汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 扉

2010年03月10日 | 初期中期の詩
一瞬の流れ星に込めた憂鬱も
宇宙に込めた悲壮な自分の佇まいでさえ
ちっぽけな紅の星に変わり
訪れる事の無いユートピアへの扉が開くのを
いつまでも待ち続けている

孤独な夢想に耽り込む爽やかな風通りだって
さり気無い優しさの愛撫に、その殻をこじ開け
新たな旅の通り道に、一滴の水滴が滴る

何かを求める滑稽な葛藤に交わる
あらゆる理想の要は
あなたの背中に走る旋律に奏でられている

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みやすけの詩 神様

2010年03月10日 | 初期中期の詩

 神

酔いどれは、幻想の杯に視界を眩まされ
その安堵にも似た余韻の中で
次なる寄生相手を探しては、更なる酒による
狂乱を待ち望んでいるのです

一体どんな幸せが転がっているというのでしょう
杯はこんな小癪な男の背中を
まるでサーチライトのように寂しく照らしながら
その輝く手は差し出そうとはしません
男は嘆き悲しみます
そして群衆は唾を吐き捨てます
まるで自分の同じ境遇を見たくはないとばかりに
愚劣にも解き解された、一抹の幸せを必死に護るかのように

死に急ぐ可憐な形相は、
神様にとっては格好な娯楽なのでしょう

神は悪魔です
悪魔は神です

二分していけばして行く程に
こさかしい矛盾の狂気は、人間を呑み込んでいくでしょう
しかし、それが真実なのです
人類が探し続けてきたのは、実はこうした狂気だったのです
浅はかです、滑稽です、恨みの感情が立ち昇ります
しかし、それも真実なのです
そういった、人間にある根本感情でさえ、
ここでは真実になってしまうのです


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