汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 罪の代償

2011年04月12日 | 初期中期の詩
寒さで身が凍りつき 震える手には力が入らず
一切の現実の中で浮遊している 自分が醜い

護るモノは決して一つではないから
雪の結晶が あなたに微笑みかける 伝わらない辛い感情

色褪せる景色が生きる事を急かした
憔悴(しょうすい)しては溜息を吐いた夜に 涙は流れなくて
罪を犯してしまった自分の姿を 桜の散る季節に投影した

忘れないよ あなたの疲れた表情
寄り添う人の居ない淋しさは 凍えるように宙に舞うけれど
実りの無い未来を生きる事も ただ辛くて

祈りを込めればそれで救われるだろうか
道端で咲いている花は いつでも語りかけるから

雲は自由な空を求めて 風は唄う心を忘れない
あなたが決して見えなかった真実の言葉が ここにはあるから



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大阪の地下鉄で見かけた、とある罪人に捧げる。
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みやすけの唄 自由の唄

2011年04月12日 | 歌詞
光が見えた瞬間 聞こえた風
神がこの手の中にあるという自由

影が怯えている 自我は空廻る
音楽の旋律に乗って 交わされる魂

いつも一人 海の只中に 居心地を見出す
移り変わって行く 季節は ただの邪悪

逸脱に合う今宵 その訳を教えて

光に照らされながら 顔は溶け行く
幸せは遠く霞む時計に消える

偽りに満たされた 現実が壊れる
昔の願いが叶う度に 意地は固くなる

いつかまた 心は平穏に 満たされて行く時
無くなってしまった 記憶は もう泣かないから
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みやすけの詩 退廃の味

2011年04月11日 | 初期中期の詩
赤く腫れた頬に 涙は滴る
空は退廃に染まり 鳥たちは焼け焦げる

「美しい詩を教えてほしい」
女は机上に置かれた このメモを見た

決して教えてはいけない
秘密の園に生えている 薔薇の赤い花

無数の夢が この夜を超えて 彼女を護る
苦しみに誂(あつら)えられた 彼女の哀しみ 
綺麗な言葉ばかり探していた 意味のない日々

陣痛が絶え間なく虚構を語る
女は自身の身に起きている事故に喘いでいる

子供が笑っている 女は自我に囚われ
彼が去って行った理由を探しまわる

例え徒労の最中にあっても 女自身の身体には
生命を司る子宮が牙をむく

喘いでも 喘いでも 子供は女を襲う
それでも生命は 絶えず循環の中に幸福を生み出していく
女は白く透き通る手首に 刃物を当てた
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みやすけの詩 少年の夢

2011年04月02日 | 初期中期の詩
迫り来る夜風 厭わしい涙
長く続く恋情は狂気の前触れ
落ちる星の声 夜空には幾万もの死骸が横切る
聖なる名を欲したのは一人の男
手際良く寸断されていく肉の甘い香り
頭が紙の蕩けていく 手足は鎖で縛られている

断片的に語られていく物語を読むとき
その物語は恐々と脈を打つ
一線を越えてしまった主人公は涙もろい
旅はこれからも続く
昨日と明日の稜線にまたがり泣いている少年よ
夕日に眩む眼は いつも真実にぼやかされているのだ
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