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僕にとってルキノ・ヴィスコンティの映画は好き嫌いがはっきりしている
嫌いな映画がベニスに死すと地獄に落ちた勇者ども
それはなぜかと言うと気持ち悪いから
そして好きな映画が若者のすべてと夏の嵐
しかし、このブログを始めてからヴィスコンティ映画を観るようになったねベニスに死すも改めて観たし(やっぱりこの映画は駄目だ)、山猫、ルードヴィヒ、そして家族の肖像を改めてみるきっかけになったけれど、正直嫌いな監督のタイプだったけれど、今ではやっぱりルキノ・ヴィスコンティ監督は凄いなあと思う
そして1954年というイタリア映画ではネオリアリズモという映画が盛んだった時に、彼自身がネオリアリズモの立役者だったのに、いち早くネオリアリズモの殻を破って作られたのが夏の嵐だということに今回、気づいた
実はこの映画はもっとヴィスコンティの晩年に当たる作品だと思ってたのだが、違うんだね
晩年の彼の映画は豪華絢爛な映画になっていくけれど、実はこの夏の嵐がまさに豪華絢爛な映画と言って良いだろう最初のオペラシーンから見所充分だからね実はルキノ・ヴィスコンティの映画は僕のイメージでは耽美的ではあるが、ドラマ性に乏しい感があるのだが、若者のすべてと今回紹介する夏の嵐は非常にドラマティックな映画であるところが好きな理由かもしれない
それにこの夏の嵐の主演女優であるアリダ・ヴァリは、他にも名作に出演している
第三の男やかくも長き不在といった映画史に残る名作での悲劇的ヒロインは本当に印象的だ
その名作2本に劣らず夏の嵐でのヒロインである彼女の演技は女の情熱を超えて怨念的である
それでは夏の嵐を紹介しよう
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時代は1860年代でイタリアの水の都ヴェネチアが舞台
しかも、当時イタリアはオーストラリアの占領下にあるという時代背景
ヴェネチアにおいて、オペラの1階席はオーストリア軍の将校達が観賞している。2階席でリヴィア伯爵夫人(アリダ・ヴァリ)は夫とオペラを鑑賞していた
しかし1階席においてリヴィア(ヴァリ)の従兄弟であるロベルト(マッシモ・ジロッティ)とオーストリア将校の若者のフランツ(ファーリー・グレンジャー)の間で騒ぎになる
しかも、ロベルト(ジロッティ)はフランツ(グレンジャー)に決闘を挑むリヴィア(ヴァリ)はロベルト(ジロッティ)とフランツ(グレンジャー)の両方に掛け合い、決闘を止めようとするがロベルト(ジロッティ)はオーストリア軍に捕まり刑務所行き
リヴィア(ヴァリ)はオーストリア将校のフランツ(グレンジャー)に対して怒りをぶつけるが、二人は夜道を歩いている間に敵国同士という関係なのに親近感を覚え、やがてリヴィア(ヴァリ)は夫の目を盗んで若いオーストリア将校のフランツ(グレンジャー)と逢瀬を重ねるようになる
しかし再びオーストリアとイタリアの間で戦争が起こってしまう
そのことを機会にリヴィア(ヴァリ)達一家はアルデーノの別荘に行くことになる
リヴィア(ヴァリ)はフランツ(グレンジャー)に会いたがったが、残念ながら彼に会うことはかなわなかった
リヴィア(ヴァリ)はアルデーノの別荘で偶然にもロベルト(ジロッティ)と出会った彼はオーストリアの刑務所から抜け出し、仲間に軍資金を渡すつもりでいたが、ロベルト(ジロッティ)には危険が迫っており、彼は軍資金をリヴィア(ヴァリ)に渡すことにする
ところが運命は皮肉なことに、その夜リヴィア(ヴァリ)の部屋にフランツ(グレンジャー)が現れた二人は再び不倫の情熱に燃え上がってしまう
リヴィア(ヴァリ)はフランツ(グレンジャー)に対しオーストリア軍から脱走して、私と一緒になりましょうと提案する
リヴィア(ヴァリ)は、若きオーストリア将校のフランツ(グレンジャー)と出会って再び盲目的な愛に走ってしまった
このままヴェローナに戻らなければ、脱走兵として重罪になってしまうフランツ(グレンジャー)は、一晩泊まって隙を観てリヴィア(ヴァリ)と再会を約束して彼女の別荘から抜け出すその時リヴィア(ヴァリ)はロベルト(ジロッティ)から預かっていた軍資金をフランツ(グレンジャー)に与えてしまった
やがて、フランツ(グレンジャー)からリヴィア(ヴァリ)に手紙が来るその手紙の内容はフランツ(グレンジャー)のリヴィア(ヴァリ)に対する想いが書かれており、そしてフランツ(グレンジャー)はオーストリア軍を脱走して、ヴェロナの外れに住んでいる住所が書いていた
この手紙を読んでリヴィア(ヴァリ)は、夫を捨ててフランツ(グレンジャー)の元に行くことを決心するリヴィア(ヴァリ)の頭の中ではフランツ(グレンジャー)の事しか考えられなくなっている
フランツ(グレンジャー)の住んでいるところに行くには、危険な場所が何箇所も通過しないといけないが、彼女はついにフランツ(グレンジャー)の所に辿り着いた
しかし、そこでリヴィア(ヴァリ)が見たフランツ(グレンジャー)は・・・
悲しいラストへの二人の運命は映画を観てください
既に女ざかりを過ぎそうな伯爵夫人であるアリダ・ヴァリが、敵軍の若い将校と不倫に身を焦がすが、この女の不倫願望、いや女の恋愛に燃えた時の恐ろしさは怖い映画
それとネタバレになるけれど、アリダ・ヴァリの復讐劇には男から見れば恐ろしいね
このような触れたら火傷しそうな女性とは付き合わないことが肝心だと思い知った
それにしても、僕もヴィスコンティ映画を全作品観ているわけではないけれど、彼の映画の中でも最もドラマティックな映画の要素を持っている映画だと思う
今回で夏の嵐を2回観たけれど、改めて良い映画だと思ったこれからも、3回、4回と観たくなる映画ですので皆さんも観てください
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