枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

如月・大潮・天赦・小つち・三隣亡

2023年03月21日 | Weblog
 二十四節気 春分 太陽黄経0度、昼と夜を等分に分かつ日とあって、春分と云われる。この日は春の中日とされ、毎年三月二十一日である。社日で二月三十日、明日から閏如月に入る為春の時期も長く続く。季節は花冷えも、菜の花が咲く時期に降る雨を菜種梅雨とも謂う。蛤の旬はこの時期で、雛祭りを祝う。

 今朝は曇りで、出かける時間になると春雨に見舞われる。明日が恒例の塩換えなのもあり、何時もの水をAさん地に行き分けて貰う。気温は低め、肌寒いので上着を羽織って出かけた。河端の桜は硬い蕾で、今月末の開花と思われているので堤には誰も居ない。小学校が廃校になってからは、更に訪れは少ないわ。

 心にふっと浮かんだ景色・情景が、遠く離れての他人に届くこと・観させる事象があると知る。その現象を観て貰いたくて、気づいてと。どうしてなのかは説明不可だが、体内で晄を発していて波動を贈る。同じ時間に、共有しなければ敢無く崩れる。その前日に、天啓を聴いてなのも必然的としか云えないのよ。

 ここ数日、7と8が続き369と現れて止まない。それがどういう意味であれ、西方浄土への入口を示す弥勒菩薩に逝きつく。数字を見たり、打ち込む度に続いて出ている。そろそろかなぁ…その前に連載を終えないと、この世に残って逝かれないのも事実。祖母が待っているのが、心に沁みこみ安らかになれている。

 すばるがこの頃は普段と違う行動をして、訴えが増えて来た。すばるには飼い主の言葉も通じており、鳴くのには理由がある。冷静になってみれば、実に分かり易いことも感情の起伏が強いと上面だけになる。フォローして下さっての方にお願いして、姉と弟の絵を載せてなのも涙腺を刺激。よわいなぁと想う。
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うさぎのダンス・37

2023年03月20日 | Weblog
 遥か彼方、408光年の宙に蒼く光芒を放つ星の群れがある。数多に星の群れはあれども、それは格別な集まりと想えてふみこの心を捉える。祖母は「なんでもなぁ、平安時代に宮廷の女人さんが書いとるそうじゃ」その星の群れに、ふみこは惹き込まれそうになるのが不思議でこことは異なる場所から観たような気も。

 月が山の向こうに観え、お宮を包んで庭に銀色の光りを注ぐ。「冷えるで、もお家に入れや」祖母は、夜間の厠の心配でふみこを促す。風呂は寒くとも暑い時にも囲いはないし、五右衛門釜は子ども一人には軽くて敷板がひっくり返ることもある。それだけなら良いが風呂釜は鉄なので、火傷をするのは何時もだった。

 その度に祖母は、山手にある枇杷葉を採り漬けてあるのを手拭いに浸し縛る。火傷のひりひりとした痛みが消え、跡形も残らない。風呂上りには布団に直ぐに潜るが、足元の温かさが続かない。ふみこの冬は霜焼けだらけの手足で、春先には痒さで堪らなくなる。隙間風は防げず、容赦なく入り火鉢だけでは温まらない。

 春が訪れれば山から里に花が咲くのと同時に、寒さが和らぐので待ち遠しい。祖母が山を歩く時には付いて行くふみこだが、足元に咲く花を見つけ「ばあちゃん、尾上の爺婆じゃ」それを待っていたかのように蕗の薹や三つ葉が顔を出す。祖母は初物だと少し採るが、決して根こそぎにはしない。翌年に残しておいた。
 
 ふみこは祖母の後をくっつきながら、蓬を採っていた。いつもお腹を空かせてのふみこが、団子を食べたいと言ったからで「そんなら田んぼの畔に行って、採ってこにゃあ」言わなければよかったと唇を引き結んだが、祖母の作ってくれるのに味を占めている。ふみこは草刈鎌を手に、籠を抱えて畔を歩き集めていく。
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春めきも気温低し

2023年03月19日 | Weblog
 晴れての朝、布団を広げて洗濯物を干す。この三日程は不安定な天気と気温だったので、鉢物の株分けや移植に精出した。ふと見れば、薔薇の新芽が勢い良くて散布しておく。農薬は掛けないが放置するのもと、唐辛子や葫・ドクダミのエキスをお酢と混ぜて遣る。地面からは星の瞳やハコベ、ドクダミも見え始めた。

 木通が繁っているのを切り詰めないまま、あっという間に芽吹いた。枯れた軸だけ鋏で切り取るが、習性で這い上がる。枇杷葉は、春の彼岸までは花が咲くので庭中が香る。結実したのも多く、隔年の生年愉しみ。掃除機を使わず、箒と塵取りにしているが体調には好いようだ。横着は肥満の元と知り、健康維持に努て。

 現代農業3月号の記事は、主要・農業従事ではないので全国の話に興味を抱く。小豆の活用が載っており、直ぐにも出来ると。これまでにも多用途に役立つことから、内容に因っては注文している。腰痛でお困りの方、膝の痛みに蒟蒻や枇杷葉共活用したい。買えば何でも手に入るが、繰り返し使えるのも大いに援かる。

 医者へ罹る前に、自分で納得しての方法を見つけての実行。薬や治療に翻弄されず、身体は自然免疫で保てる。糠床の活用も然りで、有難い。納豆と乳製品が苦手なのだが、堆肥に混ぜて使う。枇杷葉のお蔭で、あの独特の臭いがなく腸活も素晴らしい。仕事を辞めて4年目になるが、その間の医療費は全くないのです。

 枇杷葉は精神的な役割が大きく占め、血液の濁りを清浄に保ち血管の破れを元に戻す働きをする。身体中が若返り、細胞への影響も少なくない。枇杷葉茶だけではないと思えるし、個人差もあるので一概に謂えぬが。自然の恩恵への感謝と祈りが、理に適ったことと納得するばかりだ。だからこそ天啓も聴こえるのよ。
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うさぎのダンス・36

2023年03月18日 | Weblog
 ふみこは不意に、同じことが繰り返されていると感じた。起点は小学校の二年生には違いなく、想いが停止するように其処に還る。何か意味があると思うのだが、映像が瞬時に変化していくのを追いかけるばかりだ。心に浮かぶのは兎であり、月へと翔け誰かを捜している自分に気づく。顔も姿も視えるのに思い出せない。

 小さい時から笑うことの滅多にないふみこが、学芸会を境に無口になった。幼馴染も教室の皆にも決して心を開かず、教師にも立て突いた。あの衣装に「ふみこちゃん、ええ物じゃねぇ。高い布買えたなぁ」そこにはふみこの家では決して手に入らないと暗に言い、小母さんの気持ちや生徒への思いやりに欠ける物言いだ。

 ふみこは、小母さんにすまなくて気持ちが沈んでいく。帰宅し門に居た祖母にしがみつき「貧乏はいやじゃ!盗んだって」祖母は、ふみこの為す儘にしていたが「上手に踊れたなぁ、兎さんのお手本がよかったぞ」泣き顔のふみこは祖母に「団子作ってな、お礼にお供えせにゃ」祖母が頷き、ふみこの機嫌は忽ちに直る。

 祖母の作る団子は、餅米を石臼で挽いて水で捏ね玉にして沸騰した湯に落とす。門に林檎箱を出すと、その上に皿を置き並べた。すぐさま祖母を見反して「もお食べてもええか?」ふみこの咽喉は鳴りお腹も騒ぐ。「供えた直ぐじゃ、お月さん口にできんぞ」仕方がない、ふみこは南に懸けるまで待ち醤油を垂らし食べた。

 季節は早春だが、時には雪花も舞う日が続く。学校では石炭ストーブが焚かれ、当番は上級生が順番に来てしてくれる。午前中の教室は程好いが、給食を口にした後は眠気が襲うので側の席になると居眠りがつく。家では炬燵さえないふみこにとって、暖かさは格別に思えた。何時もは薬缶だが、時には芋で奪い合いもある。

 暦 春の彼岸の入り・中潮
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うさぎのダンス・35

2023年03月17日 | Weblog
 石が足裏に触る。視える景色は大小取り交ぜての石畳原を、ふみこは歩いていた。ふと瞳を上げて見回せば、辺りに物云わずで歩く者達がいる。影を重ねるように、ひしめき合ってひたすらに同じ方角に向かうのは薄気味悪い。ここはどこなんだろう…あたしは何をしに何処に?行こうとしているんだろうと歩く。

 河原のようだと思えるのは、小さな舟が一艘見えたからでもある。まるで江戸時代の関所のようで、背の低い小さなお婆が何かを受け取っては舟に渡している。ふみこは背伸びをしてみたが、大勢の人で前が見えない。そこの者、何処に逝きやる。えっ?あたしのことかな。おまえは影をつけているではないか。

 どこって、それが分かるくらいならここには居ないわよ。結界を勝手に超えてはならん、それとも向こう岸に渡りたいのか?何それって、言ってることが分からない。ふみこは、思わず祖母を呼んだ。すると祖母が対岸に姿を見せ「ふみこ、未だ来るには及ばん。早うに還れや」「還れって、どうしたらええの」

 ふみこはそこで目が覚めた。祖母が亡くなって久しいことに想いを馳せると共に、小さな吾児が見ているのにはっとした。ふみこは胸に秘めての人とは添えないと知り、嫁ぐのも相手が誰であろうと同じだった。ふみこは子どもの為に堪えていたが、心は定まらず虚しい時ばかりが過ぎて翻弄され疲れに埋もれた。

 祖母に遭いたいと、心底想い願うふみこの身体は賽の河原に辿り着いていた。ふみこは吾児を抱きしめ、涙がほろほろと頬を伝うに任せた。祖母の処にも逝けないとすれば、生きるしか路はないのだろうか?この先へと進むには辛さが勝るばかりだ。その年の春、町の集団検診を受けると心臓に欠陥と診断が出た。
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うさぎのダンス・34

2023年03月16日 | Weblog
 ふみこの通う木造の小学校校舎とは離れた台地に、二階建ての中学校がある。講堂は南に位置しているが、川の側でもあり冬場には風が吹きつけて来る。学芸会の発表は幼稚園から始まり、午前中は小学生にあてられ午後からが中学生だ。村の者は誰もが自由に出入りでき、弁当を用意しての集いの場でもあり賑やかだ。

 祖母は、前日から余所行きの着物を衛門掛けに風を通し「踊りは?ちゃんとできるんか」ふみこは自信がなかったので、黙って頷く。昨日、何かがあったようにも思え「ばあちゃん、学校休もうかな」「学校にはいかにゃいけん、かしこぉなれんぞ」ふみこは、胸のもやもやを言いかけて止めた。宙には月が懸り明るい。

 うさぎの衣装は家庭により違っていたが、ふみこは自分に羨望の目が注がれているのを感じてもいた。ひそひそと意地悪なささやきも交され、聞こえよがしの言葉もした。幼馴染も目を瞠り「これ、どうしたん?」ふみこは「ばあちゃんが織ってくれた」とだけ答え余計なことは口を閉じた。やっかみと妬ましが混じる。

 教室で着替えると、講堂までの移動だが北風が冷たい。ふみこは衣装が絹なので温かく、祖母が肩や腰に真綿をひき足してのもうれしかった。舞台の幕が下り一年生が終わると、ふみこらの二年生が並んだ。音楽がかかり、踊り始めてふみこはあれっ?と感じた。誰という訳でもないが、ふみこを押して端へと追いやる。

 ふみこは、祖母やあの小母さんと小父さんに見てもらえればいいと踊る。曲が終わった時点で、完全に幕からは見えない位置にいた。ふみこはこれは仲間外れだと思うものの、衣装の素晴らしさへの妬みとも知った。教室で着替えていると、盗んだんじゃわ…と言う声がした。背中を向けていても、それが誰かと分かる。
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うさぎのダンス・33

2023年03月15日 | Weblog
 ここはどこだろう?何だか駅の地下道にも思える場所に、ふみこは居た。ああそうだわ、阿修羅王像を観に来たんだわ。進もうとした途端に、若い男性が飛び出した。片手を上げ「ごめん、大丈夫かな」えっ?この声…聴いたことがある懐かしい響きだ。ふみこは堪らずにその人を見つめた。リョウさん遇えたのね。

 だがリョウは、誰かと話すことに夢中でふみこだと気づかない。「そうなんだよ、明日は土曜日だし家に帰らなくちゃね。小さいのが待っているんだ」リョウはそう言い、ふみこに軽く会釈して地下道を駆けて行く。ふみこはリョウに廻りあえたうれしさで我を忘れていたが、大人のふみこを知る筈もないと見送る。

 地下道からホームに上がると、ふみこは右にリョウの乗る電車は左にと発車した。興福寺までの道のりをどう辿ったのかも上の空で、リョウに遇えたことだけが心を捉え離さなかった。リョウの顔も声も姿すら覚えているのに、すれ違うだけで。リョウの生活に、自分を重ねることは不可能に近く元に戻りはしない。

 からくり時計が落ちて土に吸込まれて消えた時、ふみこは兄に組みついていった。怒りの塊が身体中に噴きだし止まらず、同時に兄を許せなかった。殺意が沸き上がるふみこを、祖母が抱き取り「止めんか、女の子がそれも兄さんに向って」ふみこは、謂れのない悔しさと腹立ちが収まらず涙が零れるままだった。

 兄の仕業に母親はおろか父までもが味方で、神妙さを見せていた兄は振り返ると舌を出しにたついた。ふみこの心中で音もなく崩れていく景色が視え、リョウには二度と遇えないと知る。眠りに尽くがよい、永い時を繰り返して目覚めよ。その時には、そなたも彼の者もそれぞれの人生を歩んでのことになろう…。

 暦 如月・下弦・小潮
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うさぎのダンス・32

2023年03月14日 | Weblog
 ふみこには、思うこともなく束の間に景色が視えることがある。眠っている時ではなくて、日中に起きる。祖母には話すが、両親や兄達等云われないことだと相手にしない。それが兄妹間をぎこちなくさせて、心での距離をおいてしまうのは明かだった。ふみこは、祖母と居れば何の不足なく過せるし遊びに呆けた。

 その日は、半ドンでお昼からの授業はなく一斉下校。並んでの帰り道、ともすれば道草をし始めるふみこに兄が冷めた目を向ける。「おまえは、上級生の言うことがきけんのか」うん?上級生って誰なんじゃ、ふみこは口に出す代りに年子の兄に背を向けた。今度は後ろ向きに歩き、空を見上げながら飛び跳ねるが。

 家に着くと、兄の告げ口のお陰で母親から小言をもらう。ふみこは、ご飯もそこそこに山に駆け上がり破れた筵を隠していたのも引き出した。小路の頂上から、落ち葉の上を筵に乗って下りるのは気分がすかっとした。仲間や誰かと遊ばなくとも、下りては上りで何度も滑り暗くなる前に背負い篭に落ち葉は忘れず。

 風呂場の焚口は北側で秋ともなれば風が冷たく感じて来るし、火の用心は怠れない。ふみこは落ち葉を背負い篭から出し、林檎箱に詰めた。「ばあちゃん、代ろうか」祖母は黙って表に回り、竹箒を手に門を掃き明日の段取りもしているようだ。そこに兄がやって来たが、手にしている物にふみこの瞳は釘付けになる。

 あれは、リョウさんが作った…からくり時計だ。「兄ちゃん、それをどこで見つけたん?」「どこでもええが、見つけたもんの勝ちじゃあ」それはリョウさんの物なんじゃわ!ふみこの全身を怒りが襲い「返してや、それはだいじなんじゃ」「いやだね」ふみこは、兄の持つ手を掴もうと突進したが兄にかわされた。

 その途端に兄の手を外れたからくり時計は、音を立てて土に落ち消えた。リョウさん!行かないで、あたしを連れていって。ふみこの叫びは虚しく空に吸い込まれて、闇の中を彷徨い始じめた。ふみこは螺旋の渦が大きくうねり、忽ちにして惹き込まれ数多の星の群れに投げ出され漂うものの身体は微妙だにしない。
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うさぎのダンス・31

2023年03月13日 | Weblog
 ふみこにはそれが誰からなのかが、直ぐと知れた。あの小母さんだ!「ばあちゃん、お礼を言わなならんな行って来てもええか」ふみこはお宮の横道を駆けあがり、門にしている枝折戸を押し玄関に立つ。こじんまりとした造りだが細かい処に彫り物の贅が尽くされて、ふみこの家とは比べられない佇まいに気後れした。

 玄関の硝子戸がするすると開いて、小母さんが現れた。「あの…小母さんありがとう」「ええんよ、ふみこちゃんが気に入ってくれれば」「小母さん、学芸会には見に来てちょうだい」「行かせてもらうわ、小父さんも一緒にな」ふみこはそれだけを言い、踵を返したが「ふみこちゃん、一つお願いをきいてもらえる?」

 ふみこを見つめる眼差しがやさしい「ふみこちゃん、一度でいいから…おかあさんて呼んでちょうだい」小母さんは、じっとふみこを見つめる。「おかあさん…」途端に、小母さんの胸にきつく抱かれた。小母さんが声を出さずに泣いていると分かりながら、鼻腔をくすぐって香る匂いに母とは違う感じを受け心が揺れた。

 次の瞬間ふみこに視えた映像が、見たこともない家での様子だった。そこにはふみこの大きくなった姿と、リョウが居た。ちょこまかと動く幼い児も?陽射しの注ぎこむ部屋ではリョウが何かを話していて、傍にいるふみこにほほえむ。えっ?小母さん地の子どもになったら、遇えるんリョウさんに。謎が凍み広がりゆく。

 ふみこは、風呂焚きをしている祖母の傍に行き「ちゃんとお礼言うたけぇ、小母さん泣いてた。うちのどこがええんかな」風呂場の焚き物が火の勢いで崩れ、火花が飛び散った。祖母は黙って月の上がり始めた宙を見遣り「うさぎが踊っとるわ、ふみこよう見て習えや」衣装は、月の光に濡れた光沢を放って七色に彩る。
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外は春霞に

2023年03月12日 | Weblog
 陽気に浮かれていては如何。庭の草木への水遣りをともすれば忘れそうになり、天気に水道の蛇口を捻る。少し動いただけで汗ばむが、風もあるので心地良い季節に感謝して図書館に出向く。返却と貸し出しをして貰い、書籍の上に何やら置いてくれるイケメン職員。例の物の、お返しだとにっこりと渡される。

 こちらが新刊や予約本をきちんとメールで知らせてくれ、その接遇も爽やかな好青年。ま・いいか❣今日のお八つにしようと受け取る。未だ独身ですが?息子と年齢は近い。茗荷寿しは苦手と、笑顔でさり気なく奥に引っ込む。図書館には女性が二人の勤務もあり、何方も丁寧で物腰控えめの職員さんばかりです。

 雨がそろそろ降るかな?気温は低くとの予報だが何時まで、と空を見上げる。月に輪が懸かっていたのは巨大であるから、当分は無理な気も。一昨日に、知人の誕生日で小一時間話す。品川の方なので逢いたくとも直ぐには無理で夏においで下さいと伝えながら、不意に泪が止まらなくて…10数年が経つのねぇ。

 がんこちゃんの繋がりだが、こんなに長いお付き合いになるとは…予想だにしなかった。登山家の夫君は、先日八甲田山に登り雪の中を温泉に入りご満悦の顔。三半規管が弱いので、景色は素晴しいがパノラマ写真には目が回るよ。拙ブログでの連載を読みに来てくれてなのもうれしく、有難く感謝・感激ですわ。

 今年は、団地の会長を止む無くする経緯になり予定を立てねば。回覧表の作成と、広報誌の配布もあるので気忙しいかな。年間計画は目白押しで、シャコバサボテンの移植を仕上げて風呂場に。折り鶴ランも、どんどん増えてどうしよう?庭にはクリスマスローズが満開に薔薇も新芽を出している。陽気に戸惑う。
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