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遠軽から札幌へ普通列車で行ってみた (1)

2019年12月26日 18時23分31秒 | つれづれ日録
 「貧乏くさい旅からの卒業」の旅行記が長大なものになってしまい、しかもまだ終わっていないのですが、ここであえて「最後の貧乏くさい旅」に挑むべく、オホーツク管内遠軽町から札幌まで普通列車で行くという旅を試みてみました。

 遠軽駅に着くと、珍しいことに駅長さんが窓口で切符を売っています。
 札幌までの乗車券だけを購入すると、間もなく改札が始まる普通列車で行くということで、驚かれました。

 まあ、ふつうはびっくりしますよね。

 遠軽から旭川へ峠を越える列車は、臨時列車を除くと1日6本しかありません。

 うち4本が特急で、残り2本のうち1本が特別快速きたみ、もう1本が、筆者が乗ろうとする「4622D」です。

 13時22分に遠軽を出発し、17時09分に旭川に着きます。
 この間、将軍山駅を除くすべての駅に停車します。
 こんな酔狂な? 列車に乗るのはもちろん初めてです。

 跨線橋をわたってプラットフォームに着いてみると、なんと3輛編制です。
 山手線の11輛にくらべると短いですが、ふだん単行とか2輛のディーゼルカーを見慣れている目には、たいへんな長大編成に見えます。

 ただし、高校が冬休みに入っているせいか、車内はガラガラでした。
 
 筆者が乗った2輛目には、もう一人鉄道ファンらしい男性が乗っているだけです。



 キハ40系ディーゼルカーは、青いシート(鉄道マニアは「モケット」という)が昔なつかしい雰囲気を醸し出しています。




 道内で活躍中のキハ40系は国鉄末期(つまり昭和末期)に投入されたものが多いですが、この車輛は平成22年に改造されたとのことで、扇風機がなくなっていました。




 遠軽駅を出てほどなく、えんがるロックバレースキー場が望まれます。
 先日オープンしたばかりで話題の道の駅「遠軽 森のオホーツク」に直結しており、2階はスキー場のロッジを兼ねています。
 照明やペアリフトを一新し、人工降雪機も増強しました。
 スキー人口は年々縮小していて、オホーツク管内でも北大雪や津別がクローズしていますが、えんがるロックバレースキー場がどれほどの集客を果たすのか、注目したいところです。










 丸瀬布から白滝まで39分もかかりますが、これは途中の信号場で、特急列車を待ち合わせるため16分も停車するためです。
(JR石北線は単線なので、対向列車を、レールが複線になっている駅や信号場などで待っていないと、正面衝突してしまいます)

 白滝の次は上川です。
 ここは駅と駅の間が36.3キロと、日本一離れている区間として、一部の人には有名です。
 54分かけて走ります。
 こんなに駅と駅の間が離れているのは、以前は上白滝、奥白滝、上越、中越、天幕と五つの駅があったのに、21世紀初めまでにいずれも廃止になったためです。

 車窓を眺めていても、奥白滝あたりから上川のすぐ手前までは、原生林に覆われた山の中で、人家などはまったくありません。
 実際、上越、中越、天幕の3駅は、乗降実績がほとんどなかったと聞いています。


 そういう大自然の中を、ディーゼルカーは時速30~35キロほどで、ゆっくりゆっくりと走ってゆきました。




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