アイルランドの小さな半島に取材したカラーおよそ50枚。
人のうつっているカットは1枚もなくて、草原や海岸、羊たちが被写体になっている。
この会場ではめずらしく、作品はフィルムではなくて、すべてファインピクスによるデジタル。そのせいか、色調はかなり独特で、彩度を相当におさえている感じ。
草原の緑も、空や海の青も、鮮やかさをすっかり脱色されて、むしろモノクロームに近いトーンになっている。
うつっている風景は、なんだか釧路町とか霧多布を思わせる、涼しげで、はるばるとした感じ。
筆者は考えた。
この写真の色彩は「リアル」とはいえないだろう。
でも、ベルビアで撮ったような鮮やかな色調では、作者の見たままの感じを再現できないのだろう。
だとしたら、リアルとか客観とは、何なのだろう。
ほんとうの客観というのは、じつは存在しないのではないだろうか。
とくに、色彩とか味は、おなじものに接していても、とらえ方は人によってさまざまなんじゃないだろうか。
ただし、物の存在・不存在については、客観がないと困るわけで…。
08年8月8日(金)-13日(水)10:00-18:30
富士フイルムフォトサロン(中央区北3西3、札幌北三条ビル 地図A)
□http://kazuyuki-okajima.com/
人のうつっているカットは1枚もなくて、草原や海岸、羊たちが被写体になっている。
この会場ではめずらしく、作品はフィルムではなくて、すべてファインピクスによるデジタル。そのせいか、色調はかなり独特で、彩度を相当におさえている感じ。
草原の緑も、空や海の青も、鮮やかさをすっかり脱色されて、むしろモノクロームに近いトーンになっている。
うつっている風景は、なんだか釧路町とか霧多布を思わせる、涼しげで、はるばるとした感じ。
筆者は考えた。
この写真の色彩は「リアル」とはいえないだろう。
でも、ベルビアで撮ったような鮮やかな色調では、作者の見たままの感じを再現できないのだろう。
だとしたら、リアルとか客観とは、何なのだろう。
ほんとうの客観というのは、じつは存在しないのではないだろうか。
とくに、色彩とか味は、おなじものに接していても、とらえ方は人によってさまざまなんじゃないだろうか。
ただし、物の存在・不存在については、客観がないと困るわけで…。
08年8月8日(金)-13日(水)10:00-18:30
富士フイルムフォトサロン(中央区北3西3、札幌北三条ビル 地図A)
□http://kazuyuki-okajima.com/