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静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

クロスロープの刺しつぎ

2017年11月08日 15時45分01秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
11月の見学会は漁師.jpでもお知らせしています。
www.ryoushi.jp

カツオの釣り込み練習と平行して、クロスロープの刺しつぎをやっています。
エイトロープ、クロスエイトとも呼ばれる8本のヒモを編み込んで作ったロープです。



例によって、ホワイトボードに生徒の名前と、覚える内容が書かれました。
できた日付を先生が記入していきます。
遅れている人が、一目で分かってしまうシステムです。

このロープの端末処理、あるいは連結する作業をやっていきます。
実習が2時限あると、1時限は釣り込み、1時限は刺し継ぎってところです。


毎年、生徒が苦労する実習です。
漁師でも、マスターしている人は少ないようです。
YouTubeにショートスプライス(つなぎ合わせ)の動画がありました。
難しさがわかると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=Kde9z-1A3nU&t=23s

みんながんばれ!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 【ロープの種類】
多く見かけるのが3つのヒモをねじって作った「三つ打ちロープ」です。
そして最近多くなったのが「八打ち」のクロスロープ。単にエイトとも呼びます。
さらに「12打ち」や、タフレ、エースラインなど、もっと細いヒモを編み込んで作るロープもあります。
三つ打ちロープと、他のロープの違いはキンクという撚(よ)れ、捻(ねじ)れができないことです。
長所と引き替えに、加工するのは大変になります。

 園長のつぶやき
学園の実習を見ると、漁師の仕事は魚を捕るだけではないことが良く分かります。
特にクロスロープの加工は難しい作業です。
あきらめるな、あきるな!
で覚えなくてはなりません。
ですけど、苦労はムダになりません。
学園の卒業生は、学園で学んだ中で、実習のことを高く評価しています。
もちろん、漁師で一番大事なのは魚をとることです。
ただし、それは簡単に身につく技術ではありません。
新人の漁師にとって、ロープワークのような作業を素早く、きれいにできるが大変重要です。
この技術で他の仕事をする上でも気持ちの余裕が生まれるし、
先輩の漁師からも評価され、漁師の仲間として認められていきます。


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実習船やいづの見学

2017年11月07日 14時05分17秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
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焼津漁港内に停泊中の実習船やいづに行ってきました。
乗船実習を前に、生活環境などを確認するためです。


船内はきれいだし、階段は急だけど幅を確保しているし、
生徒も今まで見てきた漁船との違いを感じたようです。
漁船と違って、安全面を最優先しているし、掃除する人はたくさんいますからね!


いよいよ2週間後には、この船での生活が始まります。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 【実習船】
練習船とも言います。
水産系の学校、あるいは船乗りをめざす学校で使う教育目的の船です。
学校が大きくなるほど、実習船も大きくなります。
「やいづ」は559トンで水産高校の保有する実習船では最大規模。
大学の実習船だと、もっと大きくなり1000~2000トンです。
一方、学園の「わかたか」は6.6トン。生徒数20人の学校ですからね。
水産系の練習船は、漁業をする漁労(ぎょろう)設備があります。
「やいづ」はカツオの一本釣りですが、その地域で盛んな漁業を練習できるようになっています。

 園長のつぶやき
小学生新聞ってご存じですか?
ある、全国規模の小学生新聞から取材の申し込みがありました。
小学生に漁師のことを知ってもらうチャンスですからね。
喜んで協力します。
減少する一方の漁師ですが、私としては「底を打った」と感じます。
学園の入学者も10名を切る時もありましたが、最近は定員を満たす年もあります。
漁師家の子どもが、漁師を継がなくなって漁業者は急激に減少しました。
それは今でも続いていますが、都市部での漁業者希望が増えています。
「海で働く」という新しい価値観、生活スタイルが好む人もいると言うことでしょう。
とは言っても、漁村以外の人は漁師の仕事をほとんど知りません。
大変な部分も含めて、漁師を仕事を知ってもらうことが漁師を増やすことにつながると信じています。
なかなか県外には行くことができませんが、
 漁師の仕事を知りたい!
 話して欲しい!
と言うご要望には、全力で対応したいと思っています。

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カツオ釣り込み練習2

2017年11月06日 13時13分56秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
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11月の実習はクロスロープの刺し継ぎとカツオの釣り込み練習です。

カツオの釣り込み練習は徐々に疑似カツオ(重り)をだんだん重くしながら進んでいます。
動画はYouTubeでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=oM301hztenI
学園の乗船実習は1回だけ。
その機会を最大限に活かすように、しっかり予習をします。


基本動作をマスターしたので、ホイッスルにあわせて何度繰り返し行います。


実際のカツオ釣りはでは何匹も連続して釣り続けなくてはなりません。
数回でへばっているようでは、実習と言えど不合格です。

これから、さらに疑似カツオも重くなります。
まあ、実際の漁ではカツオが大きければ喜びも大きくなりますから、練習ほど疲れは感じないと思います。


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 園長のつぶやき
昨日は入希望者の見学がありました。
地元の高校3年生です。
十分に通学できる場所にお住まいですが、学園では寮に入ってもらうことをご説明しました。
付き添いで来られたお母さんは
「自分も高校は寮生活だった。息子も寮で成長してもらいたい」
とお話しされていました。

学園の寮は、漁船生活の練習です。
ですから、家での「基本的に全部フリータイム」と言う訳には行きません。
制約のある生活に慣れてもらいます。

そして、一番大事なのは共同生活の中で自分の生活、生き方を作っていくことです。
寮では16才から30才まで、年齢も学歴も出身地も、さまざまな生徒がいます。
この環境で生活することが、生徒を成長させてくれます。
このお母さんも、自分の経験から、このことをご存じだったのだと思います。

漁船生活に適応するため自分を成長させたい人!
学園に来てくださいね。

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わかたかシフト

2017年11月02日 14時49分55秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
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わかたかの定位置を浚渫(しゅんせつ)工事することになりました。
浚渫というのは、貯まった土砂を取り除くことです。
そこで、別の停泊場所に移動させます。

移動と言っても、しばらくは別の場所で仮住まいになります。
アンカーや岸壁につり下げる防舷材(ぼうげんざい⇒クッションです)なども付け替える必要があり大仕事です。
  いろいろな作業がある=勉強になる
と言うことで、学園らしく生徒の実習を兼ねて行いました。



生徒も積極的に動いてくれました。
これも乗船実習が近づいてきたからかな?



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Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 【港の浚渫】
焼津漁港に限らず、ほとんどの港には河川の水が流れ込んでいます。
川の水が山から土砂を運んできます。
放っておけば、港はどんどん土砂がたまって、浅くなり、船が入れなくなります。
そこで、定期的にたまった土砂を取りのぞく浚渫が必要になります。
港ではなくても、アサリの漁場で砂の上にたまった不要物を取り除く浚渫を行うことがあります。

 園長のつぶやき
生徒たちには、連休の間に家の人と就職について話してくるように伝えました。
今月から始まる乗船実習は、就職適性を見る最終段階です。
乗船実習中にほとんど就職先を確定し、1月には漁業会社との面接になります。
学園が1年間あると言っても、毎日、毎日を充実させて過ごさないと、なにもしないまま卒業になってしまいます
我々は生徒の可能性をいろいろな視点から見ます。
学力がなく海技試験に合格しなくても、漁業会社から求められる人材に育つことは少なくありません。
手先が器用で現場仕事は得意だったり、率先して動くことができたり。
なにより漁業会社は定着して長く働いてくれる人を欲しがります。
学園では授業、実習だけでなく、今回のようなシフト作業。
生徒がどれだけ自分から動けるかを職員が観察します。そして、良い面を見つけます。
学園生活で、すべてのことに一生懸命取り組むことが、結局は自分にとって役に立つわけです。

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福一漁業を訪問

2017年11月01日 11時11分45秒 | 研修・見学

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
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11月の見学会は漁師.jpでもお知らせしています。
www.ryoushi.jp

福一漁業さんを訪問しました。
www.fukuichi-world.jp

焼津に本社がありますが、枕崎、石巻にも基地があります。
大きな会社です。
直販や外食店も経営しているので県内での知名度はバツグンです。
福一漁業は5隻の海外まき網、通称「海まき」漁船を保有しています。
最新の第83福一丸は探査用のヘリコプターも搭載しています。

会社の紹介のあと、ビデオで海まきの操業方法を見せていただきました。


もうすぐ始まる乗船実習。
実際の漁業への適応力を試す機会にもなります。
そして、就職する漁業の最終確認も行います。
48期生の進路決定も、もうすぐです。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
まき網は、もっとも効率的な漁業です。
ですから給料も多くなります。
遠洋漁業の中でも、一番稼げるのは海まきです。
とても魅力的なことです。船主も大きな会社です。
この高い給料を求めて海まきを希望する人は少なくありません。

それでも、私は生徒に対して「給料だけで決めるな」と言います。
まず、仕事が同じなのに給料だけ高いと言うことは、世の中そうそうありません。
遠洋カツオ一本釣りは、海まきとほぼ同じ漁場で、航海日数もそれほど変わりません。
給料だけで考えれば、一本釣りの漁師はみんな海まきに行ってしまいますよね。
でも、そんなことはないのです。

漁師は続けるのが難しい仕事です。
給料が高くても、「楽しい」「やりがいがある」ことがなければ、何年も続けることができるでしょうか?
自分がどんな漁師になりたいのか?
まずは、これが最優先です。

そして自分がやりたい漁業に就き、3年の経験があれば海技士資格が取得できます。
こうなれば、どんな漁業にもひっぱりだこです。
海まきだろうが、どんな漁船でも雇ってくれます。

もちろん、最初から海まきに行くことが悪いことではありません。
これから何十年も漁師をすることを考えるなら、良く考えることが大事だということです。

学園では、それぞれの漁業の特徴を知ることができます。
そして、1年間で自分にあう漁業を考えることができますよ。

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