一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『範は歴史にあり』

2010-11-18 | 乱読日記
読売新聞の政治記者・論説委員・政治部長を歴任し、NTVでも時局解説をしている橋本五郎氏の読売新聞の政治コラムをまとめたもの。

書名の通り、時局を過去の内外の政治家の振る舞いや歴史学者・政治学者の著作を引きながら論評するというスタイルのコラムです。
著者はベテランの政治記者だけあって、経験だけでなく幅広い教養にあふれています。
僕は読売新聞とかNTVのニュース番組は東京読売巨人軍賛歌が鬱陶しいのであまり見ないので知らなかったのですが、有名な方らしいです。

読売新聞ネタと慶応義塾ネタが多いのが部外者から見ると違和感を感じますが、小泉政権以降の政局を過去に照らして振り返ってみるには面白い本ではないかと思います。

また内容が政治家の強い意志、謙虚さ、矜持について多く言及されているのは、最近の政治家にことごとく欠けていることの反映でしょうか。

政治家だけでなく、最近の新聞記事を書いている政治記者は、ネット配信などメディアの多様化に追いまくられて、経験と自らの勉強を身にしていく機会があるのだろうかとちょっと心配になります。


ちょっと厚さはありますが、コラムはそれぞれ5ページくらいの長さなので通勤電車など合間合間に読むことができます。

引用されている本の中に興味深いもの、そういえば学生のときに買ったけど挫折して実家にほったらかしの名著など数多くあったので、機会を見つけて読んでみようと思います。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする