くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

瀬戸内寂聴さんの生きかた。

2021-11-12 | 日記

瀬戸内寂聴さんが 享年99歳という 大往生を遂げました。

 

寂聴さんが出家する前の 瀬戸内晴美の時代に書いた作品は 数十年も昔に
『余白の春』『田村俊子』『かの子撩乱』の3作品を読みました。

晴美さんは 結婚し子どもが生まれた20代の半ば 夫と幼い娘を捨て 夫の
教え子と出奔するという 当時としては 仰天の行動をしました。

だがその相手ともうまくいかず 次々と恋人を替え 欲望のままに生きる姿は
自身の書いた 田村俊子や岡本かの子の生き方に とても似ています。
                44歳ごろの晴美さん
 

51歳で出家し 90代になってからの500日に渡る日々が NHKドキュメンタリー
で放送され 美人秘書をそばに置き 90過ぎとは思えぬ体力と食欲を見せました。

 
 

2006年『没後10年・遠藤周作さんをしのぶ会』で淳子夫人と。 84歳の寂聴さん
 

歳を重ねてもしっかりした語りで 寂聴さんの法話は人気がありました。

結婚して生涯を 平凡な妻の座で幸せに終えたなら 数々の名作は生まれ
なかったと思います。

自身が体験したからこそ ああも赤裸々に書けたでしょうし 尼僧になって
からは 自身の体験から人生の法話が語られました。

川端康成と三島由紀夫の関係は 両氏から直に聞いた話や 三島の身内から
語られる逸話を 伝える人がいなくなりました。

瀬戸内寂聴さん 波乱万丈の長い人生でしたね ご冥福をお祈りします。


コメント (11)
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