朝、目覚ましの音にぼんやりとしていた。布団の中でぐずぐずしていたが、はっとして飛び起きた。炊飯ジャーの蓋を開け、ご飯の炊き具合を調べる。炊けている。やれやれである。水量の調整を間違ったらえらいことだわ。と一人碣た。
墓参りに行くのに、散らし寿しを作ろうと、嫁に菜の花を頼んでいた。買って来てくれていた。寿しの具は、蒲鉾、竹輪、沢庵と、水煮の蓮根と菜の花。それに錦糸卵である。父と母へは、折りに詰めて持って行った。水やお菓子に花も。
運転は、娘の婿がしてくれ、後部座席に乗る。息子達は家から直行だ。古里に着き、鶯の拙い鳴き声を聴いた。ヶチョ・ホヶチョ・・・。未だ練習の段階らしい。辺りが薄い桃色のベールに包まれているような春霞。風も温かでやわらかい。
近所の馴染みの小母さんが、声をかけてくれる。皆でお参りして帰りかけると、三つ葉がある。孫と一緒に探して、小さな葉を摘んだ。路の途中に蕗の薹があった。少し咲いているのと、未だ蕾である。辛子味噌和えにしよう。
帰宅して、皆で散らし寿しを食べる。汁は、清ましで具は三つ葉だ。何と風味がいいことか。祖母ちゃんの寿しが美味しい、と下の孫がお変わりを四杯する。先程電話をしたが、お腹は大丈夫らしい。今度、三年生になるが、たまげた。
息子の家族も、娘夫婦も同時に帰り、布団を仕舞い、洗濯物を取り込む。飯ぼうを浸けておいたのを洗う。食器類も洗って乾燥機に。お椀は、別にして弱でかける。物の取り扱いは同じではありません。乾燥時間を考えてかけなきゃ。
躾は、家庭ですることです。愛情をかけ、育み、元服をさせるのです。今は、立志式と言われている。昔には、男子にだけあった風習。親を援けたり、下の兄妹の面倒も見た。江戸時代がいいとは強ち思いませんが、何かねぇ淋しい。
今年の冬空。寒中の月と木星です。衛星と惑星だが、地球を含む銀河系に存在する。比較的良く観える惑星。これに、金星と火星が並ぶ。