、大阪の方が気温高いよ(苦笑)。

 20年ほど前に初めてシンガポールを訪れた時には12月だったので間違いなくシンガポールの方が暑かったのだが、今回は少なくとも今日の大阪より過ごしやすそうだ。

英語でコーチング研修を提供

2006-08-03 21:06:22 | しごと
 先週、ふたつのグループに対して提供したコーチング研修を、英語で提供した……と言っても、相手はひとりだけだったが(苦笑)。

 自分で開発したコンテンツであるだけに内容は頭に入っているが、基本的に日本語。そして、先週半ばに日本語で初めて実施してからテキストを翻訳した。自分で翻訳した方が自分の伝えたいニュアンスが伝わるし、口頭で説明する時のリハーサルにもなるから、自分で翻訳した方がいい。

 チャレンジングなのは、翻訳には自分が必要な時間をかけられるが、研修のその時その場で限られた時間の中で効果的に口頭でレクチャーしたり、質問したりすることだ。まぁ、社内の人間が相手なんで、多少は言いよどんでもプレッシャーは感じずに済んだ。

 出来はパーフェクトとまでは言えなかったけど、まぁ日本語版の6割ぐらいの出来。伝わったし、内容を評価してもらえた。英語でファシリテーターをしたり研修講師をしたりする経験はまだ限られているので、自信を持てそうだ。

 来月には、4日間も英語で行われる研修の約2割を講師として運営しなければならない。しかも、その質にドイツ人講師からお墨付きをもらうのが目標だ。その意味では、今日はいい練習になった。

速読2冊

2006-08-03 20:03:54 | 読書
 仕事の合間にぱらぱらっと、流し読み。

ムカッ!ときたときのとっさの対処術 植西 聡 (扶桑社文庫) リンク先はamazon.co.jp

 感情、特に怒りの感情への対処は、特に部下を持つマネジャーにとっては、自分自身の怒りへの対処、得意先や部下の怒りへの対処、という二面において重要だと私は思う。

 対処術のうちいくつかは「呼吸法で神経を落ち着ける」「目をつぶって数を数える」というオーソドックスなものだ。

 でも笑ってしまった対処法もある。「脱力系のキーワードをつぶやく」だ……これ、次の機会があったら試してみよう(笑)。

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なぜか同じ失敗を繰り返してしまう人たち 芦原 睦 (扶桑社文庫) リンク先はamazon.co.jp

 わかりやすい交流分析の解説書。「親の心」「大人の心」「子供の心」の三つ(「親の心」と「子供の心」はさらにふたつに分かれる)のバランスと、バランスが崩れた状態。そして、交流分析の中で「ゲーム」と呼ばれる、本人は自覚していないが無意識に人間関係を壊す行動を繰り返す人のパターン。

 ちょっと胸を突かれたのが、この一文。

「人は、陽性のストロークが不足すると、陰性のストロークを集め始める」


 身近な家族のことを思い出した。まさに、このパターンを何十年も繰り返している……(水不足だがイグアスの滝汗)。


宋文洲「同じアジアの同胞に送るメッセージ」

2006-08-03 12:46:16 | 時事
 パレスチナ・イスラエルについては余り詳しくないのでまとまったことを書けないのだが、宋さんのエッセイはとても共感できた。

宋文洲の傍目八目
同じアジアの同胞に送るメッセージ

気を取り直して記事を読むと、それはイスラエルがレバノンを攻撃した際の犠牲者だと分かりました。

 この時、僕はなぜだか『アンネの日記』を思い出し、いつのまにか「アンネ、あなたの後輩たちは、こんなひどいことをやっている」と心の中で彼女に語りかけていました。


 特に、以下の引用の、一番下の段落に書かれている一節が、私には共感できた。

 不思議なことにアジア大陸の西の端にあるイスラエルは、東の端にある北朝鮮と類似点があります。

・第2次世界大戦の終焉によって誕生した国
・国の規模にふさわしくないほど武器を持っている
・周囲の諸国と仲が悪い
・核兵器を隠し持っている
・特定の大国の支持に頼る

 アジアの東端では北朝鮮のミサイル実験に関心を奪われていましたが、それよりもはるかに危険で残忍な行為が西端では起きてしまいました。第2次世界大戦で悲惨な目に遭ったユダヤの民は、今は近隣のレバノンを同じような悲惨な目に遭わせようとしています。

 イスラエルには、イスラエルなりの主張があるのは分かります。その一方で、なぜ他のどの民衆よりも争いの悲しみ、空しさ、苦痛を知っている民たちが、先鋭的な戦いに勤しむのか僕にはどうしても理解できないのです。


 一時ニューヨークに住んでいた時、イスラエルという国家は超大国アメリカの支持があるからこそ、他のパレスチナ諸国に対して随分と攻撃的なことをやっても国際社会の中で北朝鮮並みに孤立しないのだなという印象を持った。だから、次の一節も同感できた。

 中東における平和への道のりの遠さはこのような偽善と欲望による産物です。結局、過去も今も正義ではなく、国の政策と利益がすべてを動かし、戦争の原因をつくってきました。大国の政治家(民ではなく)が歴史や宗教のいざこざをうまく利用し、自分の政策を推進する構図は昔も今も変わっていません。


 そもそもイスラエルという国自体が、「そこは2千年前にご先祖様たちが国家を持っていた土地なのだから寄越せ」という論理でパレスチナ人たちを追い出した国家だというところからして特殊というか異常というか。それを黙認してしまった国際社会もまた、それぞれの利害や思惑にもとづいてその異常を認めてしまったわけで。

 ユダヤ人に対する迫害の歴史がそう仕向けるのか、しじゅう外に向かって戦争を仕掛けていないと落ち着いていられない国民性とは何なのか、考えてしまう。

 日中、日韓などには歴史問題はありますが、幸いにも宗教が絡んだ怨嗟の関係には陥っていません。僕はそう思います。60年前まではひどい出来事がありましたが、あれ以降はなんとか平和を保ってきました。

 アジアの西で起きていることに比べれば、僕たちが軸足を置いている東アジアの問題はまだ救いの残る関係ではないでしょうか。東アジアが今の西アジアのような状態にならないように、我々一人ひとりが大人としての行動をしていきたいと思います。


 今年の8月15日は、東アジアと西アジアのことを考えながら迎えたい……奇しくも今年は日本を出てアジアの別の地域で8月15日を迎える(そう言えば去年も北京入りした日だった^^;)ので、違う感興を持つのではないかと思う。

「仕事への意欲が最低なのは日本人」

2006-08-02 20:48:45 | 時事
なかなかショッキングな見出しです。

「仕事への意欲が最低なのは日本人」(日経情報ストラテジー)
――人事戦略コンサルティングの米タワーズペリンが調査

 人事戦略コンサルティング会社の米タワーズペリンは、「仕事に対して『非常に意欲的』と感じる日本人は世界16カ国中で最低となるわずか2%しかいない」という調査・分析結果を明らかにした。仕事に「意欲的でない」と答えた日本人も41%おり、インドの56%に次いで2番目に低い(表1)。

 日本のビジネスパーソンはかつて、仕事への意欲や会社への忠誠心が高いと言われていた。だが、今回の調査結果は違っていた。タワーズペリン東京支店の中村健太郎コンサルタントは、「これは、過去10年以上にわたって景気が悪く、人員削減をはじめとした急激な組織改革が行われたためだ。会社に忠誠を誓って仕事をしてきたのに、突然、終身雇用は辞めますと一方的に言われ、仕事への意欲がなくなったのだろう」と分析する。

 ただし、「日本人は意欲が減退しても、勤勉さに変わりはない」と同社の岡田恵子コンサルタントが補足する。

 意欲にも関わらず転職を考えている人が少ないのはいいんですけどね……。

 日本はさらに、管理職のリーダーシップに対する評価も16カ国中で一番低かった。「管理職の質が非常に悪い」または「悪い」と回答した人が、日本では40%もいた。16カ国の平均は26%。最も低かったドイツは14%だった。

 マネジャー育成に取り組む立場としては、こちらの方が深刻かとも思います。やはり、マネジャーにふさわしい人を選り分けないといけません。

地価でも都市と地方に格差

2006-08-02 19:59:25 | 時事
<路線価>都市部と地方、格差鮮明に (毎日新聞)
1日発表された06年分の全国平均路線価は、バブル期以来14年ぶりに上昇に転じた。マンションブームや大規模オフィス、商業施設開発に沸く首都圏など大都市がけん引した。一方で、秋田県では下落率が前年比9.8%となるなど、地方の地価下落傾向は依然として続いており、「ミニバブル」の懸念も指摘される都市部と水面下に沈んだままの地方との格差が一段と鮮明になっている。


 先日のNHKスペシャル『ワーキングプア』でも、地方の農村で住めなくなって出て行く人が多く、無人になった集落が何千件という単位であるようなことが言われていたっけ。