ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

読書三冊

2006-09-19 20:10:08 | 読書
 旅行の行き帰りを利用して読んだ本が3冊。いずれもリンク先はamazon.co.jp。

『下流社会 新たな階層集団の出現』三浦 展
『格差社会の結末 富裕層の傲慢・貧困層の怠慢』中野 雅至

 2001年刊行とちょっと古いが、この「格差社会」に至った経過のストーリーとして、下記の新書も読んだ。
『こんな人が「解雇(クビ)」になる―リストラされた78人の教訓』 夕刊フジ特別取材班

 自分の親の世代を含めてもう少し長いスパンで見ると……。

 高度成長期、大企業に勤めていたブルーカラーはホワイトカラーと同様に長期雇用の保証(本当に保証されたかどうかは別にして)と年功序列賃金制度によってグレーカラー(疑似ホワイトカラー)として組み込まれ、それが日本の中流階級というか中流意識を持つ層として日本の中間層を形成してきた。それが、90年代のリストラと雇用形態の変化を経て、職種ではない別の要因によってアッパーミドルとロウアー(ロワーか)ミドルに再度分割されつつあるのではないか。そして、雇用形態の変化によって、求められる能力や資質や職務経験・年齢とのマッチングを果たせない層の一部が先鋭的に働く意欲はあっても雇用と賃金の仕組みが市場の要請と合わない「ワーキング・プア」層を生み出しているのではないか。

 そして、アッパーミドルとロウアーミドルを分ける別の要因とは何だろうか。個々人のケースを見ていったとしたら異なる要因が出てくるだろうとは思われるけど、大きく見ていくと、「持続的に企業に雇用される能力」=エンプロイアビリティという概念につながるのではないかと、まだ理論構築は十分ではないが、一応言ってみる。

高橋俊介 エンプロイアビリティとエンプロイメンタビリティ

ジダンとマテラッツィ、「手打ち」はあるのか?

2006-09-12 19:38:10 | 趣味
ジダンを自宅に招待=W杯頭突き事件のマテラッツィ-サッカー
サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会で、フランスのジダンから頭突きを受けたイタリアのマテラッツィが、関係修復のためジダンを自宅に招待していることが11日、分かった。英紙イブニング・スタンダードが伝えた。
 同紙によると、マテラッツィは「2人で会うため、彼(ジダン)に自分の住所を教えることができてうれしく思う。自分のユニホームをプレゼントし、握手をして、すべてを終わりにしたい」などと語っている。


 昨日の記事でも書きましたが、何となく、筋書きができているような気がします。

この問題に関連し、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長は同日、ジダンとマテラッツィを南アフリカのロベン島で再会させ、和解させる構想を打ち上げた。ロベン島は、アパルトヘイト(人種隔離政策)反対運動を行った南アのマンデラ前大統領らが投獄された「監獄島」として知られる。


 「監獄島」っちゅーのはどうなんでしょう(汗)。マテラッツィの自宅の方が、フレンドリーな雰囲気になりそうな気がするんですが。

ジダン「忘れた」……賢明な対応かも

2006-09-11 21:23:53 | 趣味
 先日のマテラッツィの発言に対するジダンのコメント。

ジダン明かす「マテラッツィへの頭突きの件はもう忘れた」
「頭突きの件はもう忘れたよ。ただ、あの試合については脳裏から消えない。フランスのほうがイタリアより明らかに良かったからね。しかし、敗れたという事実は受け止めていかなければならない。先週水曜日(6日)のユーロ予選でのフランス代表は本当に素晴らしかった。僕はあの試合をソファに座って観ていたけれど、自分のことのように嬉しかったし、最高に幸せだった」。


 私は、少なくともジダンのプレー中の頭突き行為そのものを一度も支持したこともかばったこともないのだけど、このコメントは賢いなぁと思った。プレー中の行為を蒸し返すこともなく、人々の関心を過去でなく未来に向けるコメントだからだ。

 FIFAがマテラッツィの発言とジダンの発言にどれだけ関与しているかはわからないけど、ふたりともペナルティを受け、「本当は何があったのか。実はもっと何かあったんじゃないか」という世間の関心に一定の回答を与えた……そのペナルティの重さが本当に妥当かどうかについては、特に「暴言」を今後の試合でどうコントロールするかを保証できるかどうかが気になるところではあるけれど、賢い幕引きの仕方だと思う。

「ねこたまキャッリリビン・おニャンば」で猫と遊ぶ

2006-09-10 20:02:34 | 趣味
 お台場周辺に出かけたついでに、「ねこたまキャッツリビン・おニャンば」に立ち寄った。

 猫好きだが飼ったことがないので、こういうところで猫と触れあってみたかった。人慣れしている猫ばかりだったので、撫でると気持ちよさそうに目を細めてくれた。

 何といっても猫の熟睡姿を見るのが楽しい。

 しかし、先駆的な「いぬたま・ねこたま」が閉園してたんだなぁ……新聞か雑誌の記事で見て、ほぉと思ったのだけど、ビジネスモデルとしては成立しにくいのかも知れない。犬や猫と触れあえるコーナーが動物園並みの料金(大人800円)なのは高いといえば高いのかも知れない。でも、私のように、猫を飼いたくても飼えない環境にいる人間にとっては、ちょっと嬉しい空間なんだよなぁ……(嘆息)。

珍しいキティちゃんグッズ

2006-09-07 12:56:53 | 雑記
 わたしゃキティラーではないが(携帯ストラップとか、グッズは少々持っている)、キャラクタービジネスとしてのキティちゃんには、興味がある。

楽天 Outlet Wine Tokyo
ハローキティボジョレーヌーボー

 見出し文字がけっこう刺激的。

キティちゃん実は大人で31歳!?
ワインだって飲めちゃうんです(*^_^*)


 た、確かにキャラクターとして誕生してから31年ですけど、31歳と言われてしまうとイメージに関わるなぁ^^;。

 去年楽天市場で爆発的な人気で話題騒然となった「キティちゃんヌーヴォー」、ついに2006年産のご予約をスタート!

 キティちゃんは1974年11月1日にイギリスの郊外で生まれました。だから現在31歳(解禁日には32歳)。だから実はワインだって飲めちゃうんです。

(中略)

 数あるキティちゃんグッズの中でも、実はお酒は“超”レア物!かわいいキティちゃんにお酒やタバコは似合わないということで、基本的にお酒とタバコはNGなんです(男性へのプレゼント用にジッポライターとかはあるみたい)。でもボジョレー・ヌーヴォーは「年に一度のお祭り」ということで、ホントに特別に許してもらえました。だからかなりのレア物なんです。


 そうなんですよね、子供たちに愛されるキャラクターですから「基本的にお酒とタバコはNG」というという方針はわかります。

 キティちゃんボジョレー、プレゼント用によさそう。可愛い。

☆★☆★

 もうひとつ、キティちゃんグッズねた。これだけだと当ブログで取り上げるのはなーと思って躊躇していたのだが、キティちゃんボジョレーという別ネタができたので、セットで(爆)記事にできた。

稀勢の里にキティちゃんの化粧まわし

 「竜虎相うつ」の「虎」が、かぶりもんキティちゃんなんて……でも、竜虎はなかなか色鮮やかだし、キティちゃんはかわいいし、デザイン的には秀逸なんじゃなかろうか。

普段はあまり表情を変えない20歳も、千葉県松戸市の部屋を訪れたキティちゃんからキスをせがまれ、「恥ずかしっすね」。


 この記事を最初読んだ時の印象は「まぁ、キティちゃんって大胆(笑)。イギリス生まれだからキスは親愛の挨拶ってところかしら」。

 ボジョレー・ヌーボーの「キティちゃんは実は大人で31歳」という言葉が頭にインプットされた後で、この記事を読み直すと……「まぁ、年下の純情青年にキスをせがむなんて、ブリっこしてても、さすが31歳の(以下略)」……うわわわ(滝汗)。

マテラッツィ、沈黙を破る

2006-09-06 13:15:56 | 趣味
 事件が記憶の彼方に行ってしまった方も多いだろうが、私は忘れられない。

マテラッツィ、ジダン頭突き事件で沈黙破る
マテラッツィが同紙に語ったところによると、同選手がジダンのユニホームを引っ張った時、「そんなにユニホームが欲しいなら、後でくれてやる」と言われたため、「お前の姉妹の方がいい」と言い返したという。マテラッツィは「ジダンの発言は挑発ではないのか?。自分の発言はいいことでないが、さらにひどいことを言う選手もたくさんいる。自分は事件が起きるまでジダンに姉妹がいることさえ知らなかった」と主張した。


<頭突き事件>マテラッツィ選手が口論内容を初めて明らかに
 マテラッツィ選手は「自分が事を起こしたわけではない。私は彼の挑発に対し言葉で返しただけだ」と語った。また、「姉妹」を指した発言について「いいことではないと分かっているが、多くの選手が試合中もっと悪いことを言っている」と話した。ジダン選手に対し今も謝罪する気はないという。


 人種差別的・宗教的・政治的な発言ではなかったようだ。

 私のスタンスはジダン退場時からほとんど変わっていない。

 言葉で挑発したマテラッツィの行為はもちろんいいことではないが、プレー外の暴力を振るったジダンがレッドカードを受けるのは当然のことだ。

 日本ではジダン擁護の意見が断然強かったが、私はこの会見の内容を見ても自分のスタンスを変える必要はないと思った。

日本一暑苦しい都市だと思う大阪

2006-09-05 13:10:54 | 時事
 エキサイトコネタで取り上げてくれたのが嬉しい。

日本一暑いのは、やっぱ大阪か?
今回の論点は“真夏の暑さ”ということで、「8月だけ」を見ると、大阪は鹿児島と並んで27.7日で1位。おお。日本一暑いではないか。
さらに、「8月の日最高気温の平年値」は、大阪が33.0℃でなんと全国主要都市の中で1位とのこと(2位は京都で32.9℃)。
これだけのデータがあれば、真夏の暑さは大阪が日本一強烈と言ってしまっても十分良いのではないだろうか。

個人的な実感では京都と名古屋の暑さも相当なものだが、ヒートアイランド現象に追い討ちをかけられる大阪の暑さは亜熱帯を越えて熱帯並みになっていると思う。

また、東京よりも圧倒的に暑い理由は、大阪の地形に関係があるそうで、「大阪周辺は平野が狭く、三方を山を囲まれていて、大阪湾に面しているものの湾の面積が狭いので温度上昇を抑える効果はさほど強くない。そのため、盆地同様に風が通りにくく、熱い空気がたまりやすい地形」だからだそうだ。海からの風の入りが遅れ、著しい高温となる場合もあるとか。

 わかります。そして、真夏の日の夕方、海から風が少し入ったと思えば、ヘドロっぽい泥の匂いが混じった生暖かい空気になったりして……(泣)。

「真夏日の年間日数」については、1970年代は平均65.2日だったのに対し、2000年代(2000年~2005年)には平均82.7日になっている。
「毎正時の気温が30℃以上となった時間の合計」については、1981年は431時間だったのに対し、2000年には638時間と、かなり時間数が多くなっていた。

 この統計を見ると、かなり怖いことになっているんじゃないかと思います。10年後には、気温が40度の日も出てくるのではなかろうか(マジ)。

森永卓郎の靖国論

2006-09-05 12:36:17 | 時事
 もう少し早く書いて欲しかったな。後継者レースに入った今のタイミングでは、ちょっと旬を逃した感じ。

森永卓郎 小泉構造改革をどう生きるか
~成果主義・拝金思想を疑え!~
第47回
靖国神社を政治カードとして利用する小泉総理


靖国神社の歴史について、靖国神社のホームページには次のように記されている。

 「靖国神社は、明治2年(1869)に明治天皇の思し召しによって、戊辰戦争(徳川幕府が倒れ、明治の新時代に生まれ変わる時に起った内戦)で斃れた人達を祀るために創建された。初め、東京招魂社と呼ばれたが、明治12年に靖国神社と改称されて今日に至っている。後に嘉永6年(1853)アメリカの海将ペリーが軍艦4隻を引き連れ、浦賀に来航した時からの、国内の戦乱に殉じた人達を合わせ祀り、明治10年の西南戦争後は、外国との戦争で日本の国を守るために、斃れた人達を祀ることになった神社である」

 少なくとも靖国神社という名称になってからは、靖国は官軍で戦死した兵士を祭る神社で、時の政府にとっては実に「都合のよい」宗教施設となっていた。例え戦死したとしても、天皇家と縁のある靖国神社に祭られるということで、兵士の勇気を鼓舞することができたからだ。

 そして、そのことが最も効果を発揮したのが太平洋戦争末期に行われた「特攻」だった。自らの命と引き換えに敵艦へ甚大な被害を与えるという世界に類のない攻撃は、靖国神社で花と咲けるという理屈で行われたのだ。


と真正面からばしっと言う一方で、遺族の心の問題に配慮して「結局、靖国神社問題はそっとしておくしかないのだとわたしは思う」という結論になるところが、「おいおい(苦笑)、腰くだけじゃん」となるツッコミどころだ(爆)。

 ただ、靖国神社には触れずに、別の施設をつくるべきだという意見には賛成。

 ただし、そのことと戦争責任のあるA級戦犯を合祀した靖国神社に総理大臣が参拝することとは別問題だ。アジアの国々から非難を浴びない形で参拝するには、やはり、国立の追悼施設を造るべきだと思う。


 非宗教法人にする案の方が、国家による靖国神社への介入が可能になって、むしろ国家と一体化していた戦前の体制に戻るようで、嫌。

毎日連載「縦並び社会」

2006-09-04 22:30:39 | 時事
メモメモ。遅まきながら、毎日新聞の連載記事を読んだ。

毎日新聞「縦並び社会・格差の現場から」バックナンバー一覧

縦並び社会:第1部・格差の現場から/1(その1) ヒルズ族、幻に
縦並び社会:第1部・格差の現場から/2(その1) 派遣労働の闇
縦並び社会:第1部・格差の現場から/2(その2止) 「偽装請負」で失業の危機
縦並び社会:第1部・格差の現場から/3 寝ずの時速90キロ
縦並び社会:第1部・格差の現場から/4(その1) 海外へ年金移民
縦並び社会:第1部・格差の現場から/4(その2止) 月1万円でも暮らせる
縦並び社会:第1部・格差の現場から/5 患者になれない
縦並び社会:第1部・格差の現場から/6 中国で働く若者ら
縦並び社会:第1部・格差の現場から/7 ネット株、主婦熱中
縦並び社会:第1部・格差の現場から アンケート中間集計から
縦並び社会:第1部・格差の現場から/8 働けぬ者、棄民の街
縦並び社会:第1部・格差の現場から/9 人手不足、森は荒廃
縦並び社会:第1部・格差の現場から/10 学生を「選別、出荷」
縦並び社会:第1部・格差の現場から/11止 「もう逃げたくない」
縦並び社会:第1部・格差の現場から 読者からの反響 「競争万能」に異議

縦並び社会:第2部・読者の声を追って/1 バス運転手の過酷
縦並び社会:第2部・読者の声を追って/2 「派遣」、冷たい法律
縦並び社会:第2部・読者の声を追って/3 のしかかる保険料
縦並び社会:第2部・読者の声を追って/4 「現地採用」、夢は幻
縦並び社会:第2部・読者の声を追って/5止 人育てられぬ企業

縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/1(その1) 規制緩和へ一直線
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/1(その2止) 規制緩和の「影」軽視
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/2(その1) 自治体破たん「自己責任」
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/2(その2止) 所得再分配より競争
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/3 過労死防止、骨抜き
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/4 「消費者優先」の裏で
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/5 改革迫る「ガイアツ」
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/6 命の値段も自由化
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/7 万能でない市場原理
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る/8止 残った「金持ち優遇」
縦並び社会:第3部・格差の源流に迫る 読者からの反響

縦並び社会:第4部・海外の現場から/1(その1) ソウル「両極化」
縦並び社会:第4部・海外の現場から/1(その2止) 成績悪ければ廃校
縦並び社会:第4部・海外の現場から/2 「青ポスト」国に完敗
縦並び社会:第4部・海外の現場から/3 特許拡大で「命に格差」
縦並び社会:第4部・海外の現場から/4 若者の就労、悩む欧州
縦並び社会:第4部・海外の現場から/5 国境超え、マネー暴走
縦並び社会:第4部・海外の現場から/6 非正社員も均等待遇
縦並び社会:第4部・海外の現場から/7 貧困解消、市民が予算
縦並び社会:第4部・海外の現場から/8止 「国民総幸福」の国

縦並び社会:第5部・格差克服への提言/1 競争万能を超えた経済システム…
縦並び社会:第5部・格差克服への提言/2 労働者をどう守るか
縦並び社会:第5部・格差克服への提言/3 教育の機会平等を保障するには
縦並び社会:第5部・格差克服への提言/4 格差縮小へ向けた税制のあり方は
縦並び社会:第5部・格差克服への提言/5止 地方の自立へ向けて

 日本の世帯の8割弱が年収600万円未満の時代に突入したことを、この連載をざざっと読みながら、遅まきながらもう一度心に刻んだ。

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9/6追記。今日、書籍として店頭に出ていた。

縦並び社会―貧富はこうして作られる』毎日新聞社会部(毎日新聞社) リンク先はamazon.co.jp