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  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

稲の三大病害の感染防御が可能に

2012-09-11 | 園芸

 今日は昨日に続き稲の話題。先月末(8月27日)に、(独)農業生物資源研究所 が発表した。
 稲の三大病害(いもち病、ゴマ葉枯れ病、紋枯れ病)は何れも病原菌(病原性カビ)の感染によるものである。農業生物資源研究所 は、「感染の仕組みを解明した。これにより、病原菌の感染防止が可能となる。」成果は、病原菌分野で権威のある専門誌「プロスパソジェンズ(PLoS Pathogens)に発表(8月24日)された。
 (1)菌体の保護
 稲の三大病害を引き起こす病原菌が、植物が分解できない多糖(α-1,3-グルカン)で表面を覆い、稲の自然免疫(生体防御システムの一つ)から菌体を保護することを明らかにした。稲は病原菌の感染防御のため抗菌物質を生産するが、多糖(α-1,3-グルカン)には稲の抗菌物質から菌体を保護する役割があることも分かった。
 (2)多糖(α-1,3-グルカン)の分解酵素の遺伝子を導入
 稲にα-1,3-グルカンの分解酵素の遺伝子を導入し、病原性カビの表面のα-1,3-グルカンを除去できる稲を作出した。この作出された稲は、三大病害に対して強い抵抗性を示した。稲の感染病原菌(病原性カビ)は、稲の抗菌物質や自然免疫に攻撃されて感染できなくなったと考えられる。
 (3)分解酵素の利用
 病原性カビのα-1,3-グルカンを除去すれば、カビ病害に対する植物の免疫力を上げることができることが示された。
 α-1,3-グルカンの、分解酵素・その生産菌・分解酵素遺伝子を利用すれば、病原性カビの防除が可能となる作物の品種改良や薬剤によらない防除が可能になる。

 

 ここのところ暑い日が続いているが、朝夕に少しの涼しさと日中でも風に涼しさを感じる。9月も半ばだから秋も近い・・涼しさも近いかな。
 コエビソウが咲いている。赤褐色と白黄色だ。赤褐色は良く見かけるが、白黄色は初めて見た・・何か良い事あるかな。ピンク色の苞や斑入りの葉のものがあると言う・・まだ見ていない。
 赤褐色も白黄色も苞(ほう:葉が変化したもの、苞葉とも言う)の色である。花はこの苞の先端に白色でチラリと出ている。

Koebisou09111  コエビソウ(小海老草)
別名はベロペロネ
キツネノマゴ科キツネノマゴ属
     ( ジャスティシア属)
メキシコ原産で1930年代に渡来
半常緑低木、丈は30cm~1m(~2m)
開花時期は6月~11月
名(コエビソウ)の由来は、赤褐色で鱗状に重なった苞が茹でエビのように見えるからとの事。納得。


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弥生時代の稲は高さが不揃い

2012-09-10 | 園芸

 奈良県立橿原考古学研究所が弥生時代前期(約2400年前)の水田跡の土を使い、稲の成育実験を行ったところ、土を採取した場所によって生育に大きな差が生じた。橿考研は「当時の水田は稲の高さが不ぞろいだった可能性がある」としている(H24年9月5日に発表)。
 実験は、指導・京都大学大学院農学研究科稲村達也教授(栽培システム)、協力・奈良県農業総合センターで行われた。
 ☆採取土壌
 弥生時代前期の水田跡としては国内最大規模とされる御所市の秋津遺跡
 採取地点は肥沃(ひよく)状態が異なる3ヵ所から
 10リットル入りのポット6個に土壌を採取
 ☆使用した米の品種
 西日本で一般的な米の品種ヒノヒカリの苗を使用
 同遺跡近くの用水路の水だけを使って育てた
 ☆生育実験
 弥生時代土壌のポット6個、比較のため現代の水田の土壌ポット2個
 6月にヒノヒカリの苗を5~8本栽培
 ☆生育実験の結果(9月5日現在)
 現代の水田の土で育てた稲は、いずれも高さが約78cmと均一だった
 弥生時代水田の土で育てた稲は、高さが約38cm~72cmとかなり不揃い
 (イネの出穂は、現代土壌で8月28日、弥生土壌で8月29日)
 この実験結果から、弥生時代前期は同じ水田内でも土の含む養分が場所によって異なっていたと推測。こため、現代の様な稲の高さが揃った状態ではなく、不揃いな稲の高さ広がる水田風景だった可能性があるとしている。
 ◆稲の成育実験の展示
   展示場所:橿原考古学研究所附属博物館中庭
   展示期間:2012年9月6日~12日
 ◆奈良県立橿原(かしはら)考古学研究所
      http://www.kashikoken.jp/
 沿革
 1938年(昭和13年):「皇紀2600年記念事業」の橿原神宮外苑整備事業として橿原遺跡の調査が行われ、調査事務所を設置。この日が橿原考古学研究所の創立記念日とされる。
 1951年(昭和26年):埋蔵文化財研究機関として奈良県立橿原考古学研究所を設置。
 1972年(昭和47年):研究所の発掘により高松塚古墳壁画を発見。
 1985年(昭和60年):藤ノ木古墳第1次調査。

 

 4月に小さな花が咲いていたコノテガシワ(H24.4.28ブログで紹介)。コノテガシワは雌雄同株で、雄花は短い枝先で黄褐色、雌花は淡紫緑~白緑色なので目立たない。花から数ヶ月、雌花に白緑色の金平糖の様な実が付いている。

Konotegasiwa09101  コノテガシワ(児の手柏)
ヒノキ科コノテガシワ属
中国原産、江戸時代に渡来
樹高は5~10m、常緑小高木
雌雄同株、雌花・雄花とも葉の先端に付く
開花時期は3月~5月
実は2cm前後の灰緑色をした数個の角のある球果、秋に褐色となり割れる
名(コノテガシワ)の由来は、枝振りが団扇を縦にした様子を子供の掌(てのひら)を広げた形に見立てた
現在流通しているのはほとんど園芸品種のセンジュ(千手)との事で、この名も沢山の手を広げた様な枝葉の表現である


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姫冬瓜を収穫

2012-08-24 | 園芸

 雨も降らず、依然として暑い日が続いている。
 気象庁の3ヶ月(9月~11月)の予報(8月23日発表)によると、ほぼ全国的に9月は気温が高く、厳しい残暑が続くと予想。10月の気温は例年より寒気が入り易くなり、気温はやや低めとなる。11月は”エルニーニョ現象”の影響で、南から暖かく湿った気流が入り、気温は西日本・沖縄・奄美が平年より高い傾向、東日本はやや高い傾向、北日本は平年並みとの見込み。・・9月もこんな暑さではツライ。
 今日も暑いが畑の作物は元気。
 収穫は、ミニトウガン(品種:姫冬瓜)・オクラ・ツルムラサキなどなど。

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 姫冬瓜を見たら白い粉みたいなのが吹いており、驚いた。病気かなと思って調べたら、完熟すると表面に白い粉(ブルーム)が付くタイプのようだ。完熟すると表皮が濃い緑色となるタイプもある、前回はこのタイプだった。形は俵型で、短径10~12cm・長径12~14cm程となっている。小さめを計測したら1.1kgと完熟予想の1.5kgより小さい・・もう少し大きくなったかな。肉質はやわらかく、”あんかけ”で美味しく頂きました。
 ◆トウガン(冬瓜)
 ウリ科トウガン属のつる性一年草、実を食用とする。
 原産はインド・東南アジア、日本では平安時代から栽培。
 実は7月・8月に収穫。
 (姫冬瓜は、近年発売のミニトウガンの品種)

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 ツルムラサキもいよいよ本格的に収穫の時期となる。沢山の新芽(脇芽)が出てきた。収穫は新芽(脇芽)の先端20cm程である。食べるのは葉・茎(蕾・花も)であるが、新芽(わき芽)が好まれる。茹でると粘り気が出る。
 ◆ツルムラサキ(蔓紫)
 ツルムラサキ科ツルムラサキ属のつる性一年生草。東南アジア原産の野菜。
 ツルムラサキには赤茎種と青茎種がある(写真は青茎種)。赤茎種は名前の如くツル(茎)が赤紫色で、青茎種は緑である。
 赤茎種は主に鑑賞用に、青茎種は野菜として利用される。実際、味は青茎種の方が良い。

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 オクラは、丸莢オクラ(品種:沖縄島オクラ)で長さ18cm程となっている・・大きく成りすぎた・・でもやわらかく美味しかった。まだまだ花や蕾があるから収穫できる。
 ◆オクラ(別名:陸蓮根(おかれんこん)、アメリカネリ)
 アオイ科トロロアオイ属、一年草。
 アフリカが原産、エジプトでは紀元前200年頃には栽培してたらしい。日本には江戸時代の終わりに渡来。
 花はハイビスカス似の黄色の花が咲くがすぐに萎む一日花。開花後に直立する角状の実を付ける。
 実の切り口が五角形になる品種と丸い品種がある(写真は丸い品種)。
 食用とするのは莢(さや、若い実)。開花から1週間~10日からが収穫どき。

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 茎ブロッコリーも7月半ばから収穫し始めたが、まだまだ収穫できる。収穫しているのは、脇の側花蕾である(最初に花茎の長い頂花蕾は収穫済)。つぼみの野菜なので、どんどん採らないと黄色の花が咲いてしまう。
 ◆茎ブロッコリー(品種:スティックセニョール)
 スティックセニョールは、ブロッコリーと中国野菜の芥藍(かいらん)を掛け合わせて作られたとの事。
 花部分(花蕾)の味はブロッコリー、茎部分は軟らかくてアスパラガスのようで美味しい。


屋上緑化

2012-08-07 | 園芸

 報道で、「鹿島建設(株)は千葉大学と共同で、建築廃棄物の再利用と生物多様性の保全を同時に実現する屋上緑化の新工法を開発した」との事(8月6日報道)。
 培土(植物が育つ土壌)は土に瓦やカヤ、コンクリート廃材を配合したもので、従来の屋上緑化に比べて初期費用を半分以下(導入コストは1m2あたり1万円以下)と言う。通常の屋上緑化は樹木を植えるが、この場合空き地の様に放置して草地の環境を作る「ブラウンルーフ」と呼ばれる手法を用いる。この手法を用いると屋根の補強などがなくとも利用し易くなる。東北の建築廃棄物が少しでもこの工法で使われると良いな。
 ◆ブラウンルーフ(Brown Roof)
 屋上緑化は省エネルギーだけでなく生物の生育場所になりうる。
 ブラウンルーフとは、「屋上に川原・草原・ブラウンフィールド(市街地の更地)を再現し、雑草や自生の植物を育て、生物が生息できる屋上(生息地)」の事である。
 この手法の方法には幾つかある。
 環境の再現:近隣の川原・草原・ブラウンフィールド(市街地の更地)を再現
 自然植物:自然土壌、雑草、自生種の植物とする
 灌水:管理をほとんどしない
 生育地:多様な生物の生育地を造る。
     例えば、培土の厚さを変化させる、多様な土壌や土粒子を用いるなど。

 

 今日(8月7日)は立秋、暦の上では秋になる。でもまだまだ暑い夏となっている。暑さへの見舞いは、今日から「暑中見舞い」でなく「残暑見舞い」となる。
 今日のお花は、「残暑見舞い」で、見た目も名前も涼しげなハツユキソウ。葉に白い縁取りが入り、花も小さいながら白花で、雪を被った様な姿。

Hatuyukisou08071  ハツユキソウ(初雪草)
別名:ユーフォルビア (Euphorbia)
   ユーフォルビア・マルギナタ
    (Euphorbia marginata)
   スノーオンザマウンテン
    (Snow on the mountain)
トウダイグサ科ユーフォルビア属
非耐寒性一年草
原産地は北米
丈は50cm~100cm
開花は7月~10月、花径は数mm、花色は白
花より緑と白の葉色を鑑賞する
切り花で、切り口から出る乳白色の乳液には注意が必要。皮膚に炎症を起こす事がある。特に目には入れないように。


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畑の百合と姫冬瓜

2012-08-04 | 園芸

 曇り空だから少しは連日の暑さからは涼しいかなと思っていたら、今日も暑かった。
 畑では、春の植木市で購入したカサブランカの大輪が咲いていた。春に種から育てたミニトウガン(品種名:姫冬瓜)に花が咲き、小さな実が付いた。ジャガイモの収穫も終わり、畑は夏の真っ盛りだ。

Yurikasabu08042  カサブランカ
 オリエンタル・ハイブリッド(ヤマユリ、タモトユリなどを原種とする品種群)で、優雅・華麗で芳香が魅力の花である。
 カサブランカは純白の大輪の花を咲かせ”ユリの女王”と呼ばれる。1970年代にオランダで作出された。 Yurikasabu08081


Himetougan08041  トウガン(冬瓜)
ウリ科トウガン属のつる性一年草
実を食用とする
原産はインド、東南アジア
日本では平安時代から栽培
実は7月・8月に収穫
(トウガンの実は短径30cm・長径80cm位)

 ミニトウガンの雄花      →
 雌花と果実(10cm位に成長) ↓


Himetougan08042  ミニトウガン(品種名:姫冬瓜)
トウガンのミニサイズで果重1.5kg程度
 (大きさもトウガンの1/3~1/2位)
冬瓜(とうがん)との表記は、果実を冷暗所に保管すれば冬まで保存できる”瓜(うり)”だからと言う。実際、ミニでも大きいので切って冷蔵庫に保管しても2~3カ月は持った。


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アーティチョークの花

2012-07-26 | 園芸

 今日は雲は多いが晴れ。湿度は高く、気温も高く、蒸し暑い。東北もやっと今日(7月26日)梅雨開け宣言が出た。
 体調不良で暫く歩いていなかったので、こんな日の散歩はきつい。
 近所のお庭で咲いていたアーティチョークとゴボウの花を紹介しよう。私は両者ともほとんど見た事がなかったから。
 ◆アーティチョーク  キク科チョウセンアザミ属の多年草
 別名(和名):朝鮮薊(ちょうせんあざみ)
 オランダから江戸時代に渡来(原産は地中海沿岸)
 丈は1.5m~2m、葉は50cm~80cm、花蕾は10cm~15cm
 開花時期は、6月~8月
 若い花蕾を食用とする。日本では栽培し難いので野菜として普及しておらず観賞用が多い。

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 畑では昨年来のゴボウを取り残したら巨大に成長し、花を咲かせている。アザミ(薊)に良く似ており、総苞にトゲのある花だ。
 ◆ゴボウ(牛蒡)  キク科ゴボウ属の二年草
 縄文時代に渡来とか、薬草として平安時代の渡来とか言われる。主に食用とするようになったのは江戸時代末から。
 開花時期は6月~7月
 根や葉をきんぴら・煮物などで食べる。根を食べるのは殆ど日本のみとか。
 種子は漢方薬となると言うが、花は食べないのだろうか。食るとしたらどう食べるのだろう。

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エゴノキ

2012-07-19 | 園芸

 今朝から晴れ、陽射しは強いが風には涼しさを感じる。午後から曇りとなった。こんな日の散歩は帽子を被って風を感じながら緑を見るのが良い。
 国道沿いの建物の敷地に植えられているエゴノキ。街の中で見る機会は少ない・・落葉樹だからかな。
 春には白い可憐・清楚な小さな花を沢山つける。花後の今時分は灰色の楕円に近い球状の実となり、沢山付く。この実が付いている様子も素敵だ。
 花を見て、その後のまだ青い実を、そして赤色などに熟した実を見る、散歩の楽しみだ。
 (花は2012年6月3日に撮影、果実は2012年7月19日撮影)
 ◇エゴノキ
 エゴノキ科エゴノキ属 落葉小高木(丈は10m位)で、雑木林で見られる
 別名は、萵苣の木(ちしゃのき)、轆轤木(ろくろぎ)            
 開花時期は5月末~6月初めで、開花期間は1週間位と短い
 横枝からの側枝の先に白い花(径2.5cm位)を下向きにつける、良い香りがする
 実(径1cm程度)は楕円に近い球状で灰色、秋に果皮がめくれて種子が見える
 果実などに有毒なエゴサポニンを含み、その味が「えぐい」ので”エゴノキ”の名前がついたと言う。別名のチシャノキは、実の付きかたを動物の乳に見立てて、乳成り(チナリ)ノキから転訛したとされる。エゴノキは白く固くて粘りがあり、加工材としても優れ玩具・ステッキなどに使用される。この玩具、独楽(こま)をロクロ細工で作ったからロクロギとの事。
 ◆エゴサポニン
 サポニン (saponin) とは、水に溶けて石鹸様の発泡作用を示す物質の総称。
 エゴノキの果皮は多量のエゴサポニンを含むので水に溶かすと石鹸のように泡立つ、通称「石鹸の木」と呼ばれる。
 サポニンは多くの植物に含まれ、界面活性作用がある。この作用は細胞膜を破壊する性質があり、血液に入ると赤血球を破壊(溶血作用)する。

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茎ブロッコリーの収穫

2012-07-14 | 園芸

 今日は早朝に雨が上がり曇り空。
 畑で茎ブロッコリー(品種:スティックセニョール サカタのタネ)を収穫する。花茎の長い頂花蕾の収穫だ。10株程成長しているので、1回に1食分(数本)位は採れる。わき芽も出ているのでこれからも楽しみだ。
 これを茹でてサラダ、スープの具や炒め物などに使うが、私は少し固めに茹でてドレッシング(マヨネーズなど)で食べるのが好きだ。

Kukibrokkori07141  ◇茎ブロッコリー
 スティックセニョールは、ブロッコリーと中国野菜の芥藍(かいらん)を掛け合わせて作られたとの事。
 収穫するのは、最初に花茎の長い頂花蕾、次いでわきの側花蕾である。つぼみの野菜なので、採らないと黄色の花が咲いてしまう。
 花部分(花蕾)の味はブロッコリー、茎部分は軟らかくてアスパラガスのようで美味しい。


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 いつもの散歩道で咲いていたアセビに実が付いている(アセビの花は、H24.4.8ブログで紹介)。草木の実は小鳥たちが好んでたべるが、このアセビの実は好まれないようだ。アセビは”悪し実”(名の由来かも)なのだろう。秋になると枯れて小さくなっていつの間にかなくなっている。

Asebi07141  アセビ(馬酔木)、ツツジ科アセビ属
原産地は日本
常緑広葉樹低木 、丈は1.0m~1.5m
花期は3月~5月
花色は白、赤みのある花もある
スズラン(つぼ型)の様な小花が沢山垂れ下がって咲く
花が終わると、果実(数mm)を付ける
 有毒植物で、葉・花・樹皮に強い毒(神経毒)が含まれている。このため、牛馬が葉などを食べると麻痺し死亡する事もある。嘔吐・下痢・麻痺などはお酒を飲んだ様な酩酊状態なので、アセビを馬酔木と書くようになったと言う。
 名の由来に”あしひ(足廃)”説もあり、「あしひ」→「あしび」→「あせび」と転訛したとの事。あしひ(足廃)とは足が病気になった状態で、これも誤食による麻痺からである。


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ビロードモウズイカが咲く

2012-07-03 | 園芸

 大きい。巨大な草花だ。歩道に沿った花壇に植えられている、ビロードモウズイカだ。
 ビロ-ドモウズイカは大きさだけでなく、特異な姿である。葉に毛が密生して灰緑色となり、この様子がビロ-ド(ベルベット)の布の様に見える。・・触ってもビロードの様だ。モウズイカとは、雄蕊(おしべ)の蕊(ずい)に毛が密生することから名付けられた。・・難しい名前を付けたんだ。
 ◇ビロードモウズイカ
 ビロードモウズイカ(天鵞絨毛蕊花、ビロード毛蕋花 ) ゴマノハグサ科モウズイカ属
 別名は、庭煙草(にわたばこ)、マレイン
 ヨーロッパ原産、明治の初め(1870年代)に渡来(観賞用、薬用)した帰化植物
 二年草、丈は100~250cm
 開花期は6月~8月、花は密に咲き、径2cm~2.5cm、花色は黄色
 葉や姿がタバコに似ている事から、別名は庭煙草(にわたばこ)
 ヨーロッパではハーブとして、鎮静・鎮痛・去痰などに使われるとか。

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6月末、野菜畑の花・実

2012-06-26 | 園芸

 昨日今日と晴れ上がって良い天気だ。でも北~東からの風は冷たく最高気温は20℃前後だ。
 暫くぶりで畑に行ったら、野菜達は花を咲かせ実が付きだした。収穫も近い。
 ◇カボチャ(南瓜)  ウリ科カボチャ属
 花が咲いている期間は短い、だから人工授粉をする・・でも多く実らない

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 ◇トウモロコシ(玉蜀黍)  イネ科トウモロコシ属
 雄花(雄小穂)は茎の先端のススキ状
 雌花(雌小穂、毛の様に見えるのがメシベ)は茎の中程に沢山付く

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 ◇キュウリ(胡瓜)  ウリ科キュウリ属の蔓(つる)性一年草
 河童の好物と言われ、私の好物でもある・・私は河童ではない

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 ◇ナス(茄子、奈須比)  ナス科ナス属
 ナス属は連作障害を起こしやすい野菜・・トマトやジャガイモなどを植えるに何時も苦労する

Nasu06261 Nasu06262


 ◇シュンギク(春菊)  キク科シュンギク属
 春菊を食べるのは東アジアだけとか、ヨーロッパでは観賞用との事
 取り残したら花が咲いた・・咲いたお花は綺麗

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 ◇トマト(赤茄子:あかなす とも言う)  ナス科ナス属
 写真のトマトは大玉、もっと大きくなる・・楽しみ

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岡山大研究グループが野生種子3万点収集

2012-06-13 | 園芸

 報道(5月26日)によると、「岡山大資源植物科学研究所(倉敷市)の野生植物グループが、雑草を中心とする野生植物の種子を100年以上に亘って収集し、昨年(2011年)11月末で収集種子が約5500種・3万点を超え、世界有数の規模」との事。
 ◇種子保有数 (2011年11月30日現在)
         種子    冷凍種子   さく葉標本
 科       225       212      260
 種     5,516      3,864     6,581
 点数 32,568     17,202    67,246
 一般に雑草とは、農耕地などに意図せずに侵入して生える草の事で、生命力の強い草を言う事もある。グループによると、この雑草と人の手が入らない山や森の山野草、海外から入って定着した帰化植物も合わせて”野生植物”と定義付けている。因みに、海外からの帰化植物は時系列的に、史前帰化植物(先史時代、農耕文化と共にもたらされた)、旧帰化植物(江戸末期以前)、新帰化植物(江戸末期以後)、新々帰化植物(終戦後)に分類される。
 種子は近藤万太郎氏(初代所長、故人)が、形の観察や解剖図を作るために20世紀初めから収集し、近藤氏が亡くなった後もコレクションを受け継ぐとともに収集を継続してきたものである。
 同グループの山下純助教は”遺伝子を調べて作物の品種改良に役立てたい”との事。
 ★野生植物グループ
 (岡山大資源植物科学研究所 IPSR)
 http://www.rib.okayama-u.ac.jp/wild/index.sjis.html
 日本の雑草(帰化植物と日本の雑草)種子画像デタベース 公開中
 近藤万太郎 収集種子データベース 公開中

 

 道のアスファルト舗装と擁壁コクリートの間でシッカリ・スッキリと咲いているヘラオオバコ。ヨーロッパ原産で、北アメリカをはじめ世界中に分布を広げ、コスモポリタン雑草となっている。

Heraoobako06131  ヘラオオバコ(箆大葉子)
別名:イギリスオオバコ
オオバコ科オオバコ属
多年草、両性花で根茎でも繁殖する
ヨーロッパ原産、江戸時代末期に侵入
雑草となった帰化植物
分布は世界中で、コスモポリタン的雑草
環境省指定の要注意外来生物類型2に指定


Heraoobako06132  葉は細長く、長さ20cmほど
 春から夏に高さ30cm~80cmの花茎を出し、先端に長さ数cmの円柱形の花穂をつける
 花期は5月~7月で下から上へと咲き上がる
 名の由来は、細長い葉が粘土細工に使う箆(へら)に似ているからとの事。


 ★要注意外来生物
 外来生物法で特定外来種には選定されていないが、被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物 。環境省が指定する。
 4つのカテゴリに、計148種類が選定(2009年2月現在)されている。外来植物(緑化植物)は、農林水産省・国土交通省との連携で検討され、12種が選定されている。


キウイフルーツの雄花・雌花

2012-06-06 | 園芸

 今日の天気予報は雲り、後に雨。この予報から、畑に姫トウガンの苗を植えた。
 苗は種10粒から育てたもので、発芽率60%・・6粒成長した。全部(6本)植えたけど全部育てる自信がない・・。
 畑にはキウイフルーツが2本植えられている・・畑を借りる前からあった。キウイフルーツは雌雄異株だから雄株と雌株。

Kiwi06061  キウイフルーツ(マタタビ科マタタビ属)
 雌雄異株
 花は5月頃に咲き、実は10月・11月頃に収穫
 原産地は中国中部、これが1904年にニュージーランドに移入されて改良された
 キウイフルーツの名は、ニュージーランドの国鳥”キウイ”に外観が似ているから。キウイフルーツの実は褐色の産毛がある楕円ボール形で大きさは違うけど良く似てる。
 因みに、”キウイ”は、ニュージーランドに生息する飛べない鳥類(大きさはニワトリくらい)。


 写真 上は雄花   下は雌花(花の中央から、白い花柱が出ている)

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シランが咲いている

2012-06-05 | 園芸

 朝起きたら陽が眩しい。やはり昨日は少し多く(?)飲み過ぎたようだ。
 今日の予定は歯覧(シラン)、歯医者さんで検査・治療だ。で、今日のお花はシラン(紫蘭)。・・親父ギャグを言いたい・・まだ残っている。
 シラン(紫蘭) ラン科シラン属、宿根草
 原産地は日本・台湾・中国
 丈は30cm~70cm、開花時期は5月~6月
 紫蘭(しらん)の名は、紫色の花を咲かせる蘭だからとの事。
 花色には紫色だけでなく、純白色(白花シラン)、淡青紫色(青花シラン)や白花の先端が紫紅色の口紅シランなどがある。また葉に白い縁取りが入る覆輪(ふくりん)シランもある。

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ジャガイモに花が咲いた

2012-06-01 | 園芸

 今日の朝は曇りがちだが晴れ、午後より曇り。
 畑ではキヌサヤ(莢豌豆、さやえんどう)が実を付けだしたので、収穫。両手に一杯となる程の量だ。ヘタと筋を取って塩ゆでし、マヨネーズで食べる、卵とじで食べても美味しい。

Kinusaya06011 Kinusaya06012 Jyagaimo060111 Jyagaimo060120


 畑ではジャガイモに花が咲きだした。花が咲くのは初夏から、そう今日はもう6月で初夏なのだ。
 ◇ジャガイモ
 ジャガイモ(別名:馬鈴薯(ばれいしょ):ジャガタラいも) ナス科ナス属の多年草
 南米アンデス山脈の高地が原産と言われ、ヨーロッパ大陸に伝えられたのは15世紀~16世紀(インカ帝国の時代)。日本には、17世紀初め頃にオランダ船によりジャカルタ港より運ばれた。これが、ジャガタラいもの名の由来。当時は観賞用として栽培されたとの事。馬鈴薯(ばれいしょ)の名の由来は、ジャガイモの形が馬につける鈴(馬鈴)の様だからとの説がある。
 食用とするのは地下茎(いわゆるイモ)である。
 日に当たって緑色に変色した部分や芽が出てきた部分には毒(グリコアルカロイド:ソラニン、チャコニンなど)が発生しているので、その部分は除去して調理する。

Karasunoe06011 Karasunoe06012  畑のサヤエンドウだけでなく、カラスノエンドウも実を付けていた。古代では栽培作物であり、現代でも若芽などのテンプラは美味しいと言う・・食べたことがない。


明日(5月21日)の金環日食

2012-05-20 | 園芸

 明日(5月21日)の朝に九州南部から東北南部の太平洋側地域で金環日食が観察できる。でも明日の天気は北海道などの一部を除いて全国的に曇りがちの予報だ。雲の切れ目や雲が薄い場合は可能かも・・当にお日様次第。
 日本で観測できた金環日食は、最近では1987年(25年ぶり)の沖縄で、東京(江戸)で見られたのは1839年(173年ぶり)。広い範囲(日本の人口の約6割)で観測できるのは、1080年(平安時代、932年ぶり)との事。今回の金環日食は鹿児島・高知・大阪・名古屋・静岡・東京などで観測される、残念ながら仙台は食分0.929で金環日食とはならない。次回の金環日食は18年後で、北海道だけと範囲は狭い。

Kinkannissyoku  日食めがね
 太陽の光は強烈で直接見る事はできない。
 太陽観察専用サングラスを利用しよう。
 ピンホールカメラでも観測できる。

 消費者庁より(5月16日発表)
 めがねの安全性の目安として、太陽光の可視光線の透過率が0.003%以下と示し、「蛍光灯にかざし、明るくて蛍光灯の形がはっきり見えるめがねは使わないで」と呼びかけている。

 ←レンズのKenkoポスターから


 

 越冬して大きくなったエンドウに花が付いている。まだ実となっていない、もう少しかな。
 植えたのは軟莢種(なんきょうしゅ)で若い莢(さや)を食べる”サヤエンドウ、キヌサヤエンドウ(絹莢)とも言う”だ。”キヌサヤ(絹莢)”と呼ばれる由縁は、莢と莢が触れあう音が衣擦れ(きぬずれ)の音に似ているから、との事だ。・・成る程。収穫する時も調理する時も判らなかった。今度、収穫の時に注意して聞いてみよう。

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 エンドウ(豌豆):マメ科エンドウ属 、一・二年草
 中央アジアの原産で、 古代から栽培されている。5世紀に中国に伝わり、9~10世紀に日本に伝わったとの事。
 莢(さや)が硬くなる硬莢種(こうきょうしゅ、実えんどう)と莢が軟らかい軟莢種(なんきょうしゅ、スナップえんどう)がある。硬莢種は完熟した豆を収穫する種だ。
 軟莢種は未熟で軟らかな莢をサヤエンドウとして食したり、成長した生の豆をグリーンピースとして用いる。莢は、食物繊維が豊富で、たんぱく質・カロテン・ビタミンCやB1などを豊富に含む緑黄色野菜である。
 私はこの”キヌサヤ”の莢が大好物だ。・・畑でも沢山植えている、でも旬は1ヵ月足らずと短い。取り立てが美味しいので保存はできない。