一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『サブウエイ・パニック』

2010-05-14 | キネマ
『サブウェイ123 激突』
の元になった映画。1974年の作品です。
東京の営団地下鉄(当時)の幹部が見学に来るシーンが冒頭にあったりはしますが、さすが2度もリメイクされているだけあって、ストーリーの完成度は高く、また道具立ても地下鉄というほぼ当時から確立した運送手段なので時代を経てもあまり古びた感じがしません。

 
主演の鉄道公安官役はウォルター・マッソー。個人的には「がんばれ!ベアーズ」の印象が強いからかもしれませんが、パンダはおとなしそうに見えるけど実は熊の仲間、甘く見ると痛い目にあうぞ、というキャラクターを好演しています。


(以下ネタばれ注意)



アメリカではくしゃみをすると"(god) bless you"と声をかけますが、この作品でウォルター・マッソーは別の声をかけてます。なんだろうと後で調べたら、"Gesundheit"という言い方もあって、これはドイツ語で、お大事に、の意味だそう。これはドイツ人やユダヤ人も使うようです。
Wikipediaによれば、ウォルター・マッソーはNY生まれだが祖先はロシア系ユダヤ人らしく、これを使っていたのではないかと思います(DVDに英語字幕がなかったので確認できず)。

映画ではこれが重要な伏線になります。

この伏線も、他の映画やTVドラマでけっこう流用されていたんんじゃないかと思います(すぐには思い出せないけど)

 
多分いろんなところで「お手本」になった映画ではないかと思います。


こうなるとリメイクするにはストーリーを少し変えるか、人物造形や背景事情を現代風にするか、手の入れどころが難しいですね。『サブウェイ123 激突』はどうせやるなら犯人の設定をもっと現代風にアレンジしてみてもよかった野ではないかと思います。



ちなみに『サブウェイ123 激突』のエントリで

現金輸送でトラブったときに、市長が「何でヘリで運ばない?」と言うシーンがあったのですが、これはひょっとしたらプロデューサー側からの「アクションシーンを入れろ」という横槍があってそれに対する皮肉だったりするのかも。

と書いたのですが、実はこのシーンは原作を忠実に再現しているところでした。


コメント
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