詩人、小説家、劇作家、画家としての顔だけでなく映画監督としても名が知られているジャン・コクトー。「天は二物を与えず」なんて言葉があるが、彼の前ではそんなデタラメな表現は通用しない。
イケメンなだけが長所の俺にとって、多才でマルチな彼の才能は本当に羨ましい限り。映画監督としてはその作品数は少ないながらも、そんな中でも今でも名作として誉れ高い作品が今回紹介するオルフェ。幻想的かつマジックを見せられているような映像表現は観る者の心を魅了する。
ストーリーはタイトル名から想像できるが、ギリシャ神話のオルフェウスを下敷きに、現代版(そうは言っても昔の映画ですが)に舞台を置き換えた。
そのギリシャ神話のストーリーに少しだけ触れておくと、愛する妻を亡くしたオルフェウスは黄泉の国から妻を連れて地上へ帰ろうとするが、黄泉の国の支配者であるハデスから戻る途中で絶対に妻を見てはいけない、と条件を出されるが・・・。
まあ、絶対に見てはいけないと言われると必ず見てしまうもの。本元のギリシャ神話では、オルフェウスは悲惨な末路をたどってしまうが、コクトー版オルフェウスの結末は?それでは本作のストーリーの紹介を。
文学青年たちが集まるカフェにおいて、詩人であるオルフェ(ジャン・マレー)も居た。その場に王女と呼ばれる女性(マリア・カザレス)と詩人セジェストがやってくる。しかし、程なくしてセジェストはバイクに轢かれて死亡。オルフェは王女に無理やり死体のセジェストを運ばされ、一緒に車に乗せられる。そして到着した場所でオルフェは驚くべく光景を目の当たりにする。なんと、セジェストは生き返り、王女と一緒に従者を連れて鏡の中に入っていく。
オルフェは愛する妻ユウリディウス(マリー・デア)が待つ自宅に帰ってくるが、オルフェの心は妻よりも王女の方へ傾いていた。
そして、ある日のことユウリディウスはバイクには轢かれ死亡。なぜかいつも附いてくる車の運転手のウルトビイス(フランソワ・ペリエ)のアドバイスを受けて鏡を通り抜け、ユウリディウスに会うために死の国へ行くのだが・・・
なかなか笑えるのが黒ずくめ衣装の王女のドエスっぷり。命令口調で、いちいち男どもに指図する様子は混迷を続ける民進党の代表であるレンホーさんを思い出させる。
鏡を通り抜けるシーンは本作が公開された1950年ということを考えると、けっこう驚けるし、死体が起き上がるシーンは今でもよく見られるトリックを使っているが、なぜか新鮮に感じた。
そして死の国の場面は今見ても幻想的で、流石はジャン・コクトー。そのイマジネーションは同じ人間として嫉妬すら感じてしまう。
コクトー自身が詩人なだけに、素敵なセリフがたくさん出てくるし、どうせ最後は悲劇で終わるんだろうと観ている最中もそのように思いながら観ていたのだが、良い意味で期待を裏切ってくれる結末は、喜びと悲しみ両方を感じさせる。
ジャン・コクトーに興味を持っている人、ギリシャ神話に興味がある人、夢心地の気分になりたい人・・・等に今回はお勧め映画としてオルフェを挙げておこう
監督は前述しているようにジャン・コクトー。今でも映画化されたりミュージカル化されている美女と野獣がお勧めです。
イケメンなだけが長所の俺にとって、多才でマルチな彼の才能は本当に羨ましい限り。映画監督としてはその作品数は少ないながらも、そんな中でも今でも名作として誉れ高い作品が今回紹介するオルフェ。幻想的かつマジックを見せられているような映像表現は観る者の心を魅了する。
ストーリーはタイトル名から想像できるが、ギリシャ神話のオルフェウスを下敷きに、現代版(そうは言っても昔の映画ですが)に舞台を置き換えた。
そのギリシャ神話のストーリーに少しだけ触れておくと、愛する妻を亡くしたオルフェウスは黄泉の国から妻を連れて地上へ帰ろうとするが、黄泉の国の支配者であるハデスから戻る途中で絶対に妻を見てはいけない、と条件を出されるが・・・。
まあ、絶対に見てはいけないと言われると必ず見てしまうもの。本元のギリシャ神話では、オルフェウスは悲惨な末路をたどってしまうが、コクトー版オルフェウスの結末は?それでは本作のストーリーの紹介を。
文学青年たちが集まるカフェにおいて、詩人であるオルフェ(ジャン・マレー)も居た。その場に王女と呼ばれる女性(マリア・カザレス)と詩人セジェストがやってくる。しかし、程なくしてセジェストはバイクに轢かれて死亡。オルフェは王女に無理やり死体のセジェストを運ばされ、一緒に車に乗せられる。そして到着した場所でオルフェは驚くべく光景を目の当たりにする。なんと、セジェストは生き返り、王女と一緒に従者を連れて鏡の中に入っていく。
オルフェは愛する妻ユウリディウス(マリー・デア)が待つ自宅に帰ってくるが、オルフェの心は妻よりも王女の方へ傾いていた。
そして、ある日のことユウリディウスはバイクには轢かれ死亡。なぜかいつも附いてくる車の運転手のウルトビイス(フランソワ・ペリエ)のアドバイスを受けて鏡を通り抜け、ユウリディウスに会うために死の国へ行くのだが・・・
なかなか笑えるのが黒ずくめ衣装の王女のドエスっぷり。命令口調で、いちいち男どもに指図する様子は混迷を続ける民進党の代表であるレンホーさんを思い出させる。
鏡を通り抜けるシーンは本作が公開された1950年ということを考えると、けっこう驚けるし、死体が起き上がるシーンは今でもよく見られるトリックを使っているが、なぜか新鮮に感じた。
そして死の国の場面は今見ても幻想的で、流石はジャン・コクトー。そのイマジネーションは同じ人間として嫉妬すら感じてしまう。
コクトー自身が詩人なだけに、素敵なセリフがたくさん出てくるし、どうせ最後は悲劇で終わるんだろうと観ている最中もそのように思いながら観ていたのだが、良い意味で期待を裏切ってくれる結末は、喜びと悲しみ両方を感じさせる。
ジャン・コクトーに興味を持っている人、ギリシャ神話に興味がある人、夢心地の気分になりたい人・・・等に今回はお勧め映画としてオルフェを挙げておこう
オルフェ [DVD] | |
ジャン・マレー,マリア・カザレス,フランソワ・ペリエ,マリー・デア,アンリ・クレミュー | |
IVC,Ltd.(VC)(D) |
監督は前述しているようにジャン・コクトー。今でも映画化されたりミュージカル化されている美女と野獣がお勧めです。