褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 マリー・アントワネット(2006) 歴史劇とは違った感覚で・・・?

2010年08月16日 | 映画(ま行)
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 映画において歴史劇というのは名作が多々ある僕の中ではベン・ハーが大好き。
 僕はベン・ハーの凄さは、よく競争シーンや航海のシーンにおける迫力的映像を挙げる人が多いけれど、僕はローマ帝国圧政の中に苦しむユダヤ人がイエス・キリストによって救われるヒューマニズムにこの映画の凄さを感じる
 確かに歴史劇のひとつの特徴に圧倒的なスペクタクルシーンがあるということは僕は否定しない。そして重厚さを兼ね備えているのも確かだ。
 まさに映画というスクリーンという表現する場において、歴史劇というのは格好の材料であるのは確かだ。
 そして今回紹介するマリー・アントワネットだが、まさにタイトル通りフランス王妃であるマリー・アントワネットの生涯を描いている
 僕にとって彼女はフランス革命をもたらしてしまった悪女的なイメージを持っており、まさに歴史劇の格好の人物であると思う。実際に彼女をモデルにした映画はたくさんある。

 しかし、今回紹介するマリー・アントワネットはどうも僕の中では歴史劇という分野には属さない
 歴史劇というには前述したスペクタクルシーンなど全く無いに等しい映画であり、重厚なイメージをこの映画には感じない。
 ちなみにこの映画の監督はソフィア・コッポラあのゴッド・ファーザーフランシス・フォード・コッポラの娘である
 ちなみにソフィア・コッポラの監督作品ではロスト・イン・トラスレーションを観ているが、この映画がアメリカ人の異国(この映画は東京が舞台)における滞在を寂寥感が漂う映画。僕にとってはそれほど好きな映画でもないが、非常に高い評価を受けている作品であるので、観て欲しい
 そして今回のマリー・アントワネットが、全体的な画面が非常にパステル調で、そこには下手すると重苦しい感じになりがちな歴史劇とは全く違う雰囲気がある。
 歴史劇はある意味男性的な映画であるが、この映画は女性監督作品という事も関係するのかもしれないが、女性の視点を意識した歴史劇、あるいは青春ストーリーと言えるのかもしれない。それでは豊かな色彩で描かれ、14歳にして政略結婚をさせられたマリー・アントワネットの人生とは・・・それではソフィア・コッポラ版のマリー・アントワネットを紹介しよう

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 オーストリアの王女であるマリー・アントワネット(キルスティン・ダンスト)は14歳の時に、母でオーストリア皇后であるマリア・テレジアマリアンヌ・フェイスフル)によるオーストリアとフランスの外交強化の政策のために、フランスの15歳の王子ルイ(ジェイソン・シュワルツマン)と結婚させられる。



 しかし、この15歳の少年と14歳の少女の結婚生活は王子ルイ(シュワルツマン)はベッドを共にしながら彼はアントワネット(ダンスト)に手を出さない。
 そんな2人であるためにアントワネット(ダンスト)は妊娠するはずがなく、フランス王室で子供を産めない女として回りの視線は冷たく、フランスの王国の跡継ぎが産まれないことに、マリー・テレジア(フェイスフル)はこのままではオーストリアとフランスの関係が強化できないことに苛立ち、遠くオーストリアからアントワネット(ダンスト)に妊娠をするアドバイスをおくるのだが、なかなかフランス王子ルイ(シュワルツマン)はマリアンヌ(ダンスト)に手を出してこない

 やがて孤独を感じ出したアントワネット(ダンスト)は、豪華衣装、そして豪華なケーキ、賭け事に浪費する生活を始める。
 やがてアメリカにおいて独立運動が高まり、その支援のためにフランスは応援することになるが、その事によってフランスでは財政難が更に進む。
 
 子供が産まれなかったアントワネット(ダンスト)だったが、ようやく子供が産まれ、そしてアントワネット(ダンスト)は田舎に別荘暮らしを始める
 そんなときにフランス国宝のルイ15世リップ・トーン)は死んでしまい、夫はルイ16世(シュワルツマン)となり、アントワネット(ダンスト)は王妃になる



 アントワネット(ダンスト)にとって王室での生活よりも別荘での子供たちとの暮らしの方が落ち着きがあった
 幸せな生活を送れるはずだったアントワネット(ダンスト)だったが、フランスのアメリカへの応援により、更にフランスは財政悪化が進み、民衆は食料危機状態に陥り、民衆の怒りは贅沢な生活をして国の財産を浪費するアントワネット(ダンスト)に向けられてしまうが・・・{
 孤独なマリー・アントワネットのフランス王室での生活とは映画を観てください

 この映画はルイ16世とマリー・アントワネット達が王室から脱出するシーンで終わってしまう。マリー・アントワネットが目にした朝日は彼女の心にどう映ったのか
 現実のマリー・アントワネットはこの後・・・
 歴史的事実を知っている我らにとって、ラストシーンはいかにもマリー・アントワネットの未来が暗示されているようで、切なくなる

 フランスの財政破綻をもたらした悪女的イメージのあったマリー・アントワネット王妃だが最近は彼女に対しての見解が見直されている。
 彼女が贅沢な生活をして浪費していたのは確かだが、既にルイ15世の時からフランスの財政は破綻していたので、マリー・アントワネットの浪費が直接に関係していたわけではない。むしろアメリカの独立戦争に手助けをしたことの方がフランスを財政破綻に追い込んだと見るのが正しいようだ。
 しかし、歴史的人物を描き、本来はドロドロした宮廷内を描いているのだが、実際のこの映画を観るとむしろ明るいノリがある
 マリー・アントワネットという悪名高い(本当かな?)人物をこのような明るい映画に仕上げたソフィア・コッポラ監督の演出は女性らしく、そしてまだこの映画の公開時が35歳という若さによる作品ということを感じさせます
 男性が好んで観る映画でも無い気はするけれど、女性にはお勧めしたい映画です

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