静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

乗船実習の裏話10

2018年01月16日 10時20分51秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

今回は専攻科生との関係を紹介します。
専攻科とは水産高校を卒業した生徒が進む2年間のコースです。
航海、あるいは機関の3級海技士取得をめざすものです。
2年間のうち、多くが乗船実習になります。
このため、海技士取得に必要な3年間の船での実務経験が免除になります。
筆記試験も免除。
卒業時に面接試験に合格すれば3級海技士取得です。
3級海技士の最短コースです。

学園の生徒と一緒に乗船するのは専攻科の1年生です。
学園生の多くは高校卒業で入学しているので、年齢が同じ人が多くなります。
なかには「中学の同級生だった」ということもあります。

年齢は同じでも、専攻科生は何度も実習船やいづの航海を経験済み。
学園生は、いろいろ教えてもらうことになります。
乗船実習のスタートは専攻科生からの航路説明からスタートです。

カツオの一本釣りでも、学園生は船尾ですが、専攻科生は左舷の水面から高い位置(釣りあげるのに力が必要)に配置されます。
学園生は乗船実習の初心者なので仕方ありません。

学園生の方が年齢の高い場合もありますが、それも関係ありません。
漁船に就職すれば、新人として年下の先輩と働くこともあるので、これも良い経験になります。
ただし、ロープワークなどでは学園生の方が詳しいため、帰港するまでのタイミングで専攻科生に教える場面もあります。

この乗船実習で、学園生と専攻科生では意味合いが大きく異なります。
学園生にとっては、この1回の乗船実習がすべてで、その3ヶ月後には漁船生活が始まると言うことです。
ですから、専攻科生の何倍も動いて、得られるものをすべて自分のものにしなくてはなりません。
乗船実習で動けなければ、大型漁船で役に立たないという判断になります。

そんな訳で、学園生は特別な思いで乗船実習を行います。
気合いが入っていることを、実習船の職員から誉めていただくことがあります。
でも就職が迫っているし、専攻科生のように卒業時に海技士免許がもらえる訳でもありません。
学園生は漁師としての適応力で勝負するしかないのです。
お世話になりっぱなしの専攻科生ですが、学園生の乗船が少しでも刺激になってくれればうれしいです。

ちょっと本文が長くなったので、今日の園長のつぶやきは省略しますね。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
1月は見学会を行いません。
ご希望の日を園長にご相談ください。
今月末には願書の受付が始まります。見学はお早めに!
なお、学校の様子をライブでご覧になりたい場合は、平日にお願いします。

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