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静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

静岡県無線漁業協同組合の見学

2018年09月12日 10時49分37秒 | 研修・見学

漁業にはいろいろな組合があります。
一般に「○○漁協」と言えば○○地区の漁業協同組合です。
その他、地域をまたいだシラス漁、まき網などの漁業種類別組合があります。
そんな一つが、無線漁業協同組合。
県内の近海、遠洋漁船が所属しています。
そして、この組合事務所の無線局を陸上基地にして無線通信を行っています。

場所は焼津市内、学園から数キロ離れたところにあります。
短波用の大きな鉄塔アンテナがそびえています。


実際に職員が無線通信をしているところも見学しましたが、写真は禁止。
秘密事項があるからです。
そんなこともあって、未だにモールス通信が行われています。
事務長が仕事の内容などを紹介してくれました。



学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
詳しくはホームページをご覧ください。
10月はAO入試がありますよ!受験を考えている人は事前に見学してくださいね!
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
入学について、いろいろなお問い合わせ、ご質問があります。
学園は全寮制、寄宿費不要なので、遠方でも宿泊費がいりません。
加えて入学金、授業料なし。
国からの支援制度もあるし、学歴に関係なく仕事がある。
これだけみれば、魅力的です。
なので、親が「子供が漁師になりたいと言っている訳でもない」のに入学を考えることがあります。
学園の見学申し込みで
「お子さんは漁師希望ですか?」
と確認すると
「高校に行きたくないと言っているけど、漁師になりたいかは聞いてない」
・・・良くあるんですよ。

条件だけならもっと良い学校がありますよ。
陸上自衛隊高等工科学校です。
中学卒業後に入学できます。
授業料がないどころか、月額94,900円が支給され、年二回のボーナスあり!
高校ではありませんが、防衛大学校への進学もできます。
入試の競争率が10倍以上みたいですけどね...
しかし、入試倍率はともかく卒業後に自衛官になるのですから、誰でもOKではないことが想像できると思います。
単に経済的に良いというだけで入学したら、絶対に続きません。

学園も、いくらお金がかからないとは言え、それをだけを判断基準にするのはどうでしょう?
それが入学動機なら、卒業までいることができません。
まして高校に行きたくないと言うだけの理由で、選ぶ学校ではないのです。

今の若者には、たくさんの求人があります。
学園に入学できる30歳までなら、たくさんの仕事から選ぶことができます。
ただ、就職は簡単でも、続けることができるかは別です。

少なくとも、現時点で漁師になる気がないなら、学園に入学するのはムダです。
いくら体格が良くても、頭が良くてもです。
一番大事なのは「漁師になりたいと言う気持ち」です。
まず、それがスタート。
漁師を目指す人の学園見学をお待ちしています!

コメント (1)
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ニジマスの養殖と富士山世界遺産センターの見学

2018年09月11日 09時00分00秒 | 研修・見学

今回は富士宮地区の見学です。
まず、出発前に研修を終了するMさんからお別れのごあいさつ。
また研修報告会で来ていただきますが、しばしのお別れです。

そして、生徒たちは逆さ富士をイメージして作られた富士山世界遺産センターに。
逆さ富士の建物内を、下からグルグル登りながら富士山のことを勉強します。



一番上に行くと、富士山がドーンとそびえる展望台です。
しかし、あいにく雨男の引率職員の影響なのか晴天なのに富士山は雲の中でした。


この後、富士宮でも標高713mにある富士養鱒場に移動。
ここはニジマス養殖用の卵や稚魚の生産を行い、かつ水産技術研究所として遺伝子関連の最先端研究も行っている県の施設です。


アルビノの黄色いニジマス、試験魚のチョウザメなども見せてもらいました。
見学の後は、近くのニジマス業者さんがケータリングで昼食を用意してくれました。
ニジマスをふんだんに使ったメニューは、おそらく大赤字。
白糸滝養魚場さん、毎年ありがとうございます。


最後に、研修生のSさんが生徒にお別れのあいさつ。
彼女は、これから富士養鱒場での研修がスタートです。
学園での研修ご苦労様でした。
一週間で生徒とすっかり仲良くなってくれた研修生のSさん。
お別れはちょっと寂しいです。
残りの研修もがんばってください。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
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 園長のつぶやき
学園の生徒で、入学時に希望漁業をはっきり持っている人は少数です。
でも中には「遠洋マグロ」「カツオ一本釣り」など具体的な希望を持って入学してくる生徒もいます。
ただし、最初から希望の漁業が決まっていても、それが卒業まで同じとは限りません。
学園に入ってから、漁業現場の実態を知り、希望を変更する人もいます。
今年も、現時点で迷いが生じている生徒がいます。

なぜ迷うかというと、一つには入学時に比較する漁業がなかったからです。
学園に入学後、自分が知らない漁業も見えてくる。
そうなると、他の漁業の方が良いかも?と思ってしまいます。

あるいは、漁業現場のことを知り、
「自分にできるのか?」「自分に適性(てきせい)があるのか?」
と迷いが生じます。

こんな時は、職員が生徒にアドバイスをします。
職員は漁業現場を知っているし、卒業生がどうなったかを見ています。
だから適性が判断できます。

漁業種類を迷うのは大丈夫です。
迷うのは良く考えていることの裏返し。
でも、そこで自分だけで判断せずに、アドバイスしてくれる職員に相談するのが大事です。

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研修生と意見交換会

2018年09月10日 10時48分13秒 | その他

研修生のMさん。
今回残念ながら、学園での研修が二日しかありません。
生徒と話す時間もわずか...
そこで、クラブ活動の予定を変更。
生徒と意見交換をする時間にしました。

生徒からの質問では
「この中でイケメンは誰ですか?」
と答えに困るものもありました。
さすが、そこは大人の回答をしていましたよ。


研修生から、
「学園をもっと良くするには、どうしたらよいと思いますか?」
との質問があり
「わかたか実習をもっと増やして欲しい」
「外部の漁業者の話しを聞きたい」
などの答えがありました。
これは、我々も承知しています。
本当は年々増やしているんですが、生徒は今までのことを知りません。
でも一年という限られた期間で、やるべきことは山積。
時間の配分が課題となります。


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 園長のつぶやき
この意見交換の中で
「漁業者を増やすには、みなさんが子供のあこがれるカッコイイ漁師になること」
と言う話しがありました。
漁村で漁師の息子が後を継ぐのは過去の話。
それだけに頼っていては、漁師はいなくなります。
どんな職業でも人気が出るにはスターが必要です。
では「カッコイイ漁師」とは何でしょう。
みんなを束(たば)ねるリーダーシップ、魚を捕る技術が優れていること...
決して見てくれではありません。

漁師の仕事は、なかなか人目につくことはありません。
でも、これからは違います。
漁船にもWi-Fiが搭載され始めています。
海の上も、情報では特別ではない時代が来ています。

学園を巣立った生徒が、一人でも多くカッコイイ漁師に育ってくれることを期待しています。

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ハネ作り カンザシからテドコへ

2018年09月07日 09時54分17秒 | 実習

実習はカツオ一本釣りに使う竿(ハネ)の作成が行われています。
釣りの用語だとハネはスズキですが、漁師が言うハネはカツオの釣り竿です。

実際のカツオ一本釣りに使う竿に仕掛けを作っていきます。
釣り糸を取り付ける部分のカンザシができると先生がチェック。
ロープワーク用の手すりにヒモで結び、力一杯引っぱります。
緩(ゆる)まなければ合格。
なかなか、一回では合格しません。

カンザシがOKになると、今度はテドコ。
テドコは竿を握(にぎ)る部分の滑(すべ)り止めです。
これもユルユルだと、滑り止めになりません。


研修生には、ロープの刺し継ぎも経験してもらいました。
生徒はタールを塗って、固くなっているロープで練習します。
今回は力のいらない柔らかいロープを使いました。
柔らかいとスパイキで開けた穴が戻りやすいので、苦戦していました。
でも、覚えの早さはさすがでした。


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 園長のつぶやき
学園で実習を教えている先生。
元は遠洋マグロはえ縄漁船の機関長です。
船には甲板員と機関員がいます。
学園で言えば航海専攻が甲板員、機関専攻が機関員です。
機関員の業務はエンジンなどを扱うこと。
ただし、漁船の場合は機関員も魚を捕る仕事はするので、甲板作業もできる必要があります。

この先生も機関員でしたから、本当はロープワークなどは専門外。
でも、勉強熱心な方で本来の甲板員に負けない技術を持っています。

学園で教えるスタッフは、誰でもできる訳ではありません。
ロープワークや、海技士などの知識はもちろん必要です。
でも、それだけではダメ。
自分ができることと、生徒の教えることは別の次元です。
学園のような漁師を育成する学校が、ほとんどないのは、教える人の確保が難しいことが一因です。

学園を見学していただいても、この部分を理解していただくのは易しくありません。
見学者は「きれいな学校だ」と言ってくれます。
でも、本当の学園の良さはソフト面なんです。
見学者にはまずスライドで説明させていただいているのは、ソフト面を知ってほしいからです。

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研修生が焼津市長を表敬

2018年09月06日 13時14分19秒 | その他

作業着から着替えてもらい、焼津市役所で中野市長を表敬訪問しました。
佐藤経済産業部長、小梁水産部長も同席してくださいました。
二人の研修生は、ちょっと緊張していました。
中野市長は学園後援会の顧問をしていただいています。
研修生は水産庁での仕事を聞かれ、激励の言葉をいただきました。


さて、市役所からの帰りにマグロの水揚げを見学。
・・・の予定でしたが、台風で日程が変更したようで見ることができませんでした。
残念。
せっかくなので、近くにある深層水の取水施設を見学してもらいました。
ちょうどストレーナー(ポンプ手前の魚止め)からアナゴを取り出すのを見ることができました。
・・・水深300mからやってきたアナゴです
他にも、カニやらクラゲやらが入ってきて、それを研究所で飼育しています。

取水施設のポンプがあるのは海面下10mもある地下ピット。
深層水で冷やされて、夏でもヒンヤリ。冷えた空気は重いので貯まるんです。
つかの間の涼を感じてもらいました。


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 園長のつぶやき
お二人の研修期間は全部で一ヶ月。
学園の後にも、静岡県内で研修が続きます。
予定がびっちりで気の毒な気がしますが、通常のハードワークを離れて、リフレッシュにもなるようです。
私は学園の研修で、逆に疲れないか、ちょっと心配...
彼女たちの研修ですが、通常はどこかの農家や漁師の家に一ヶ月ホームステイして現場を経験します。
学園のような育成施設は変わり種です。
でも、漁業でホームステイできるのは沿岸漁業です。
沖合や遠洋の大型漁船の世界は、我々のような水産関係者も知らないことが多くあります。
そして、魚の多くは大型漁船が水揚げしているのです。
学園の研修で、遠洋漁業や大型漁船の世界の一端(いったん)でも知ってもらえることは、とても有意義(ゆういぎ)です。
そして、漁師を目指す若者と会える場所は、ほとんどありません。
生徒と話すことは、貴重な経験になるはずです。

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