「ゆてん」の副題は
「北海道教育大学札幌校芸術文化課程美術コース油彩研究室展」(長い!)。
なんだかんだ言っても、道内の美術家を最も多く輩出してきた学校ですから、さすがにみなさんうまいですわ。とくに今年は、ケータリングのピザの空き箱を巨大にして中にラウシェンバーグふうにオブジェをならべた作品(西田卓司=3年「NO ENJOY NO ART」)とか、パネルに墨一色で裸婦を描いた絵(三森彩美=3年「海鳴り」)とか、いろいろ多彩な感じがします。
院生は2人。
小倉恵一「紅い花 白い壁」(S30)は、若い女性の胸から上を横向きに描いています。写実の極致。
山本雄基「small power」は、まあ、平面インスタレーションといっていいでしょう。厚みのある小さな物体が規則的に壁にならんでいます。105×105ミリ、厚さ47ミリの木製パネル、アクリル、和紙、ニス。サイズは735×1996ミリということです。しかも、一つ一つがみな、角が丸いので、ますます「支持体っぽくない」のです。それに、例によって、水玉みたいなさまざまな色斑がたくさんついています。
■第3回STEP(画像あり)
強いて言えば、小さくてかわいいポップなドナルド・ジャッド。ちがうか・・・
ただ、
「絵って、なんだろう」
という思考を刺戟する作品であることは、まちがいないと思います。
4年生は10人。
笠見康大「僕が知らない人」。F100を横に2枚ならべた大作。
理科の教科書に出てくるX遺伝子のような形状が、しかしもっとあいまいに、深みをたたえた藍色で、おびただしく画面に満ちている抽象的な絵画。
見ていて、ふしぎだなーというか、魅力的に思えたのは、その深い紺というか青が、画面のずっと奥のほうにあるように見えた点。言い換えると、画面には透明で厚い膜がおおっているような感じがするのです。
もう1点の「frame out」(F100)は、案内状につかわれている絵で、青や赤の不定形な色斑が白い地にぼんやり浮かび上がる、これまたふしぎな魅力のある作品でした。
S30のパネルを縦にならべた松尾道行「2コマ漫画「遅いぞ福田」」はなんともきみょうな作品。
板に溝を彫って描いた漫画に一見見えますが、彫ったような線は、描いたものです。
1こま目で、教壇の左側にいる先生が、教室に入ってきた学生服姿の福田君をしかっています。2こま目で、福田君が「ハイ」とこたえています。ところが、最初のコマで、教室の時計は9時をさしているのに、次のコマでは8時40分なのです。中央部分には、空間に穴をあけたようなふしぎな空隙が描かれているし。この漫画の世界では、時間が逆行しているのか??
なんだかアヤシイと思ってよく見ると、手前の生徒の中に紅い目をした不審な者が2コマ目だけに描かれています。ははあ、こいつが宇宙人かなにかなんでしょうか。
3年生は9人、2年生は12人が出品しています。
油展 =12月13日(火)~18日(日)、10:00~18:00(最終日~17:00)、コンチネンタルギャラリー(中央区南1西11、コンチネンタルビル地下 地図C)。
「北海道教育大学札幌校芸術文化課程美術コース油彩研究室展」(長い!)。
なんだかんだ言っても、道内の美術家を最も多く輩出してきた学校ですから、さすがにみなさんうまいですわ。とくに今年は、ケータリングのピザの空き箱を巨大にして中にラウシェンバーグふうにオブジェをならべた作品(西田卓司=3年「NO ENJOY NO ART」)とか、パネルに墨一色で裸婦を描いた絵(三森彩美=3年「海鳴り」)とか、いろいろ多彩な感じがします。
院生は2人。
小倉恵一「紅い花 白い壁」(S30)は、若い女性の胸から上を横向きに描いています。写実の極致。
山本雄基「small power」は、まあ、平面インスタレーションといっていいでしょう。厚みのある小さな物体が規則的に壁にならんでいます。105×105ミリ、厚さ47ミリの木製パネル、アクリル、和紙、ニス。サイズは735×1996ミリということです。しかも、一つ一つがみな、角が丸いので、ますます「支持体っぽくない」のです。それに、例によって、水玉みたいなさまざまな色斑がたくさんついています。
■第3回STEP(画像あり)
強いて言えば、小さくてかわいいポップなドナルド・ジャッド。ちがうか・・・
ただ、
「絵って、なんだろう」
という思考を刺戟する作品であることは、まちがいないと思います。
4年生は10人。
笠見康大「僕が知らない人」。F100を横に2枚ならべた大作。
理科の教科書に出てくるX遺伝子のような形状が、しかしもっとあいまいに、深みをたたえた藍色で、おびただしく画面に満ちている抽象的な絵画。
見ていて、ふしぎだなーというか、魅力的に思えたのは、その深い紺というか青が、画面のずっと奥のほうにあるように見えた点。言い換えると、画面には透明で厚い膜がおおっているような感じがするのです。
もう1点の「frame out」(F100)は、案内状につかわれている絵で、青や赤の不定形な色斑が白い地にぼんやり浮かび上がる、これまたふしぎな魅力のある作品でした。
S30のパネルを縦にならべた松尾道行「2コマ漫画「遅いぞ福田」」はなんともきみょうな作品。
板に溝を彫って描いた漫画に一見見えますが、彫ったような線は、描いたものです。
1こま目で、教壇の左側にいる先生が、教室に入ってきた学生服姿の福田君をしかっています。2こま目で、福田君が「ハイ」とこたえています。ところが、最初のコマで、教室の時計は9時をさしているのに、次のコマでは8時40分なのです。中央部分には、空間に穴をあけたようなふしぎな空隙が描かれているし。この漫画の世界では、時間が逆行しているのか??
なんだかアヤシイと思ってよく見ると、手前の生徒の中に紅い目をした不審な者が2コマ目だけに描かれています。ははあ、こいつが宇宙人かなにかなんでしょうか。
3年生は9人、2年生は12人が出品しています。
油展 =12月13日(火)~18日(日)、10:00~18:00(最終日~17:00)、コンチネンタルギャラリー(中央区南1西11、コンチネンタルビル地下 地図C)。
楽しかったなあ。そして、あせらなければ!
志乃さんの個展もみてきて、故郷の油研に浸る一日でした。
ところでコバヤシさん、アーティストなんだかの告知ってしなくていい?
5周年記念、歴史が深まってきましたね。継続は力なり。すごいなあ。見習います。
メールで文章を送ります。
僕も今回は後輩達の勢いにワクワクヒヤヒヤさせられました。自作については、展示の仕方が甘かったかなあと反省してるとこです。
そして5周年おめでとうございます!ヤナイさんのパッションにはいつも脱帽です。
というわけでごめんなさい。
アーティストギャラリーの件はまた後日お願いします。
>やまもとさん
「いけない」
とか言っておいて、突然おじゃましてごめんなさい。
個人的には、あの角の丸っこいのを、どーやってつくるんだろうと、ふしぎに思いました。
ではでは。
「NO ENJOY NO ART」の作者です。
お越しいただきありがとうございます。
今回はニセモノ・俗っぽさをテーマに制作しています。
あの路線でいくなら、せっかくですから? もっと突拍子も無いことにチャレンジしてほしいと思います。
ダンボールでピザの箱を作ったのは、ご苦労さまでした。
また、サイトやブログにあそびにきてください。