フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

大地の恵み

2011-08-06 | 日記

朝から、夏の日差しが照りつけてきた。昨夜食べ過ぎたのか朝の間は、やや身体が重い。高校野球の開会式が始まった。開会式を見るのは何年ぶりか。さすが、高校生の顔は溌剌としていて、気持ちがいい。

「ピンポーン」とチャイムが鳴るので、出てみると宅配便だ。大阪柏原で葡萄を育てている友達から、採れたての葡萄が届いた。箱を開けてみると、ピチピチのデラウエアがびっしり入っていた。なかに「あなた様へ」というしおりが入っていて、「30余年前より、除草剤は一切使わず、極力有機肥料で栽培しております。”大地の恵み”を皆様でご賞味くださいませ」とあった。大阪柏原と言えば、甲子園の大阪代表は東大阪大柏原高校だ。早速、冷蔵庫に冷やしておこう。

しばらく高校野球を見たあと、1時間ほどフルートを吹いた。

午後は、家具店に行く。最近脚が弱くなったおばあちゃんがお仏壇の前で楽に座れるように、椅子を買うためだ。座りやすく、立ち上がりやすそうな椅子があったので買うことにする。その後、おばあちゃんの家へ行く。妻はおばあちゃんと一緒に、掃除、食事の準備をしている間、私は、フルートで好きな曲を吹いて楽しんだ。

おばあちゃんは、今日も元気だ。「いくつになったの?」と聞くと、「いくつかな、89かな」というので「91歳ですよ」と言うと、「へー91になったの」と驚いたので、大笑いになった。今日いただいた葡萄をいっしょに食べる。小さなプリッとした甘みが口の中に広がった。


B級グルメ会

2011-08-05 | グルメ・クッキング

今日は、朝から重い雲が垂れこめていて、いつ雨が降り出しても不思議ではない空模様だ。今日は、妻方の墓参りに行く。途中で雨が降り出してきたので、少しバタバタしてしまった。

午後はいつものメニューでフルート練習をする。ロングトーン、まずまずの最高音のCまでスムーズに鳴って、まずまずだ。アルテ20課NO2は、高音ファ♯からみの旋律がポイントだ。指の力を抜くと、指の調子いい。その後、バッハBWV1033、これは難物だが、根気よくやり続けるしかない。続いて「名曲31選」から数曲吹いて、今日の練習を終える。

夕方からミナミに出る。春に煙突掃除をしていただいたメンバーと「B級グルメ」で舌鼓を打つことになっている。集合時間にぴったり集合。今日はどこに連れて行ってくれるかと見ていると、千日前のど真ん中にぽかんと空いた空地に出てきた。そこに、今日の店がある。何とも言えないうらぶれた外観にニヤッとする。その名も「ぼんくら屋」。お好み焼きの店だ。

店の最深部の陣取ると、先ずは、再会を祝して乾杯だ。煙突掃除の際の写真を焼いておいたので、話が盛り上がった。「満腹コース」飲み放題付きをオーダーする。

まずは、特製サラダをアテにビールを飲む。

続いて、げその塩焼き。あっさり味なので、げそのうま味が生きてくる。

次はとん平焼きで、お洒落な出来栄えになっている。若い女性の声が増えてきた。

「だっと燃えるあごスジ炒め」はあまり印象に残らない、野菜炒めだった。

続いてネギたっぷりの塩焼きそば。塩焼きそばはほとんど食べないのだが、夏に食べると、なかなか爽やか感があっていいものだ。今日のメニューの中では一番美味しかったかな。

最後の、お好み焼きが出てきた。このころになると、大分ビールも重ねてきているので、かなりの満腹感が出ててきた。お好み焼きは、キャベツと粉が混ざり合って、とろけるような柔らかさだ。もう少ししっかりしてもいいかな、とも思った。


ビールはもうしんどいので焼酎の水割りに切り替え、ラストオーダーまで、たっぷり飲むことができた。「今度は、薪ストーブが燃えるときに行きたい」との声が上がったので、「是非、来てくださいよ。薪割りや、楽しい(?)作業がいっぱい待ってますよ」といって、お別れした。


辻邦生「風雅集」を読む

2011-08-04 | 濫読

今日は、暑くなった。といっても、空気が乾いて、澄んでいる。清々しい暑さともいえる日だ。
それならば、お盆に入ると混雑するので、少し早いが墓参りいくことにしよう。

こんな暑い日の日中の道は、さすがにすいている。暑い日差しをまともに受けて、お墓参りを済ませた。両親やその兄弟は、みんないなくなってしまった。一緒に暮らした、小学生の夏休みの光景が頭をかすめる。思えば、自分も遠くへ来たものだ。

その後、夕ご飯を一緒に食べようとおばあちゃんの家へ行く。「痩せはったの違います」「よう焼けてますね」、おばあちゃんのいうことは、いつも一緒だ。つい5日前に会ったことは、忘れてしまっているようだ。夕食までに時間があるので、おばあちゃんの家で、フルートを1時間少し練習した。おばあちゃんは、この夏の暑さにもまいらず、至って元気だ。食欲も十分で、明るく、よく食べるのでこちらも驚いてしまった。

夜は、辻邦生「風雅集」を読み終える。表題のとおり何とも風雅なエッセイ・評論集である。万葉集の東歌から始まり、平安の女流作家を論じ西行、芭蕉、蕪村。さらに俵屋宗達、本阿弥光悦、尾形光琳で「美」を論じている。やきものでは常滑、瀬戸、美濃を訪ねて、織部や志野が味わっている。

辻邦生のテーマは「美と現実、あるいは現実と精神、その二つの対立の中で、いかにして美が単に現実からの逃避ではなく、むしろ生活者たちにとって生きていく意味をささえるものかを探求してみること」であると語っている。芸術に実際的な力があるからこそ、秀吉が千利休を自刃に追い込んだのである。

文学の世界では、漱石の「文学論」が面白い。文学とは何かと、ロンドンで一人で悩んでいた漱石は、文学=F+fという公式に考えをまとめることにより、その悩みを解決した。Fとは焦点的印象または観念、fはこれに付着する情緒とのことである。

松本高校時代からの友人である北杜夫との交友録には心が温まる。辻邦生がフランスに留学する時、北杜夫が「いずれ、辻はどこかでのたれ死にするだろうから、ノートだけは克明につけて俺に残していけよ。書くことがなかったら物の値段だって何だっていいんだ」と言ったそうだ。彼に言われた通り、辻はパリでの生活を克明にノートに綴り、それを、「パリの手記」という形で出版した。「どんな幸運が私に与えられたか知らないが、少なくとも北杜夫と青春に会ったことだけは、私の生まれ星が幸運を指していることの証拠だといまも頑なに信じている」。
これだけのことを言える友人を持てるということだけでも幸せであろう。


盛夏のホームパーティ

2011-08-03 | 人々との交流

今日は、いい天気で気温がぐんぐん上がってきた。これだけ暑くなると、気になっていた洗車には最適だ。その前に、車の中を掃除しておこう。狭い車の中で、掃除機をかけると排気の熱で、暑さが凄い。1時間かかって終了だ。

続いて洗車、これは水しぶきにかかりながらの作業なので涼しくていい。車にぶつかってきた夏虫がこびりついて、洗い落すのに一苦労した。これが終わると丁度昼になった。

食後は、フルートを練習しておこう。ロングトーン、「毎日の練習」NO7、各調のスケールとアルペジオ、アルテ20課、「名曲31選」など吹いた。

今日は夕方の4時から、ホームパーティを行うことになっている。先日八ヶ岳にお越しいただいた、「パン教室」のメンバー、今回はご主人も参加して「持ち寄りパーティ」をすることになった。テーブル一杯にならんだ料理はカラフルで美味しい。こんなに明るいうちから集まって一緒にお食事ができるは、退職者の特権か。元気に「乾杯!」の掛け声でパーティが始まった。

Mさん韓国風味の鳥の唐アゲ、鳥手羽はわざわざ冷凍していて、融け始めを食べると冷たくて美味しい、我が家の定番餃子。

Iさんの赤飯

Tさんの厚揚げの煮びたし、夏野菜の白味噌和え。

Iさんの具材たっぷりの生春巻き。上手な生春巻きの巻き方を教えていただいた。

先ず話題になったのは、刺身醤油の話。これは大分の有名な「フンドーキン」の溜まり醤油。どろっとした口あたり、甘く何とも言えないコクがある。Mさんご主人が、刺身包丁を使って、美しくく切りそろえた刺身、大葉、バランは自家製。

野菜の煮びたしが盛られているお皿は、大分日田の「小鹿田焼き」(おんだやき)だったので驚いてしまった。先日、教えていただいたばかりなので、あまりの偶然に驚く。野菜はIさんのご主人が畑で育てた南京、ピーマン、ナスビ。素揚げしたものを漬け汁に浸し冷たく冷やしたもので、夏には最適の一品だ。

続いて健康維持の話。各家庭で、色々散歩コースを設定していて、私たちのAコースを全く同じるコースを歩いているのを聞いて驚いた。ゴルフ好きのIさんは、若い時はシングルだったそうだ。今でも月に2回はコースに出ているという。最近はもっら畑での野菜作りに専念しているとのこと。

香り豊かなカレーパンは、食欲をそそる。

私は先日いただいた「信濃錦」をお持ちしたが、キリリと冷えた日本酒の口当たりの良さが、なかなか好評だった。


AKB48から、美空ひばり、音楽関係から趣味の話と、会話と笑い声は尽きることを知らない。またやりましょうと声を掛け合って、ようやく10時過ぎにお開きとなった。食べ過ぎ、飲み過ぎ、笑い過ぎでフラフラだ。


串カツを楽しむ

2011-08-02 | グルメ・クッキング

晴れているが少し曇がかかっている大阪の空。今日も、なんとなく涼しい。

午前中、これまでとりためた写真を大阪の自宅PCにバックアップを取っておく。作業をやりだすと思いの他時間がかかった。PCのOSがVISTAで重く、メモリーの容量も小さいのが原因だ。

先日下漬けをしていた大根とミョウガの様子を見ると、大分水が上がってきていた。

それでは今日は本漬けをする。これで、7日ぐらいすると美味しい粕漬けを味わうことができるのが、楽しみだ。

午後は、フルート練習。今日は、高音のBとCがスムーズに鳴ってくれるのがうれしい。練習内容は昨日と同じだ。まあ、同じことを、倦むことなく、黙々と、続けていると、あるとき、「劇的な変化」が訪れるのを待とう。

夕方からミナミに出かける。いつものフルート教室の方と、一緒に串カツを食べることになっている。夕暮れの千日前、仕事を終えたサラリーマンが増え始めている。

久しぶりに法善寺横丁を通った。水をかけられた水かけ不動は苔むしている。小さなところだが、観光客には人気のスポットだ。


今日行く店は、「元祖新世界だるま」でなんば本店は法善寺横丁の前にある。丁度夕食時になってきたので、店は、ほとんど満員の盛況だ。

まずは、「飲む前に飲む」、胃薬で準備をしておこう。

そして乾杯だ。ここで出てくるキャベツが頼もしい。もちろんお代わり自由で、人によっては串カツはほとんど注文せず、このキャベツだけでビールを飲む豪の者がいる。

まずは旬の鱧だ、一口かむと湯気が上がり、身は柔らかく旨い。串カツの衣は、やや重くもっちりしているのが特徴。見た感じが、丸く膨らんでいる。パン粉は細かい、特製のサラサラのソースにたっぷり浸すのだ。レンコンはコリコリ、元祖串カツは小さな牛肉が入っていた、アスパラガスはしゃきしゃき、キスはほんのり甘かった。


続いてシイタケは、柔らかいので何かなと言っている間に食べ終わった。ベビーコーンはコリコリ、タコは少し具が少ないが不満だった。エビ、オクラは、普通かな。

 

最後はタマネギ、これも噛むと熱々の湯気がたち上った。ゲソも歯ごたえばっちりだった。ウズラ、モチ、チーズ。

大阪の串カツは、ぼってとした風貌だが、中身はしゃきっと旨い。大阪人を体現したようなを味わいだ。フルートの話などをしながら、旧交を温めることができた。