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井上武吉「my sky hole 91-6-B」 旭川の野外彫刻(14)

2021年01月07日 16時35分17秒 | 街角と道端のアート
(承前)

これは平成三年(一九九一年)の個展で発表され、第二二回中原悌二郎賞を受賞した作品である。(中略)御影石の角柱の上を半円形に彫り込み、磨き上げた球状のステンレスをママせて周りの光景を取り込み、映し出す。選考委員会の評では「井上氏の表現は単体としての単なる彫刻としてでなく、常に大きな空間の中における存在としての意識を強く働かせるところに特色がある」と述べられている。


 この「旭川の野外彫刻」で何度も参照している旭川叢書第25巻『あさひかわの彫刻』から引きました。
 高さは114.0センチ。
 設置は1995年。

 これは井上武吉 ぶ きちのシリーズで、札幌芸術の森野外美術館にもありますが、形状はだいぶ違っています。

 井上武吉は1930年(昭和15年)奈良県生まれ。
 武蔵野美術学校彫刻科を卒業し、サンパウロ・ビエンナーレに出品。97年歿。
 当時の新聞には
「東京都庁新庁舎の都民広場や、ドーバー海峡海底トンネルのフランス側ターミナルなどのモニュメント制作でも知られた。箱根の彫刻の森美術館、伊豆の池田20世紀美術館などの設計も手掛けた。」
とあります。
 「my sky hole97-2 水面への回廊、琵琶湖」で、歿後の99年に第9回本郷新賞を受賞。それを記念した札幌彫刻美術館で個展が開かれていますが、ちょうど「北海道美術ネット」の始まる直前なので、筆者は見ておりません。



 なお、同書などには、同ホールに佐藤忠良「帽子・立像」が置かれているとありますが、筆者は見つけることができませんでした。


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井上武吉「マイ スカイ ホール 85-7」





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