写真展じたいは、早めに行ったのですが、紹介を書くのが非常に遅れてしまい、もうしわけありません。
3年前に、雪と冬をテーマにすぐれた写真展を開いた札幌の中野さん(写真道展の審査会員でもあります)。今回は、冬にかぎらず、札幌の意外な一面を切り取った写真をならべています。
個展タイトルが「間の気配」と銘打っているためか、ガラスに反射した風景などを取り込んでいる作品がわりと多いです。ただし、奇をてらった感じはありません。
中野さんは10年ほど前に仕事をやめたのを機に、写真を始められたそうです。「絵は描けないし、英会話ができるわけじゃなし」と、カルチャーセンターで習い始めました。ネイチャーフォトで腕を上げ、知床にも通い詰めましたが
「結局通った回数の多い者勝ち」
になると感じ、街の写真に転向したとのことです。
中野さんの写真は、札幌が舞台ですが、「いかにも札幌を撮りました」的ではありません。
見慣れた風景を、新鮮な角度で見つめています。
筆者もけっこう札幌の街は歩いていますから、たとえば、川と団地をとらえた1枚は、厚別区大谷地の三里川で、地下鉄の車輛基地に通じる線路が渡っている場所だなあ、とわかりましたが、雪がはげしく降る作品が、南1西4のスクランブル交叉点で撮ったものとはわかりませんでした。欧洲のような風景はスターバックスだったんですね。
琴似のカラオケ屋の壁を写した1枚もおもしろい。傘をさして歩いている人がぶれているのに、走っている自転車は止まって見えます。
ESTAの2階につうじる階段を上る娘さんたちなど、中野さんの写真に登場する人々は、札幌のマチを、いきいきと呼吸しているようです。
また、気品のようなものがあるのも、中野さんの写真の美質だと思います。
「車の免許がないおかげで、マチを歩いて撮れた写真だなあと思います」
と、しみじみ話しておられました。
出品作は次のとおり。
「めばえ10月号」「透けた人」「突き出た曲線」「昼下がりの雪花」「赤い雪」「曼荼羅の宙(そら)」「水玉の化粧」「踊る人」「風窓の間」「透明な壁」「間の気配」「真昼のカーテン」「二重の間」「重層の間」「からしばれの街角」「レモン色の刻」「陽だまりの姉妹」「雪しまきを疾(か)ける」「清澄なひかり」「秋凛」「西日なか」「朱夏の木末葉(こまつば)」「影のゆくえ」「夢遊ぶ風」「交差する光」「夜雨はげし」「雪すだれ」「漆黒の冊(さく)」「深雪の装い」
7月21日(金)-8月2日(水)10:00-18:30
富士フォトサロン札幌(中央区北2西4、札幌三井ビル別館 地図A)
□中野さんによる「讃雪の街」撮影ガイド
■2003年の個展(画像なし)
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今回初めてお目にかかり、お話もできましたこと感激でした。それにしてもお若いのにびっくりしました。私の周りの写真仲間は高齢者が多いので、若い方に見て頂くとうれしくなります。2週間サロンに詰めてスポーツクラブ通いができなかったので、2キロも太ってしまいました。大ショックです!30度を越す暑さの中で、汗かいていますが、なかなか戻りません。
今回展でいただいた元気をばねに、新たな私景空間を足で発見しようと思います。落ち込んだ時、梁井さんのコメント読んでファイト出します。
どうもありがとうございました。
わざわざコメントありがとうございました。
これからも「意外な札幌」の街角を、すてきにとらえていってください。