今日は昨日に続き稲の話題。先月末(8月27日)に、(独)農業生物資源研究所 が発表した。
稲の三大病害(いもち病、ゴマ葉枯れ病、紋枯れ病)は何れも病原菌(病原性カビ)の感染によるものである。農業生物資源研究所 は、「感染の仕組みを解明した。これにより、病原菌の感染防止が可能となる。」成果は、病原菌分野で権威のある専門誌「プロスパソジェンズ(PLoS Pathogens)に発表(8月24日)された。
(1)菌体の保護
稲の三大病害を引き起こす病原菌が、植物が分解できない多糖(α-1,3-グルカン)で表面を覆い、稲の自然免疫(生体防御システムの一つ)から菌体を保護することを明らかにした。稲は病原菌の感染防御のため抗菌物質を生産するが、多糖(α-1,3-グルカン)には稲の抗菌物質から菌体を保護する役割があることも分かった。
(2)多糖(α-1,3-グルカン)の分解酵素の遺伝子を導入
稲にα-1,3-グルカンの分解酵素の遺伝子を導入し、病原性カビの表面のα-1,3-グルカンを除去できる稲を作出した。この作出された稲は、三大病害に対して強い抵抗性を示した。稲の感染病原菌(病原性カビ)は、稲の抗菌物質や自然免疫に攻撃されて感染できなくなったと考えられる。
(3)分解酵素の利用
病原性カビのα-1,3-グルカンを除去すれば、カビ病害に対する植物の免疫力を上げることができることが示された。
α-1,3-グルカンの、分解酵素・その生産菌・分解酵素遺伝子を利用すれば、病原性カビの防除が可能となる作物の品種改良や薬剤によらない防除が可能になる。
ここのところ暑い日が続いているが、朝夕に少しの涼しさと日中でも風に涼しさを感じる。9月も半ばだから秋も近い・・涼しさも近いかな。
コエビソウが咲いている。赤褐色と白黄色だ。赤褐色は良く見かけるが、白黄色は初めて見た・・何か良い事あるかな。ピンク色の苞や斑入りの葉のものがあると言う・・まだ見ていない。
赤褐色も白黄色も苞(ほう:葉が変化したもの、苞葉とも言う)の色である。花はこの苞の先端に白色でチラリと出ている。
コエビソウ(小海老草)
別名はベロペロネ
キツネノマゴ科キツネノマゴ属
( ジャスティシア属)
メキシコ原産で1930年代に渡来
半常緑低木、丈は30cm~1m(~2m)
開花時期は6月~11月
名(コエビソウ)の由来は、赤褐色で鱗状に重なった苞が茹でエビのように見えるからとの事。納得。