富士宮市は朝霧にある水産技術研究所富士養鱒場に行きました。
http://fish-exp.pref.shizuoka.jp/fuji/
富士宮市は富士山の豊富な湧水を使ってニジマス養殖が盛んです。
富士養鱒場はマス類の研究だけでなく、県内業者への養殖用の稚魚、受精卵の製造販売もしています。
ニジマス、皆さんご存じですか。生徒もほとんど知りませんでした。
でも、回転寿司で食べているサーモン。
あれ、養殖ニジマスです。
海外で海面養殖されたニジマスが「トラウト・サーモン」として輸入され、今や回転寿司の人気ナンバー1のネタです。
富士養鱒場では、ニジマス関連の研究の話だけなく、苦しいニジマス養殖の状況や、それを打破するために、どう頑張っているかを話してもらいました。
ベテラン職員が対応してくれましたが、富士養鱒場は観光施設にもなっていて、説明の機会も多いので、職員は慣れたもんです。分かりやすく説明してくれました。
飼育池では黒い色素の欠落したアルビノニジマや
採卵(ニジマスはサケと違って、同じメスから2,3回採卵します)説明を受け、
水に触って、周年10度の冷たい水温を確かめたり
ニジマスの餌を食べてみたり
など、たくさん勉強させてもらいました。
勉強の後は、昼食です。
今回は特別に、ニジマス養殖業者の白糸滝養魚場の秋山さんがケータリングで、ニジマス漬け丼などを用意してくれました。
おいしいニジマスを賞味させていただき、生徒も大喜びでした。
他にも、白糸の滝と富士山5合目に行きましたが、その様子は明日に続きます。
【ニジマスとサーモン】
ニジマスはサケ科魚類ですが、淡水だけで養殖が出来ます。
しかし、海で養殖すると短期間でグングン大きくなります。
そこで、海で大きくしたニジマスはサーモンと名前を変えて輸入されています。
静岡県内でもニジマスの海面養殖のチャレンジをしています。
そこで問題なのが、水温。
ニジマスは冷水魚で冷たい水で育ちます。富士山の湧水は10度から15度くらいの水温なので、ニジマス養殖には最適です。
20度を超えると、ニジマスは適応しくくなります。
しかし、静岡県の海は黒潮の影響を受け水温が高くなります。
ニジマス養殖が出来るのは冬から春の数ヶ月しかありません。
つまり、富士山周辺はニジマス養殖には最適でも、駿河湾はサーモン養殖に厳しい環境です。