東日本大震災から丸5年が経過して 津波で家族も家も失い 今も仮設住宅に
暮らす人など どの局でも あれから5年の特集番組がありました。
その中で 2-3日前に再放送があった NHKの 風の電話~ 残された人々の声
という ドキュメンタリー番組の再放送が深夜にあり 布団へ正座して観ました。
岩手県の三陸海岸大槌町の 海を見下ろす丘に土地の持ち主が がれきの中から
拾ってきた電話ボックスを設置し 中に 黒いダイヤル電話を置きました。
線の繋がってない電話をかけに 様々な人が丘を登り 受話器を持ち 波に流され
帰らぬ人となった身内に 会いたい想いや 自分の近況を語ります。
それぞれに親や夫 30代の息子を津波にのまれ 未だ 遺体も上がらぬ家族を
持つ3人の主婦が 一人ずつボックスに入り 泣きながら相手に呼びかけました。
大槌町は 不明者の数が多いため ひょっと今も どこかに生きているのではと
そんな気がすると3人の主婦は語り 胸に持つ想いを 涙と共に吐き出したら
取材陣に ありがとうございましたと 明るい笑顔を見せ 丘を下りていきました。
風の電話を掛けにくる人は 女性より男性が多いそうで 30代と思われる男性は
両親 妻 1歳になる子どもまで 家族全部が波にのまれ 自分だけ生き残った
すまないと 受話器を持って泣きじゃくります。
泣きながら風の電話を掛けた後は 割とサバサバした表情で 皆 丘を下ります。
風の電話をかける人の 深い悲しみや自責の念は 月日が和らげてくれることは
ないでしょうが 逝った家族の分までも しっかりあんたが 長生きせないかんよ!
思わず画面につぶやきました。
この放送を観た後は眠れずに まんじりともせず 夜が明けました。