■マイケル・ケンナ写真展
上記のテキストを2009年10月27日にアップしたところ、会場である道立釧路芸術館の担当の方から丁寧なメールをいただきました。
ありがとうございます。
広くこのブログの読者にも参考になる内容ですので、許可をいただきて、ここに転載いたします。
このあたりの説明は、会場で販売されていた図録にもなかったところで、とても興味深い内容です。
先のエントリでは書き漏らしましたが、この展覧会場の特徴のひとつに、「このラインよりも下がってご覧ください」というような表示がいっさいなかったことが挙げられます。
近年では、あるところまで近づくと機械仕掛けでブザーが鳴るような施設も存在しますが、釧路芸術館のこの写真展では、思いっきり作品に顔を近づけて作品を堪能することが可能でした。しかし、いくら近づいても、額にガラスが入っているのかどうか、分からなかったのですが。
もっとも、主催する側としては、オリジナル作品が傷ついたりはしないかと、気が気ではないと思います。美術館の鷹揚な姿勢に敬服しました。
上記のテキストを2009年10月27日にアップしたところ、会場である道立釧路芸術館の担当の方から丁寧なメールをいただきました。
ありがとうございます。
広くこのブログの読者にも参考になる内容ですので、許可をいただきて、ここに転載いたします。
マイケル・ケンナ氏の作品の寸法につきまして、ご指摘の通り、7 1/2インチ(約19cm)四方のプリントサイズは現代の写真作品にしては、いささか珍しい寸法であります。1980年代中盤以降、マイケル・ケンナ氏がもっぱらハッセルブラッドを用いて6×6判の作品を制作するようになってから以降の写真の殆どは、ほぼ同じサイズの正方形のものとなりました。ケンナ氏によると、寸法をほぼ揃えることにより展示の際に制作年代の隔てた作品同士も違和感なく並べることができ「幸せに共存できる」のだそうです。
また、プリントサイズが小さい理由としては作者ご本人によりますと人間の目が焦点を合わせる際の視界が約35度であり、鑑賞者が作品から10インチ(約25.4cm)離れたところで最もよく見えるよう意図したからだそうです。美術館での作品鑑賞距離にしてはいささか近すぎるように思える距離ですが、彼の卓越したプリントテクニックが生み出した、豊かな諧調表現は、近距離でじっくり見詰める方が伝わり易いようです。
このあたりの説明は、会場で販売されていた図録にもなかったところで、とても興味深い内容です。
先のエントリでは書き漏らしましたが、この展覧会場の特徴のひとつに、「このラインよりも下がってご覧ください」というような表示がいっさいなかったことが挙げられます。
近年では、あるところまで近づくと機械仕掛けでブザーが鳴るような施設も存在しますが、釧路芸術館のこの写真展では、思いっきり作品に顔を近づけて作品を堪能することが可能でした。しかし、いくら近づいても、額にガラスが入っているのかどうか、分からなかったのですが。
もっとも、主催する側としては、オリジナル作品が傷ついたりはしないかと、気が気ではないと思います。美術館の鷹揚な姿勢に敬服しました。