くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

人生をしまう時間(とき)。

2020-07-26 | 映画・TV

以前は途中からでしたので 最初から観たいと思っていた ドキュメンタリーの
再放送が最近ありました。

病院で延命は幸せな死ではない 患者が望む死に方をかなえる をモットーに
埼玉県新座市の堀ノ内病院で 訪問診療をつづける小堀鷗一郎医師 当時80歳を
200日にわたり NHKが取材した番組です。

今年82歳になる小堀医師の母は 随筆家の小堀杏奴。明治の文豪であり医師でも
あった 祖父森鷗外からは 鷗の字を受けつぎました。
 

 

東大医学部卒業後 東大病院に勤務。専門は食道がんで 年間1,000件以上の
手術をこなしていた 優れた外科医です。

67歳から 堀ノ内病院の訪問医療チームの医師として 自ら軽四を運転して
多い日は 1日8軒の患者宅を往診する先生は 背が高くガタイのいい身体を
しており 趣味はマラソンと語ります。
 
このドキュメンタリー番組が こんど映画になるらしく  予告編です。
https://www.youtube.com/watch?v=Qgfp9NjCFxQ

小堀先生の患者が なんにんか紹介された中で印象に残るは 予告編にも出た
84歳の父を自宅で看取った 全盲の娘47歳のケースでした。

 

先生は訪問するたび娘に 父親がもう長くないことを自覚させ 父にたびたび
さわり体温が低く感じたら 連絡するよう言いますが 患者とは世間話ばかりです。

 
   

患者は妻を亡くして以来 ずっと一人で娘の面倒をみて 体の不調に気づいた
時はすでに肺がん末期になっており 全盲の娘を置き入院できないから 自宅
での死を望んでいます。

2週間後 父の体温が低いと娘から連絡があり 飛んでいった先生は 娘の手を
父親ののどに当て 弱っていく呼吸を感じさせ 父との別れをさせました。 

 
 

相手が高齢で 認知も入っている患者が多く 診察のあいだは世間話や冗談を言う
小堀鷗一郎医師は  「医者と芸者はね お座敷がかかったら すぐに行く」 と言って
フットワーク軽く 今日も出かけていきます。

最近起きた嘱託殺人で 2人の医師が逮捕されました。自分が治る見込みのない病に
かかり 痛みが死ぬまで続くなら 自分の意志が相手に伝わるうちに おしめの世話
にならないうちに 許されるなら私は 安楽死したいです。

自分の事はそう願っても 認知が入りおしめをしている母には 長生きをしてほしい
と願う私は どう見ても矛盾していると 自分でも思います。    
 

 

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28 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (TANAKA )
2020-07-26 18:31:53
タイムリーな記事をありがとうございます。
1%でも助かる見込みがあるのなら、どんなに苦しくとも
闘う意味があると思いますが、生きることイコール痛みしか無いのだとするなら
安楽死もあって良いのではと思ってしまいます。
倫理観や宗教、法律もあり難しい問題ですが、
もっと議論しても良い様に思います。

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在宅医療 (yoko)
2020-07-26 18:37:41
くりまんじゅうさんへ
今回の安楽死について、私も考えさせられました。
記事に・・と思いましたが、私の文章能力では、表現できないので、しませんでした。
在宅介護について、記事を書いたことがあります。2019・3・17「自分の家で死にたいと思ったら」 良かったら見てください。

このドキュメンタリー映画は、是非見たいと思います。安楽死も以前NHKで放送したのを、見ましたが、最後は外国(オランダかスイス)で、家族に看取られながら、自ら死のスイッチを入れる所まで放映されました。
難病という治らない病気に、安楽死を認めても良いのでは・・という私の考えです。
ご紹介のお医者様は、なんて明るくて優しいのでしょうね~最期はこんなお医者様にみてもらいたです。
纏まりの無いコメントですみません。
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森鴎外さんの (ぐり)
2020-07-26 19:05:16
お孫さんですか
鴎外も軍医さんでしたよね
これ見てみたいと思います
オンデマンドに入って全然見ることもなく
もったいないと思っていたんですけど
最近見たい番組が時々あります
探してみます
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Unknown (てちこ)
2020-07-26 19:25:19
私は両親を施設にお願いする時、本人達の意思でもある「自然死」を希望しました。
苦しんで、生きるなら苦しくないようにだけ処置して静かに息を引き取って欲しい。
私自身もそうして欲しい!と思っています。
老いても、認知症でも本人が生きてる事が辛くないのなら、長生きしてほしいですが。
今回の安楽死、本人の希望なら、法的に許されないんですけど、それもあり!ではないのかと個人的には思います。
難しいですけれど。

姑さんは舌癌で苦しんで苦しんで亡くなりました。最後の方だけ看護したのですが、見てる方が辛かったです。
返信する
こんばんわ (キミコ)
2020-07-26 20:56:53
このドキュメントは私も以前に観たことがありました
誰もが避けられないですものねえ
最近こんな番組が多くて息が苦しくて避けています
親たちを見てましたから思い出してねえ^^;

父は認知症になる前は 死ぬときは何も延命処置をしないでくれと言っていました
結局願い通りに食べ物を喉に詰まらせて亡くなりましたが^^;

ボケないで亡くなるのはきっと怖いでしょうね
あまり自分が亡くなる時のことは考えたくないですが
ヨガのスタジオに出ると 最後に「死体のポーズ」で
一時の休みタイムがあるのですが
その時につくづくどんな風にこの世とお別れするのかと考えます
ヨガの最後はクタクタなのでそのポーズの時はすごく落ち着くのですよ
願わくばこんな風に落ち着いて亡くなりたいです
返信する
ドキュメンタリー映画 (ルイコ)
2020-07-26 22:16:36
 くりまんじゅうさん こんばんは
 以前、ラジオ深夜便<あすへの言葉>で聴いた記憶があります。 
ドキュメンタリー映画になるんですね。
自分の最期はこうありたい…しかし親はどのような状態であれ一日も長くいて欲しいと願うのは矛盾であるかもしれませんが当然ですよね。
 
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Unknown (nantokanarura)
2020-07-26 22:21:16
良子

母と私の約束があります。
母に頼まれています。
母が呆けたら教えて欲しいと。
約束、守っていません。
母の延命治療はしません。
私が決めました。
認知症だけど、死をたいそう怖がっています。
生きようとします。
母との約束を守ることは
たぶんありません。
怒るかな、お母ちゃん。
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くりまんじゅうさんへ (のりのり)
2020-07-26 22:35:52
私もこのドキュメント見ました。
こんなお医者様がすぐ近くにいらしたら安心ですね。
どんな最期を迎えるかはだれにも予想がつきません。
そしてだれもが自分の思い描いたようになるとは限りません。
願わくばこのようにありたいと思います。
でも、そうでなくてもどんな形でも、それでいいと思っています。
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生きること (しまそだち)
2020-07-26 23:00:33
ALSの女性患者さんが 死を望んだニュースは 考えさせられるました
当の女性のお写真を見る限り 強い意志で お仕事なさって、生きて来たとヒシヒシ感じ取れました
だからこそ、他人のお世話になりたくない、こんな姿を見せたくないと考えたことでしょう
自分も共感する点は ありました
あの病気は 回復するということは 絶対にない病だそうです

今回の場合、医師たちは 怪しい
尊厳死や 安楽死では 無かったと言えるでしょう

佐伯チズさんが 同じ病気で 亡くなりました
TVで紹介された映像で 弱ってはいるけれど ちゃんと聞きとれるほどにおしゃべり出来たチズさんが
それから わずかに 3か月ほどで 亡くなるものか ?
私は 疑念を持ってます

母は、生命維持は しないでと申しますが、その時が 来ればきっと迷うでしょう

返信する
Unknown (keba)
2020-07-26 23:27:06
お嬢さんのために生きねば、と頑張れた84歳のお父さんは、最後は心残りだったかもしれないけど、幸せだったんじゃないかなと思います。

小堀先生がいらしてくださったのもラッキーでしたね。

あたしも安楽死希望です。
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