この先は行き止まり 風が凪いでいる
あの道を行けば 何かが掴めるだろうか
この世界はやけに寂しいのに
人は何かしらの幸福を見出そうとする
それが確かなモノであることさえも判らないのに
彼女は両手に持っている薔薇を引き千切った
その痛みに現実感を持たせようとして
毎日起こる悲しい《死》を前に
彼女は嗤いながら 子宮にいる赤子を殺した
何が正解なのかも 誰も知らない
それなのに動いて行く世界の流れは
確かに《悪意》に満ちていた
彼女が堕胎した命の数は 決して少なくはない
それにこの殺伐とした分娩室は何だろうか
命がそこで終えたという事実でさえもが
ここでは小さな爪痕に消えて行く
あの道を行けば 何かが掴めるだろうか
この世界はやけに寂しいのに
人は何かしらの幸福を見出そうとする
それが確かなモノであることさえも判らないのに
彼女は両手に持っている薔薇を引き千切った
その痛みに現実感を持たせようとして
毎日起こる悲しい《死》を前に
彼女は嗤いながら 子宮にいる赤子を殺した
何が正解なのかも 誰も知らない
それなのに動いて行く世界の流れは
確かに《悪意》に満ちていた
彼女が堕胎した命の数は 決して少なくはない
それにこの殺伐とした分娩室は何だろうか
命がそこで終えたという事実でさえもが
ここでは小さな爪痕に消えて行く