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パーキンソン病の発症に関わるタンパク質の蓄積を抑制する核酸医薬を開発

2019-06-09 | 医学
 パーキンソン病は世界で約1千万人の人々が罹患している神経疾患で、日本では1000人に1~1.5人、60歳以上では100人に1人が発症していると言われている。しかし、パーキンソン病に対し、ドパミン製剤など症状を改善する治療薬はあるが、進行を抑制する根本的な治療法は存在しない。そのため、寝たきりの原因となるなど、大きな社会問題になっており、全世界でパーキンソン病の進行を抑制する治療法の開発が期待されている。なお、本研究成果は英国科学雑誌「Scientific Reports」に、5月21日に公開された。
 因みに、手足の震えや体のこわばりが起こる難病「パーキンソン病」は脳の神経細胞にαシヌクレインタンパク質が異常に蓄積することで発症すると考えられている。
 大阪大学大学院医学系研究科の望月秀樹教授らの研究グループは、同大学院薬学研究科創薬センター、東京医科歯科大学脳神経病態学らのグループと共同研究で、遺伝性パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制する核酸医薬を新たに開発し、パーキンソン病の症状を改善することを動物モデルにおいて証明した。開発した核酸医薬は、生体内での安定性が高く、αシヌクレイン遺伝子に特異的に結合し分解することでタンパク質の蓄積を抑制する。本研究グループの研究成果および研究手法が、今後のパーキンソン病の画期的な治療法になるものと期待される。
 今回の成果
 望月教授らの研究グループは、パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制するため、αシヌクレインのタンパク質の合成を阻害する核酸医薬を開発した。通常、核酸は細胞外では速やかに分解されるが、今回開発した核酸医薬は核酸を人工的に修飾することで生体内での安定性を獲得した。パーキンソン病モデルマウスを用いてこの薬剤の有効性を調べたところ、αシヌクレインの蓄積を抑制し、本来パーキンソン病モデルマウスに見られる行動障害を改善することを確認した。
 本研究成果は臨床での投与法に近い方法で効果を発揮することから、遺伝性パーキンソン病や孤発性パーキンソン病の有効な治療法として大変期待される。また、異常シヌクレインの蓄積によって生じることが知られている、レヴィー小体型認知症や多系統萎縮症認知症などの神経疾患への応用も期待される。
 ◆用語解説
 〇パーキンソン病
 手足のふるえ、動きの鈍さ、体のこわばり、転びやすさを主な運動症状とする進行性の神経変性疾患である。
 〇αシヌクレイン
 神経細胞内に存在するタンパク質で、機能は不明である。αシヌクレインが異常に蓄積することでパーキンソン病を引き起こすと考えられている。αシヌクレインの異常な蓄積は、パーキンソン病だけでなく、認知症などの幅広い神経疾患も引きおこすとされている。
 〇核酸医薬
 デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)が連なっており、特定の遺伝子に直接結合し、標的遺伝子を分解することで、タンパク質の合成を抑え、病気の発症を抑制する作用をもつ。こうした形状をもつ核酸医薬は、ハンチントン病や筋強直性ジストロフィーなど、ほかの神経筋疾患への治療応用が進んでいる。
 〇遺伝性パーキンソン病
 パーキンソン病はおよそ90%が孤発性パーキンソン病で、残りの10%が遺伝性パーキンソン病とされている。遺伝性パーキンソン病の一つに、シヌクレイン遺伝子の重複が認められるPARK4が存在する。過剰に産生されたαシヌクレイン蛋白質が蓄積・凝集することがパーキンソン病の原因とされている。

 朝から曇り~晴れ。北の低気圧の故か気温は、最高気温20℃とか。早朝の畑作業は、最近日課となっている”ズッキーニ”の受粉作業、雑草取り。絹さやの花が終わった、今年の収穫は大漁だった。
 ”セイヨウスグリ”の実が大きくなってきた。実は”フサスグリ”より少し大きく、径は10数mm位。
 ”スグリ(酸塊)”の名で流通するスグリ科スグリ属植物・果実は
  熟した果実の色が赤:フサスグリ (アカスグリ、レッドカラント)
  熟した果実の色が赤紫:セイヨウスグリ (グズベリー)
  熟した果実の色が黒:クロスグリ (ブラックカラント、カシス)
 ”セイヨウスグリ”には、枝に鋭いトゲがある・・”フサスグリ”にはトゲがない。
 因みに、スグリ類(グーズベリー)はイギリスで約700年前頃より栽培改良が始まった、と言う。
 セイヨウスグリ(西洋酸塊)
 別名:丸酸塊(まるすぐり)、オオスグリ
 英名:gooseberry(グースベリーまたはグーズベリー)
 スグリ科スグリ属
 落葉低木(高さ1~3m)
 原産地はヨーロッパ・西アジア
 開花時期は4月~5月
 収穫期は6月中旬~7月中旬


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