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本郷新「望洋の碑」●白糠町の野外彫刻(7)と、まとめ~2024年12月、釧路へ(31)

2025年01月23日 19時32分40秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 早歩きのためにクタクタになりながら「望洋の碑」の前にたどり着きました。

 太平洋が一望できますが、あたりはすでに薄暗くなっています。

 

 銘板によれば、白糠漁業協同組合が創立20周年記念に建立したものだそうです。
 崖の真下には漁港があり、ちょうどレリーフが海に向かっている格好で、設置場所として最適だと思いました。

 手前から、カレイのような魚を右手からさげて腰かけている女性、サケのような魚を高く両手で掲げている男児、腰に両手をあてて遠くを見つめる男性の3人の像になっています。






 「太陽の手」に比べると知名度はすこし劣るようで、ネット検索をかけても、あまりヒットしません。
 
 
 以上7基、白糠町内にある野外彫刻の紹介を終わります。


 これでコンプリートしたぜ! と思っていましたが、北海道デジタル彫刻美術館を見ると、題・作者ともに不明の彫刻が白糠中学校前にあることになっています。
 写真によると、すわったセーラー服姿の女子生徒と、学生服姿で学帽をかぶり立っている男子生徒が向き合っている彫刻で、女子生徒は自分の前で合わせた両手の上に、男子生徒は右腕に、いずれもハトのような鳥を腕に止まらせています。
(画像は、北海道デジタル彫刻美術館から転載しました)

 ただし、白糠中は2022年8月、白糠小と統合して「義務教育学校白糠学園」として再出発しています。
 白糠中の校舎が白糠学園として使われているようです。
 念のため、校地の周辺を、グーグルのストリートビューで見てみましたが、このような彫刻は見当たりません。
 
 
 また、サイト「彫刻家 斉藤一明の世界」によると、釧路の彫刻家、故斎藤一明の「潮流 98-A」と「潮流 98-B」は2000年の全道展に「ふたり」と題する1作品として出品されたのち、白糠町に寄贈され、茶路小中学校に設置されているとのことです。
 サイトの写真を見ると、玄関ロビーのような所に置かれているようなので、勝手に入って見るわけにはいかなさそうです。

 このほか、サイト「ウレシパ シラリカ 白糠のアイヌ文化」( https://www.shiranuka-ainu.jp/ )の「アイヌ伝統文化空間」のページには、パシクル海岸には「フンペリムセ発祥地」が、サシウシチャシ跡には「刺牛の砦址」の碑が、それぞれあると書かれています。





 いずれも白糠市街地からは離れており、コンプリートへの道は険しそうです。


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