月一の母の面会に 娘を連れていきました。今年の1月に母が特養へ
移ってから 娘が祖母に会うのは ほぼ1年ぶりになります。
朝10時の面会は 食堂から車いすに乗せられ 母が自室にもどった
直後で ベッドに寝ての面会でなく イスに座って話ができました。
先月は話もできず帰りましたが 孫娘に手を握られた母は入れ歯の
ない口で うわうわではありますが よくしゃべりました。
自分の生年月日や 実家はどこ? の質問にも正確に答えられたし
孫娘が振った運動会の話にも 走ったり跳んだりが得意であった母は
80年以上昔になる自慢を 嬉しそうに語りました。
30分の面会時間が終わり 帰りの車の中で娘がポツンと
「今日がおばあちゃんとの 最後の話になった気がする おばあちゃんが私に
お別れを言うてくれたと思う」と涙ぐみながら言います。
私も同じ思いでいました。母はこの先 死なずとも今日のような会話ができる
日が 二度と来ない気がします。
今日の私たちのやり取りを 母の世話をしてくれる職員さんが
「これほどしゃべった〇さんを 私は初めて見ました」と驚いていました。
行ってくれてありがとう お礼をするねと じゃこ屋さんへ車を走らせました。
この日は暖かくて風がなく じゃこ屋さんの庭には一面に ちりめんじゃこが
干され 爽やかな香りが漂っていました。
娘にいくつか買ってやり 帰ってきました。
やがて必ず訪れる別れの日までに あと何回 母と話ができるか分かりません。
だれもが経験する 親を見送る日までは 自分がまず 元気でいようと思います。