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僕が映画を観なくなった1995年代~2006年ぐらいの間に、ヨーロッパ映画には個性的な映画監督がたくさん出てきたんだね
どうしてもヨーロッパ映画と言えば、昔の映画にしか興味が持てなかったけれど、最近のヨーロッパ映画には監督の個性が活きている映画が多い
そんな中でも最近観たダルデンヌ兄弟監督の息子のまなざしは衝撃を受けた作品
僕は映画には音楽というのは非常に重要な役目を果たしていると考えている映画音楽というジャンルも確立されているぐらいだからね
特に僕が1番好きな映画ゴッド・ファーザーや、太陽がいっぱいや、道・・・などの映画は音楽がドラマの一部になっている
タイタニックも音楽が無ければ、駄作のレッテルを貼られていただろう
しかし、息子のまなざしという映画はオープニングからエンドロールまで全く音楽が流れないしかも、映画を観ていると台詞も少なく、説明も無いから最初の30分ぐらいはどんな内容の映画かさっぱりわからない
ところが、途中からはぐいぐいと物語に引き込まれるよく効果的に音楽を使って、盛り上げていくスタイルを取っている映画が殆どだが、そんな音楽を全く使わなくても、こんな凄い映画が撮れるんだということを知らされた僕はダルデンヌ兄弟監督の恐ろしいまでの才能を感じ、彼の映画に興味を持ったのは当然のことだ
そして今回は彼らの監督した映画ロゼッタという映画を観たけれど、やっぱり音楽が無いそして、息子のまなざしにも、いえることだが手持ちカメラによる撮影が主人公の表情をドアップで撮り、主人公を後ろから追いかけるようにカメラも動き出す本当に素人が撮ったような映画に思える
まるでドキュメンタリー映画と間違えそうな、社会の底辺に生きる少女の姿を描いたロゼッタを紹介しよう
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いきなりカメラが後ろから少女の後姿を追いかけるシーンから始まる少女の名前はロゼッタ(エミリー・デュケンヌ)ロゼッタ(デュケンヌ)はいきなり働いていた工場を解雇させられ責任者の元へ行こうとするが、彼女は警備員からたたき出される
ロゼッタ(デュケンヌ)はキャンプ場のトレーラーハウスに母親と住んでいるしかも、その母親がセックス中毒のアルコール中毒しかも、ロゼッタ(デュケンヌ)自身も原因不明の腹痛に悩まされている
ロゼッタ(デュケンヌ)は母が繕う古着を町に出て売ろうとするが、なかなか大したお金にならないそして、彼女は手当たり次第に職を探そうとするが、職がみつからない
彼女はいつもワッフルを買っている店で、新しい店員のリケ(ファブリッツオ・ロンギオーヌ)と知り合うロゼッタ(デュケンヌ)は空きが出たら自分を仕事に雇ってもらえるように自分の住所をワッフル店の社長(オリヴィエ・グルメ・・・息子のまなざしの主人公だ)に知らせる
そしてロゼッタ(デュケンヌ)はキャンプ場に戻っていると、リケ(ロンギオーヌ)がバイクに乗ってやってきたロゼッタ(デュケンヌ)はキャンプ場のトレーラーハウスに住んでいる事実をリケ(ロンギオーヌ)に知られたくなかったが、いきなりの出現に驚き彼に殴りかかってしまう
実はリケ(ロンギオーヌ)はロゼッタ(デュケンヌ)に従業員の空きが出たことを知らせに来たのだった
ロゼッタ(デュケンヌ)は仕事が出来ることに喜び、そしてリケ(ロンギオーヌ)という友達が出来たことに喜びを感じていた
これで彼女は普通の生活が出来るという希望に満ちていた
しかし、そんな彼女にワッフル店の社長(グルメ)からいきなりの解雇宣言なんと社長(グルメ)は自分の息子を従業員にして、3日でロゼッタ(デュケンヌ)をクビにしてしまった
そんなロゼッタ(デュケンヌ)を心配して、リケ(ロンギオーヌ)がバイクで彼女の住んでいるキャンプ場にやって来たその時彼女は池で魚釣りをしていたせっかく魚を捕まえそうになったがその池は禁猟区で慌てて魚を逃がしてしまったリケ(ロンギオーヌ)はその魚を釣るためにロゼッタ(デュケンヌ)の手伝いをしようとするが、リケ(ロンギオーヌ)は足を滑らせ池にはまってしまったしかも、その池は底無し沼だった
必死で助けを求めるリケ(ロンギオーヌ)だったが、何故かロゼッタ(デュケンヌ)は彼を助けようとしなかった
しかし、本当に溺れ死にそうになってやっとロゼッタ(デュケンヌ)はリケ(ロンギオーヌ)を助け出す
ロゼッタ(デュケンヌ)はリケ(ロンギオーヌ)から、提案を受ける
僕(リケ)がこっそり作ったワッフルをお客に売って自分の儲けにしろ
そんな思いやりのある言葉をリケ(ロンギオーヌ)から、かけられたロゼッタ(デュケンヌ)だったが、仕事が欲しいロゼッタ(デュケンヌ)は・・・
これぞまさにリアリズムと呼べる底辺社会で生きていく人間の恐ろしい生き様は映画を観てください
それにしても、普通の生活をするために人の優しさを踏みにじってしまうこのロゼッタ(デュケンヌ)の恐ろしい行動を責めることが出来るのか
まさに不景気というよりも、社会の底辺で生きていく人々を本来救わないといけない世の中の矛盾を鋭く描き出した社会派的な映画の傑作と言って良いだろう
今、日本も不景気で雇用対策問題、地方の医師不足による医療問題など新政権に変わって期待が高まったが、実際は全く問題の解決を現政権に委ねても無理だと日本の国民もわかってきている
だいたい裕福な人間が幅を利かせている政治家たちが貧しい人々のことを考えられるわけがない
このロゼッタという映画は、もはや日本人にも無視できない問題を扱っていると言って良いだろう
それにしてもダルデンヌ兄弟監督は凄いね音楽無し、手持ちカメラで撮っていることが明らかにわかるブレブレ画面、セット無しのゲリラ特攻隊的な撮影(一歩間違えれば交通事故に遭いそうで観ていて怖いね)
本当に監督として凄い演出力を感じさせてくれる
最近のヨーロッパ映画には個性的な監督が多くなったと前述したけれど、ダルデンヌ兄弟監督以外にも、奇跡の海、ダンサー・イン・ザ・ダークのラース・フォン・トリアーや、ファニー・ゲーム(近々記事をアップします)のミヒャエル・ハルケなど本当に個性的な監督が僕が映画を観なくなってたくさん現れてきたんだね
他にもヨーロッパにはたくさんの新しい才能を持った監督が現れていますそんなヨーロッパ映画を教えてくれるのが、僕もお世話になっているマッコイさんのヨーロッパ映画通信
アメリカ映画も確かに良い映画が多いけれど、ヨーロッパ映画にも良い映画が多いことを知ってもらうために、一度マッコイさんのヨーロッパ映画通信を観る事をお勧めします
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