くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

お帰りなさい、宮尾登美子さん。

2012-06-01 | 日記

 

昨日の朝刊を見て、うれしくなりました。

あの宮尾登美子さんが、46年ぶりに ふるさとの高知へ帰ってきて、これからもずっと住むというのです。

記事によると、すでに高知城がのぞめるマンションを購入し、いっときの休養後、執筆活動を始められるとのこと。

お城の見えるマンション?。うーん、あそこかな、いや、あそこに違いない。おっと、そんなことを詮索してはいけません。

宮尾ワールドが好きで、若いころは、むさぼるように読みました。

≪岩伍覚え書≫≪櫂≫≪寒椿≫≪鬼龍院花子の生涯≫≪陽暉楼≫ ‥‥‥。

3年ほど前、新聞に宮尾登美子さんの、講演会受講者募集の記事があり、葉書を出したところ当たり、聞きに行きました。

すてきな着物をおめしで、このときも今から思うと、すでに80歳はだいぶ過ぎていたはず
ですが、とても若々しくて

やさしい声で、それでいて土佐弁や方言を使うため、会場がなごやかになりました。

ご自分の生い立ちや、結婚したが作家になるため上京したこと、また天璋院篤姫など歴史物を書く時の、時代考証や

歴史に関する書物等 目を通すものが膨大にあり、体力が要る等々。 

その後、客席と質疑応答をしてくださり、私なんか足元にも及ばないくらいなファンの皆様の、専門的な質問にも

丁寧にお答えくださいました。

宮尾ワールドは彼女のお父様の職業、当時は合法であった芸妓や遊女を斡旋する人身売買業「女衒」がどの作品にも

核になっており、ここから繰り広げられる様々な人間模様、大正から昭和初期にかけての 時代の風景が広がります。

ほとんどの作品が映像化されており、お父様がモデルの役者は、何といっても緒形拳が一番です。

女優さんは、「おまんらあ、なめたらいかんぜよ!。」が有名になった夏目雅子をはじめ、南野陽子、十朱幸代、

松たか子など きら星のごとくです。

宮尾登美子さん、お好きな “りゅうきゅう” をたくさん食べて、次の作品をお願いします。






宮尾ワールドの女性は、苦界に身を沈めても、このバラのように気高く美しく‥‥‥。

その名も “リリー・マルリーン” です。





  


コメント (9)
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