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ノーベル賞化学賞に米英の3氏、たんぱく質を人工的に改変

2018-10-04 | 学問
 スウェーデン王立科学アカデミーは、2018年のノーベル化学賞を米英の3氏に授与すると発表した(10月3日)。
 進化の原理を応用し、たんぱく質を人工的に改変する技術などを開発し、バイオ燃料から製薬まで幅広く活用されている酵素を開発したことが評価された。
 〇米カリフォルニア工科大のフランシス・アーノルド(Frances Arnold、62)教授
  ランダムミューテーションによる酵素の指向進化
  自然の進化をまねて、たんぱく質の一種である酵素を人工的に改良することに成功。これを用いて、環境負荷が小さいバイオ燃料や医薬品を生産する技術を開発した。
 〇米ミズーリ大学のジョージ・スミス(George Smith、77)名誉教授
  ファージディスプレイ法の発展
  大腸菌などの細菌に感染するウイルス「バクテリオファージ」を用いて、新しいたんぱく質を作る「ファージディスプレー法」を開発した。
 〇英MRC(医学研究会議)分子生物学研究所のグレゴリー・ウィンター(Gregory Winter、67)博士
  創薬へのファージディスプレイの応用
  上記の手法を使って、がんや関節リウマチなどの新薬に使われている「モノクローナル抗体」を効率よく作製する技術の基礎を築いた。

 駐車場の塀際に、なかなか立派な1本の”イヌホオズキ”を見つけた。花が咲いており、黒い実も付いている。
 ”イヌホオズキ”には、”イヌホオズキ”に似た”アメリカイヌホオズキ””テリミノイヌホオズキ””オオイヌホオズキ”があり、これらの区別はとても難しい。花・葉・果実の付き方・果実の照りなどで区分するが何れも微妙なのだ。私は果実の付き方で区分する。”イヌホオズキ”の実は房になり、果柄が少しずつずれて付いている。
 名(イヌホウズキ:犬酸漿)の由来は、ホウズキに似ているが液果は黒く、これを包む赤橙色の萼がなく、使い道がないからと言う。別名でバカナスと呼ばれる。
 イヌホウズキ(犬酸漿)
 別名:バカナス
 ナス科ナス属
 1年草
 史前帰化植物だと考えられている
   史前帰化植物とは稲と随伴して渡来し、帰化した植物
 開花時期は7月~10月
 花は径6mm位、5裂して裂辺は尖る
 果実は未熟な場合には青く、小さいトマト様
 熟すと径7mm~10mmの黒色の果実となる
 果実には光沢がない


ノーベル賞物理学賞はレーザー研究で米・仏・カナダの科学者3名に

2018-10-03 | 学問
 スウェーデン王立科学アカデミーは、2018年のノーベル物理学賞を米国のアーサー・アシュキン(Arthur Ashkin)博士(96歳)、フランス理工科学校のジェラール・ムル(Gerard Mourou)博士(74歳)、カナダ・ウォータールー大のドナ・ストリックランド(Donna Strickland)博士(59歳)に授与すると発表した(10月2日)。
 レーザー物理学の画期的な発明で、光ピンセット等の光学ミクロマニピュレーションの発明、それを支えるレーザー光物理に関する研究が評価された。

 今日も晴れた。気温が段々と低くなり、散歩には上着が必要かな。
 塀として”ワイヤープランツ”が植えられている。近寄って見たら、小さな花が咲いており、多肉質の実が付いている。花は小さく透明感のある緑色。実はベルのような形、半透明な白い多肉質な実で中央に黒い種がある。開花時期は春~秋と長いけど、余り目立たない。
 ”ワイヤープランツ”は、細い枝から1cm位のタマゴ型の葉が沢山茂る観葉植物である。この赤茶色の細い茎が針金のように見えるので、”ワイヤープランツ”の名前。
 ワイヤープランツ
 別名:ミューレンベッキア
 学名:Muehlenbeckia axillaris
 タデ科ミューレンベッキア属
 匍匐性常緑低木
 原産地はニュージーランド
 開花時期は4月~11月
 花は5弁花(5裂花)、ベルの様な実が成る


2018年のノーベル生理学・医学賞に本庶佑特別教授

2018-10-02 | 学問
 スウェーデンのカロリンスカ研究所は、2018年のノーベル生理学・医学賞を、人の体を守る免疫の新しい仕組みを突き止めてがん免疫療法の発展に貢献した京都大学の本庶佑特別教授(76)・米テキサス州立大のジェームズ・アリソン(James P. Allison)教授の2氏に授与すると発表した(10月1日)。
 日本のノーベル賞受賞者は2016年の東京工業大学の大隅良典栄誉教授に続き26人目(米国籍を含む)。生理学・医学賞は計5人となる。
 授賞理由は「がんの免疫逃避機構の抑制による治療法の発見」。
 免疫反応のブレーキ役となる膜タンパク質PD-1を発見した。このタンパク質の働きを抑える抗体をがん治療薬として用いる研究開発を主導した。
 本庶氏は分子生物学、生化学の世界的権威。免疫システムの中で多様な抗体が発生する仕組み、免疫細胞の分化と増殖の仕組みなど、免疫学の中心的な課題に早くから取り組み、世界に先駆けた研究成果を次々と発表してきた。
 1992年に発見したPD-1は当時、機能は不明だったが1998年にマウスの実験で、免疫を抑制する働きがあることが分かった。その後、がんのモデル動物を使った実験や臨床試験(治験)でPD-1の機能を阻害することでがんの増殖や転移を抑えられることも実証した。2014年に世界に先駆けて日本で抗PD-1抗体が悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬として承認された。国内では現在、肺がんや腎臓がんの一部など計7種のがんで承認されている。
 因みに、本庶佑特別教授に様々な賞が授与されている。
 朝日賞(1982年)、ベルツ賞(1985年)、ベーリング・北里賞(1992年)、ロベルト・コッホ賞(2012年)、京都賞(2016年)など受賞多数。2014年には、東洋のノーベル賞と呼ばれる台湾の「唐奨」を受賞した。2000年に文化功労者に選ばれ、2013年に文化勲章を受章した。

 朝からいい天気。気温は少し涼しさを感じる程、でも日差しが強い。
 近所にある買物団地の植栽地で、”ガマズミ”の実が赤い。葉はまだ緑だが、これから葉も赤くなる。でも、熟した赤い実は直ぐに鳥に食べられ、なくなってしまう。熟した実は食用となり、焼酎に漬けて果実酒にできる(果実酒は澄んだ深紅色・・ワインの様)。
 名(ガマズミ、莢 ・蒲染)の由来ははっきりしていないが、「神つ実」からの説や、何かの染色に使った説などがある。「神つ実」説は、マタギたちが山で食べれる山の神からの授かり物として大切にされた、から。染色説は果実酒や漬物・布の着色に利用したからだろう。因みに、広く各地に分布しているので、およそ140種以上の呼び名があると言われる。
 ガマズミ(莢、蒲染)
 別名:粗毛がまずみ(あらげがまずみ)
 学名:Viburnum dilataum
 スイカズラ科ガマズミ属
 原産地は日本、朝鮮半島、中国
 落葉低木
 開花期は5月~6月
 枝先に散房花序で径5mm~8mm程の白花を沢山咲かせる
 果実は核果(径3mm~5mm)で、9月~10月に赤く熟すが甘味が足りない
 美味しくなるのは晩秋(11月頃)で、表面に白っぽい粉をふく


国際情報五輪、日本代表が金1銀1銅2メダル獲得

2018-09-08 | 学問
 文部科学省は、茨城県つくば市で開かれた第30回国際情報オリンピックで、日本代表(4人)が金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得と発表した(9月7日)。今回は日本初開催で、87ヵ国から335名の選手が参加。9月3日と9月5日の2日間、計10時間に亘って6つの難問に挑んだ。メダルは、上位12分の1の選手に金メダル、以下12分の2までの選手に銀メダル、12分の3までの選手に銅メダルが授与される。結果は9月7日の表彰式で発表される。
 金メダル
  北九州工業高専(福岡県)3年の井上航さん(17)
 銀メダル
  灘高(兵庫県)3年の細川寛晃さん(17)
 銅メダル
  N高(沖縄県)3年の清水郁実さん(18)
  筑波大付属駒場高(東京都)2年の行方光一さん(17)
 特別枠で参加した選手
  公式記録の対象とはならないが、開催国に認められた選手
 金メダル相当
  筑波大学附属駒場高等学校1年の米田優峻さん
 銀メダル相当
  開成高等学校1年の米田寛峻さん
  灘高等学校1年の平木康傑さん
 銅メダル相当
  京都市立堀川高等学校3年の岸田陸玖さん らが好成績を収めた。
 総合1位は600点満点中499点を獲得した米国のBenjamin Qiさん、2位は469点で中国のMaolong Yangさん、3位は466点で中国のZhenting Zhuさん。日本人選手でトップは北九州工業高等専門学校3年の井上航さんで、428点を獲得し総合6位タイにつけた。

 朝から曇り、時々小雨~霧雨。
 雑草が生い茂る散歩道。白い小さな花が咲いている。寄って見たら、”ゲンノショウコ”の花だ。
 白い花色で、日本の西では紅色の花、東では白花が多いと言う。なるほど、東北だからか、紅色の花は見ることがない。
 ”ゲンノショウコ”は、昔から下痢止めの薬草として使われ、センブリ・ドクダミとともに日本三大民間薬としてよく知られている。根・茎・葉・花などを干し煎じて下痢止め・胃薬とし、茶としても飲用する。
 名(ゲンノショウコ:現の証拠)の由来は、飲めばすぐに薬効が現れるから、と言う。優秀な整腸生薬なので、イシャイラズ(医者いらず)・タチマチグサ(たちまち草)などの異名がある。別名に神輿草(みこしぐさ)があるが、これは「実」の形がお神輿の屋根に付く飾りの形に似ているから。
 ゲンノショウコ(現の証拠)
 別名:神輿草(みこしぐさ)、玄草(げんそう)
 学名: Geranium thunbergii
 フウロソウ科フウロソウ属
 多年草
 開花時期:7月~10月
 葉は掌状、3~5の中~深裂する
 花色は白色~赤紫色、花径は1.5cm位の5弁花
 雄しべは10本、雌しべの花柱の先は5つに裂けてる
 実は蒴果(さくか)、長さ約1.5cmで短毛と腺毛が多い。熟すと5裂し、裂片は種子を1個ずつ巻き上げる。


日本の大学の研究費、世界4位となり修士号・博士号取得者数も減少

2018-08-28 | 学問
 文部科学省科学技術・学術政策研究所は、国内外の科学技術動向をまとめた報告書「科学技術指標2018」を公表した(8月22日)。学術論文の動向などを欧米や中国など主要国と比較し、日本の国際的な立ち位置を確認する。
 ☆主要な指標を見ると、
  日本の研究開発費、研究者数は共に主要国(日米独仏英中韓の7ヵ国)中第3位
  論文数(分数カウント)は世界第4位(学術論文数は14~16年平均)
  注目度の高い論文数(分数カウント)では世界第9位
  パテントファミリー(2ヵ国以上への特許出願)数では世界第1位 これらは昨年と同じ順位
 ☆大学部門の研究費(イノベーション創出の源泉ともいえる)
  米国:6.77兆円
  中国:3.09兆円(2011年に日本を抜いた)
  独国:2.17兆円(1981年以降で初めて日本を上回る)
  日本:2.08兆円(2016年)
 研究開発費総額(2015年)では
  米国:51.2兆円
  中国:41.9兆円
  日本:18.9兆円 世界3位だが、差は大きい
 ☆研究者の供給源となる修士号や博士号取得者数(人口100万人あたり)
  博士号取得者数は08年には131人だったのが14年は118人と減少
  独国は同312人が同348人に増えている
 予算面でも人員面でも日本の科学技術力の将来見通しは厳しそう
 英ネイチャーが日本の科学研究費の乏しさを指摘(2017.8.17)。「未来を守るため対策取るべき」と警鐘し、かつての「研究者の楽園」は、過去10年で20%以上も予算が削減と指摘している。

 朝から小雨、時々止む。
 垣根となっている”花園衝羽根空木(はなぞのつくばねうつぎ)”に花が咲いている。でももう咲き終わりかな、何時もの年より咲き始めが早かったからかな。
 名(ハナゾノツクバネウツギ)の由来は、花の残った5枚の咢の形が”羽根衝きの羽根”に似ており、木の姿が”空木(うつぎ)”に似ていることから。衝羽根(つくばね)とは正月に遊ぶ羽根つきの羽である。これを、”アベリア”と呼ぶことがある。”アベリア”とは、スイカズラ科ツクバネウツギ属の属名(ラテン名)であり、特定の種の事ではない。この園芸種(ツクバネウツギ属の常緑低木の交配種:Abelia × grandiflora)が多用され、学名も和名も長いので、短い”アベリア”が使われるようだ。
 ハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽根空木)
 別名:アベリア
 学名:Abelia×grandiflora(アベリア・グランディフロラ)
   幾つかのアベリア属の交配から作られた園芸種
 スイカズラ科ツクバネウツギ属
 常緑性の低木(寒冷地では落葉)
 開花時期は6月~11月(開花時期が長いのが特徴)
 花は小さいロート状(径2cm位)
 花色は白やピンク


国際地学五輪、日本の代表高校生4名で金3・銀1を獲得

2018-08-26 | 学問
 文部科学省は、タイ(カンチャナブリー)で開催された「第12回国際地学オリンピック」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したと発表した(8月17日)。成績優秀者には、金メダル(参加者の約10%)、銀メダル(同20%)、銅メダル(同30%)が与えられる。
 場所:タイ(カンチャナブリー)
 期間:平成30年8月8日(水曜日)~17日(金曜日)
 参加国数:38ヵ国・地域
 人数:139名
 受賞状況:金メダル3名、銀メダル1名
 参加者:4名の高校生 他に2名を特別派遣(ゲスト参加であり表彰対象とはならない)
 受賞者
 金メダル:青沼 惠人(あおぬまけいと)さん 筑波大学付属駒場高等学校(東京都)3年(17歳)
 金メダル:大野 智洋(おおのともひろ)さん 甲陽学院高等学校(兵庫県)2年(16歳)
 金メダル:田中 匠(たなかたくみ)さん   栄光学園高等学校(神奈川県)3年(18歳)
 銀メダル:河村 菜々子(かわむらななこ)さん 高田高等学校(三重県)3年(18歳)
   (年齢は本大会終了時点のもの)
 特別派遣(ゲスト参加であり表彰対象とはならない)
 尹杰(いん じぇー)さん    佐賀県立佐賀西高等学校(佐賀県)3年(17歳)銀メダル相当
 野村海斗(のむら かいと)さん 筑波大学付属駒場高等学校(東京都)3年(17歳)銀メダル相当
 ◆国際地学オリンピックにおける日本代表の成績
  2017年(第11回 フランス大会)
    金メダル2名、銀メダル2名(参加規模:29ヵ国・地域、108名)
  2016年(第10回 日本大会)
    金メダル3名、銀メダル1名(参加規模:26ヵ国・地域、100名)
  2015年(第9回 ブラジル大会)
    金メダル1名、銀メダル1名、銅メダル2名(参加規模:22ヵ国・地域、85名)

 朝から雨。午後より曇り~小雨。気温は高く、最高気温30℃位かな。
 雨に打たれて、”ハナスベリヒユ(別名:ポーチュラカ)”が咲いている。”ポーチュラカ”はスベリヒユ属の学名に由来した名前。
 畑の雑草である”スベリヒユ”と”マツバボタン”の交配種もしくは”タチスベリヒユ”の突然変異種とされている。茎・葉は”スベリヒユ”と同じく多肉質で、花は”マツバボタン”と良く似ている。
 名(ハナスベリヒユ)の由来は、スベリヒユ由来の種で、綺麗な花が付くから。
 ハナスベリヒユ(花滑りひゆ)
 別名:ポーチュラカ
 学名:Portulaca oleracea cvs
 スベリヒユ科ポーチュラカ属(スベリヒユ属)
 一・二年草、多年草
 原産地は不明、熱帯・亜熱帯地方か
 ドイツから1983年に入って来たとされる
  普及は1990年の大阪花博がきっかけと言う
 丈は10cm~20cm(這うように伸びる)
 開花時期は6月~10月
 花径は3cm位、花色は白・黄・ピンク・薄紅など
 一重咲きと八重咲きがある


チャンドラセカール賞にプラズマ物理学者の田島氏

2018-08-05 | 学問
 アジア・太平洋物理学会連合(AAPPS)プラズマ物理部門(AAPPS-DPP)は、プラズマ物理学の進歩に貢献した研究者に贈るチャンドラセカール賞の第5回(2018年)受賞者に、米カリフォルニア大学アーバイン校教授の田島俊樹氏を選出した。
 田島氏の授賞理由は
 プラズマ物理学への幅広い貢献、特に安定に維持されるプラズマ状態としての超強度レーザー航跡場の発見と発明、高エネルギー粒子加速や医療応用へ与えた広範なインパクト、さらに高強度場科学と大規模な研究コミュニティの形成における指導的役割。荷電粒子を高エネルギーに加速する革命的な新技術として素粒子研究や、がん治療への応用が進んでいる。
 田島氏の経歴
 1948年1月生まれ。
 東京大学理学部卒業、同大学理学部物理学科修士課程修了後、米テキサス大学オースティン校助教授などを経て2005年日本原子力研究開発機構関西光科学研究所長などを歴任。現在米カリフォルニア大学アーバイン校教授。
 レーザー粒子加速器の世界的権威として知られる。
 ◆チャンドラセカール賞
   (Subramanyan Chandrasekhar Prize of Plasma Physics)
 チャンドラセカール賞は、ノーベル物理学賞を受賞したインド生まれのアメリカの天体物理学者であるスブラマニアン・チャンドラセカール(1910~1995年)を記念し、プラズマ物理学の顕著な進歩に貢献した研究者に贈る賞として、アジア・太平洋物理学会連合(AAPPS)プラズマ物理部門が2014年に創設した。授賞候補者は、アジア太平洋地区から推薦される。
 ◆受賞者
 2015年1月:第1回チャンドラセカール賞 一丸節夫氏(東京大学名誉教授)
 2016年1月:第2回チャンドラセカール賞 プレディマン・カウ(インドプラズマ研究所教授)
 2016年6月:第3回チャンドラセカール賞 ドナルド・メルローズ(シドニー大学名誉教授)
 2017年8月:第4回チャンドラセカール賞 C.Z.チェング(台湾国立成功大学教授)
                    L.C.リー(台湾国中央研究院教授)

 今日の天気は、薄曇りの晴れ、午後から雨が降る。日が出る前に畑に出かけた。”ヘチマ”の花は早朝に咲きだす。
 ”ヘチマ”は筒型の長い実がなるウリ科の一年草である。つる性の植物で、巻きひげで他のものに絡みつきながら生長する。この長い実を熟させ、腐らせて皮を洗い流して乾燥させ、繊維を取り出したのが「へちまたわし」。売られている「天然へちまボディ・スポンジ 」は3千円位・・ビックリ。茎からは化粧・薬用になる「ヘチマ水」を取る・・昭和30・40年代に見かけた。若い実は食用になり、少し甘味がある淡泊な野菜かな・・電子レンジで2分でできる。因みに、”ヘチマ”の実は、95%が水分であり、この水分はヘチマ水と同様に大変ミネラルが豊富で、うまみも凝縮されている。この水分を逃さぬように調理するのがポイント。
 ”ヘチマ(糸瓜)”の名は、果実から繊維が得られるから糸瓜(いとうり)で、後に「とうり」と転訛し、”と”は「いろは歌」で”へ”と”ち”の間にあるので、”へち”間の意で”へちま”と呼ばれる・・最も有力な説?。
 ヘチマ(糸瓜)
   Loofah、Sponge gourd
 学名:Luffa aegyptiaca
 ウリ科ヘチマ属
 つる性一年草
 雌雄同株
  雌花と雄花があり、雄花が多い
 原産地はインド
   江戸初期(室町時代か)に中国から渡来
 開花時期は7月~9月
 花は、径8cm位で黄色
 果実は細長い円柱形で深緑色


国際化学オリンピック、日本代表4名全員がメダル金1銀2銅1を獲得

2018-08-03 | 学問
 文部科学省は、第50回国際化学オリンピックで、日本代表4名全員が金メダル1名、銀メダル2名、銅メダル1名獲得、と発表した。
 開催は、スロバキアのブラチスラバとチェコのプラハ(2ヵ国開催)で、7月19日から29日まで。76ヵ国・地域から300人が参加した。日本は、2003年から参加している。因みに、2021年の第53回国際化学オリンピックは日本で開催され、試験やセレモニーは近畿大学で行う予定。
 受賞者
 金メダル
 石井(いしい)敬直(たかなお)さん
 筑波大学附属駒場高等学校(東京都)3年(17歳)
 銀メダル
 西口(にしぐち)大智(たいち)さん
 甲陽学院高等学校(兵庫県)3年(17歳)
 銀メダル
 増永(ますなが)裕太(ゆうた)さん
 聖光学院高等学校(神奈川県)3年(17歳)
 銅メダル
 福本(ふくもと)優斗(ゆうと)さん
 大阪星光学院高等学校(大阪府)3年(18歳)
   (年齢は本大会終了日時点のもの)

 今日も朝から雲が見当たらない快晴。気温も高い。
 畑では、”ハツユキソウ(初雪草)”が涼し気に見える。葉に白い縁取り(覆輪:ふくりん、縁取る様に見える斑の一種)が入り、縁の白との対比が美しく、雪を被った様な姿で、花も小さい白花。この美しい斑入り葉から、涼しげな名の”ハツユキソウ(初雪草)”と呼ばれる。
 ハツユキソウ(初雪草)
 別名:ユーフォルビア
   ユーフォルビア・マルギナタ
   (学名:Euphorbia marginata)
   スノーオンザマウンテン
    (Snow on the mountain)
 トウダイグサ科ユーフォルビア属
 一年草(非耐寒性)
   こぼれ種で毎年のように芽が出る
 原産地は北米
 丈は50cm~100cm
 開花時期:7月~10月
 花径は数mm、花色は白
 花より葉色(緑と白)を鑑賞する、葉が白くなるのは7月頃から
 クリスマスで人気の観葉植物ポインセチアもトウダイグサ科


国際物理オリンピックで日本代表5人がメダル金1銀4を獲得

2018-08-02 | 学問
 文部科学省・物理オリンピック日本委員会が発表。
 日本代表5人がメダル金1・銀4個を獲得した。
 第49回(2018年)国際物理オリンピックが、ポルトガルのリスボンで7月21日から29日まで開催された。世界86ヵ国・地域から396人が参加し、理論問題・実験問題に各5時間をかけて挑んだ。金メダルは例年、参加者の約8%、銀メダルは約17%、銅メダルは約25%に与えられる。因みに、来年(2019年)はイスラエルで開催され、2022年の第53回国際物理オリンピックは日本で開催される。
 金メダル
 大倉拓真(おおくら たくま)さん(17)
 岡山県立岡山朝日高等学校3年
 銀メダル
 喜田輪(きだ りん)さん(17)
 初芝富田林高等学校(大阪府)3年
 銀メダル
 末広多聞(すえひろ たもん)さん(17)
 大阪星光学院高等学校2年
 銀メダル
 永濱壮真(ながはま そうま)さん(17)
 大阪星光学院高等学校3年
 銀メダル
 吉見光祐(よしみ こうすけ)さん(18)
 灘高等学校(兵庫県)3年
 2016年に銀メダル、2017年に金メダルを獲得している

 空地に”エノコログサ”が生い茂り、花穂が風に揺れる。この様子は秋がやってくる感じがある。
 今日の天気は、雲が多い晴れ。昨日は最高気温37°と、今までの記録を更新した。でも、今日は33°位、でも、暑い。
 名(エノコログサ:狗尾草)の由来は、花穂が犬の尾に似ていることから、犬っころ草が転じて”エノコログサ”となったと言う。”ネコジャラシ(猫じゃらし)”とも呼ばれるが、花穂を猫の前で振ると、猫がじゃれつくからである。英名は”Foxtail grass(キツネ尾の草)”で、穂の形に対する感覚が共通している。
 ちなみに、”エノコログサ”の仲間は、世界に約100種が知られ。日本にある同属の種は7種程といわれる。
 エノコログサ(狗尾草)
 別名:猫じゃらし(ネコジャラシ)
 イネ科エノコログサ属
 一年草
   一般的に見られる夏の強害雑草
 開花時期は8月~11月
 花序は円柱形、一面に花が付く
 多数の毛が突き出すので、外見はブラシ状


国際生物学オリンピック、日本代表4人がメダル銀2銅2を獲得

2018-07-29 | 学問
 文部科学省が、「今年の第29回国際生物学オリンピックで、日本代表の高校生4人が銀メダル2個と銅メダル2個を獲得した」と発表した(7月23日)。
 開催地・会期は、イラン(テヘラン)・平成30年7月15日(日曜日)~22日(日曜日)。参加国数・人数は、71ヵ国地域 の 269名。
 ◆受賞者
 銀メダル
 石田(いしだ)廉(きよし)さん
  筑波大学附属駒場高等学校(東京都)2年(16歳)
 銀メダル
 鳥羽(とば)重孝(しげたか)さん
  灘高等学校(兵庫県)2年(17歳)
 銅メダル
 鈴木(すずき)万純(ますみ)さん
  東京都立西高等学校(東京都) 3年(17歳)
 銅メダル
 濵(はま)笙子(しょうこ)さん
  桜蔭高等学校(東京都)1年(15歳)
 (年齢は本大会終了日時点のもの)
 ◆過去の国際生物学オリンピックにおける日本代表
  日本は、2005年から参加し、毎年4名の選手を派遣。本年は14回目の参加。
 2014年(第25回 インドネシア大会)
  金メダル1名、銀メダル3名 (参加規模:61か国・地域、239名)
 2015年(第26回 デンマーク大会)
  金メダル1名、銀メダル2名、銅メダル1名 (参加規模:61か国・地域、239名)
 2016年(第27回 ベトナム大会)
  金メダル1名、銀メダル3名 (参加規模:68か国・地域、263名)
 2017年(第28回 イギリス大会)
  銀メダル4名 (参加規模:64か国・地域、241名)

 朝は小雨~曇り。午後から晴れてきた。東北は台風の影響が小さかったようだ。
 春に咲いた花が実となる季節だ。4月に花が咲いた”スグリ”に赤い実が付いている。赤い実はルビーの様に透明感があり、とても綺麗だ。
 ”スグリ”はスグリ属の総称名として、また果樹として利用されるスグリ類の一般名として使われる。この”スグリ”は、”フサスグリ(房酸塊)”。果実の色が赤白あり、赤色の系統をアカスグリ(赤すぐり、レッドカーラント)、白色の系統をシロスグリ(白すぐり)と呼ぶ。黒色の”スグリ”・・クロスグリ(カシス)・・は別種。
 フサスグリ(房酸塊、房須具利)
  別名:アカスグリ
 スグリ科(ユキノシタ科)スグリ属
 落葉低木(高さ1.0m~1.5m)
 原産地はヨーロッパ、明治の始めに渡来
 開花時期は4月~5月
 収穫期は6月~7月(期間は1~2週間程)


2018年国際数学オリンピック、日本代表6人がメダル金1・銀3・銅2個獲得

2018-07-14 | 学問
 文部科学省は、ルーマニアで開催された第59回国際数学オリンピック(IMO)で、日本代表として参加した高校生6人全員がメダルを獲得したと発表した(7月13日)。今回は107ヵ国・地域から594人が参加した。2日間で計6問の筆記試験に挑み、成績上位者12分の1(48人)に金、続く6分の1(95人)に銀、4分の1(143人)に銅メダルが授与された。
 2023年の大会が日本で開催されることが決まった。日本開催は2003年に続き2回目となる。
 日本代表として高校生6人が参加。メダル金1、銀3、銅2を獲得し、6年連続で代表全員がメダルに輝いた。2年連続の金メダルを獲得した黒田直樹君(兵庫・灘高校3年)は世界6位に入った。国別順位で、1位は米国、2位はロシア、3位は中国で、日本は13位。
 メダル獲得者
 金メダル
 黒田直樹君(兵庫・灘高校3年) 昨年も金メダル
 銀メダル
 新居智将君(東京・開成高校3年)
 清原大慈君(東京・筑波大学附属駒場高校3年) 昨年は銅メダル
 馬杉和貴君(京都・洛南高校1年)
 銅メダル
 西川寛人君(愛知県立明和高校3年)
 渡辺直希君(広島・広島大学附属高校1年)
 ◆日本の順位
 日本は1990年の第31回北京大会より参加した。1ヵ国あたり、最大6人の選手が参加できる。
 2010年 - 7位(金2, 銀3)
 2011年 - 12位(金2, 銀2, 銅2)
 2012年 - 17位(銀4, 銅1)
 2013年 - 11位(銀6)
 2014年 - 5位(金4, 銀1, 銅1)
 2015年 - 22位 (銀3, 銅3)
 2016年 - 10位(金1, 銀4, 銅1)
 2017年 - 6位(金2, 銀2, 銅2)
 2018年 - 13位(金1,銀3,銅2)

 今日は朝から曇。時々陽が差す。
 畑には、小さな花畑がある。春に”チグリジア”の球根を植えた。7月に入ったら花が咲きだした。
 花の大きさは径12cm位、大きな花びら3枚が三角を形作る特徴的な形で、中心部分はやや平たいお椀形である。花色はピンク・白・黄・オレンジなどと豊富で、中心に赤い斑の入るものが多い(斑が入らないものもある)。花の寿命は短く、1日花で、朝に開いた花は夕方には萎んでしまう。でも、一本の花茎から1~数個の花を順番に咲かせる。
 和名は、花の中心に入る斑の様子から”トラフユリ”、英名では”タイガーフラワー”の別名がある。因みに、名(チグリジア)は、ラテン語のチグリス(トラ)に由来し、花の中心にトラ柄のような模様がでる姿から。
 チグリジア
 別名:虎百合(とらゆり)、虎斑百合(とらふゆり)
 別名:タイガーリリー
 学名:Tigridia pavonia
 アヤメ科チグリジア属
   栽培されるのは、主にパボニア種
 原産地はメキシコ
 開花時期:6月~8月
 花の大きさは径12cm位、大きな花びら3枚が三角を形作る特徴的な形
 花色はピンク・白・黄・オレンジ・紫


ウルフ賞化学部門賞を藤田誠教授が受賞

2018-06-11 | 学問
 イスラエルのウルフ財団は、ウルフ賞の授賞式をエルサレムで開き、2018年の化学部門賞を東京大の藤田誠教授とカリフォルニア大学のオマー・ヤギー(Omar M. Yaghi)教授と共同で受賞した(5月31日)。日本人がウルフ賞化学部門を受賞するのは2001年の野依良治氏以来で2人目。
 ウルフ賞はノーベル賞受賞を占うとも言われる。ウルフ賞には化学・医学・物理学・数学・農業・芸術の6部門があり、過去の受賞者は後にノーベル賞を受賞することが多い。日本人では野依氏のほか、京都大学の山中伸弥所長(2011年、医学部門)や小柴昌俊・東京大特別栄誉教授(2000年、物理学部門)らが受賞している。
 藤田教授は1982年に千葉大学大学院工学研究科修士課程修了。同大学助教授、名古屋大学教授などを経て2002年から現職。
 受賞理由は
 ”For his contribution/achievements in the field of supramolecular chemistry(超分子化学分野における貢献/業績)”
 超分子:分子と分子が弱く集まることがある。この集まりが機能を持つようになった構造体を「超分子」と言う。
 小さな分子が金属イオンに誘導されて自発的に集まって特殊な構造(超分子構造)を作る「自己組織化」と呼ばれる現象を駆使して多様な形体をした分子を合成する手法を考案。複雑な分子、ナノ構造の新材料などの開発に道を開いた。

 今日は朝から雨。昨日は東北南部が梅雨入りし、今日東北北部が梅雨入りとなった。例年より半月程早い、昨年からからは2日程とか。
 今日の散歩は、雨の中。道路の植栽地に背丈1.5m程の草が生い茂り、白い花が咲いている。茎先に長さ15~25cm位の総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、長さ1.5~2.0cm程の蝶形をした淡黄白色の花を沢山付けている。花の名は”クララ”。
 名の”クララ”は外国名ではなく、日本名。由来は、根を噛むと目が眩むほど苦く、くらくらするので眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これから”クララ”になったと言う。根(苦参:くじん)は消炎・鎮痒作用などがあり、漢方薬で使う。家畜の駆虫薬(寄生虫を駆除)にも使われる。
 クララ(苦参、眩草)
 別名:草槐(くさえんじゅ)、苦参(くじん)
 マメ科エンジュ属(クララ属)
 多年草
 分布は本州~九州、朝鮮半島、中国
 葉は奇数羽状複葉で、互生。小葉の数は15~35枚程。小葉の形は長い楕円形。
 開花時期は5月~7月
 花色は白から淡黄白色
 花後の豆果は4~5個の種子を含み、長さ7~8cm程


2018年度日本数学会賞春季賞は木田良才氏に授与

2018-04-22 | 学問
 一般社団法人日本数学会(英語:The Mathematical Society of Japan、略称:MSJ)は、木田良才氏(東京大学大学院数理科学研究科准教授)に授賞する。業績題目は、離散群とエルゴード理論の研究(英訳:Study of discrete groups and ergodic theory)。授賞式は、2018年3月19日(月)会場:東京大学、講堂900番教室。
 ◆春季賞
 春季賞は、日本数学会から贈られる数学の学術賞。
 日本数学会会員で40歳未満の優れた業績を上げた数学者に毎年贈られる。年齢制限の無い賞には秋季賞がある。
 最近の受賞者(大学名は受賞当時)
 2010年度
 伊山修(名大多元数理): 多元環およびCohen-Macaulay加群の表現に関する研究
 2011年度
 志甫淳(東大数理): 数論幾何学におけるp進コホモロジーとp進基本群の研究
 2012年度
 太田慎一(京大理): 測度距離空間・フィンスラー多様体上の幾何解析
 2013年度
 浅岡正幸(京大理): 双曲力学系および関連する幾何学の研究
 2014年度
 戸田幸伸(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構): 代数多様体の導来圏の研究
 2015年度
 河原林健一(国立情報学研): グラフマイナー理論とその計算量理論への応用に関する研究
 2016年度
 入谷寛(京大理): グロモフ・ウィッテン不変量とミラー対称性の研究
 2017年度
 阿部知行(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構): 数論的D-加群の理論とラングランズ対応の研究
 2018年度
 木田良才(東大数理): 離散群とエルゴード理論の研究

 今日は良く晴れて、暖かい。暖かいと言うより、暑いかな。晴れたし、暖かったし、羽生選手のパレードは良かった。
 数日前にTVを見ていたら、国営ひたち海浜公園の”ネモフィラ”の花を映していた。昨年は、5月の中旬だったから、今年は開花が早い。
 散歩で見つけた”ネモフィラ”の花は、満開、「見頃」だな。
 散歩での花は、径2cm~3cm程、花色は薄青と白で中心部に黒い点が5つある。和名は”ルリカラクサ(瑠璃唐草)”。最もポピュラーなのは、ネモフィラ・メンジーシー(Nemophila menzisii)・・本草かな。
 ”ネモフィラ”には変種が多く、アトマリア(白に紫色の斑点が入る)、ディスコイダリス(濃紫で白い縁取りが入る)や園芸種のインシグニスブルー(花がやや大きめ)、ペニーブラック(黒に近い紫色で白い縁取りが入る)、スノーストーム(白地に紫の斑点が入る)などが知られている。
 因みに、海浜公園のネモフィラは、”インシグニスブルー(青空のような)”とか。
 ネモフィラ
 別名:瑠璃唐草(るりからくさ)、小紋唐草(こもんからくさ)
 英名:Nemophila、Baby blue eyes
 ハゼリソウ科ネモフィラ属
 学名:Nemophila menziesii
 一年草(秋にタネを蒔き、春に花が咲く)
 原産地は北アメリカ
 開花時期は3月~5月


2018年度日本学士院賞に松村氏・豊島氏ら9人、エジンバラ公賞は諏訪氏に

2018-03-13 | 学問
 日本学士院は、学術上の優れた研究業績に贈る2018年度日本学士院賞に、豊島近・東京大教授、松村剛・東京大教授ら9人を選んだと発表した(3月12日)。自然保護や種の保全の基礎となる研究に贈られるエジンバラ公賞には、諏訪元・東大総合研究博物館長を選んだ。

 ◆受賞者と授賞理由(敬称略)
 日本学士院賞・恩賜賞
 松村剛(58歳):東大教授、中世フランス語。中世フランス語の辞書を独力で編纂
 豊島近(63歳):東大教授、生物物理学。細胞のイオンポンプタンパク質の構造を解明
 日本学士院賞
 三佐川亮宏(57歳):東海大教授、ドイツ中世史。史料からドイツ史の開始期を特定
 楠岡成雄(64歳):東京名誉教授、数学。確率解析と数理ファイナンスの研究
 丸岡啓二(64歳):京都大教授、有機合成化学。アミノ酸の大量合成に有用な触媒を確立
 相田卓三(61歳):理化学研究所副センター長、高分子化学。強力なゲル状新素材を開発
 堀江武(75歳):京都大名誉教授、作物学。地球温暖化でアジアの水稲生産に及ぶ影響を解析
 長野哲雄(68歳):東大名誉教授、薬学・ケミカルバイオロジー。蛍光の発光強度の制御
 清野進(69歳):神戸大特命教授、代謝学。血糖を調整するインスリン分泌の仕組みを解明
 日本学士院エジンバラ公賞
 諏訪元(63歳):東大教授、自然人類学。初期人類の化石発見など人類の起源と進化の研究
 ◆日本学士院賞
 日本学士院は、学術上特にすぐれた論文・研究業績に授賞事業を行っている。
 学士院賞は、日本の学術賞としては最も権威ある賞で、1911年創設。
 日本学士院賞の恩賜賞は、授賞される賞から特に優れたものを皇室の下賜金で授賞される。
 日本学士院エジンバラ公賞も日本学士院の賞である。日本学士院の名誉会員となられたエジンバラ公フィリップ殿下にちなんで創設(1987年)され、下自然保護・種の保全の基礎となる優れた学術研究に対して隔年に授与される。

日本は研究の生産性で劣り、研究開発投資が競争力の向上となってない

2018-03-12 | 学問
 エルゼビア(オランダ・アムステルダム、学術出版大手)は、日本の研究活動を主要国と比較した報告書をまとめた。報告書は主に2012年~2016年に世界で発表された論文数から日本の研究活動を分析した。
 日本の官民合わせた研究開発投資の総額は米国・中国に次ぐ世界3位だが、一定額あたりの論文数でみると主要9ヵ国のなかで最低水準であることがわかった。
 研究開発投資額(100万ドル)あたりの論文数を計算すると、日本は0.7となる。
  カナダ(3.8)
  英国(3.7)
  イタリア(3.6)
  フランス(1.9)
  ドイツ(1.5)
  米国(1.2)
  中国(1.1)や韓国(0.9)にも後れ
 1本の論文を書くのに日本はカナダ・英国の5倍以上の研究開発費を使っている。生産性が低く、研究開発投資を増やしても競争力の向上につながらない・・。
 日本の低迷について、報告書では国際共同研究の割合の低さを原因に挙げている。先端研究は、優れた研究者が知恵を持ち寄る国際共同研究が成果につながりやすくなっている。各国とも積極的に海外との研究に乗り出している。

 朝から晴れ。気温は高くなく、最高気温10℃以下。9時頃に家を出たら、風がとても冷たい。
 散歩で、空き地を見たら”オオイヌノフグリ”の花が咲き出している。気温は低いけど、春が近くだ。緑葉が絨毯の様に広がり、これに白青の水玉模様を散らした様に花が咲いている。花は4枚の萼・4枚の青紫色の花弁(根元で纏まり、一つの花冠となる)で、ゴマノハグサ科クワガタソウ属の特徴である、2本の雄しべ・1本の雌しべ。
 ”オオイヌノフグリ”は、花が小さい”イヌノフグリ”より大きい花なので名付けられたようだ。”イヌノフグリ(犬陰嚢)”は”オオイヌノフグリ”と同科同属で、春に薄桃色の小さな花(径3mmほど)が咲く。かつては道端などで普通に見られた雑草であったが近年大幅に減少し、レッドデータブックでは絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に指定されている。”イヌノフグリ”の名は、二つ付いた果実の様子が犬のフグリ(陰嚢:いんのう)に似ているから・・小さなフグリだ。
 オオイヌノフグリ(大犬陰嚢)
 別名:天人唐草(てんにんからくさ)、星の瞳(ほしのひとみ)、瑠璃唐草(るりからくさ)
 英名:Bird's eye
 ゴマノハグサ科クワガタソウ属
 越年草
 ヨーロッパ原産、明治初期に渡来した帰化植物
 開花時期は2月~6月 
 花色はコバルトブルー、花径は8mm程
 花は日が当たると広げ、日が陰ると閉じる