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「SHIBU Culture~デパート de サブカル~」展の中止について(追記あり)

2011年02月02日 22時34分16秒 | 新聞などのニュースから
 昨晩から今晩にかけて、Twitterのアート関係者の中でいちばん話題になっていたのが、これ。
 西武百貨店渋谷店の画廊で開かれていた展覧会「SHIBU Culture~デパート de サブカル~」が会期途中で突如「自粛」というかたちで中止になってしまったという話だ。

 さて、どうやって概要をまとめようかと思っていたら、Twitterで、版一欠さん(アカウントは @edtion1 )が、NHKニュースへのリンクをはってくれていたので、引用します。

(前略) 中止になったのは、東京・渋谷区の西武渋谷店にある美術画廊で先月25日から開かれていた「SHIBU Culture~デパート de サブカル~」と題した作品展です。この作品展は、既存の枠組みに収まらない「サブカルチャー」と呼ばれる分野の芸術作品を広く紹介しようと、国内の20人余りの作家が手がけた絵画や、人形などの立体作品およそ100点が展示されていました。
 しかし、百貨店によりますと、開催後、「展示の内容が百貨店にそぐわない」といった内容の苦情が複数の客から寄せられたということです。
 作品展は、今月6日まで開催する予定でしたが、苦情を理由に、百貨店では1日に作品展を中止しました。大手百貨店の画廊で開かれた展示会が、客からの苦情を理由に中止となるのは異例のことです。百貨店では、苦情の具体的な内容や件数は明らかにしていませんが、いずれも個人からのもので、特定の団体などからのものではないということです。
 西武渋谷店の美術画廊でサブカルチャーの本格的な作品展を開くのは初めてだったということで、画廊の担当者は「渋谷という場所柄、若い才能を紹介して、画廊を訪れる人のすそ野を広げたいと企画を考えましたが、このようなことになって残念です」と話しています。


 原文では改行がなかったので、適宜段落をつけました。

 ニュースでは
「特定の団体などからのものではない」
となっていますが、或る団体からの圧力めいたものがあったのでは-と言っている関係者もいるようです。

 おそらく苦情の対象となったのではないかと推察される、出品作家のひとり、松山賢さんのブログはこちら。作品の画像もあります。

http://pineart.exblog.jp/14800933/

 ただし、こちらのブログ(Parsleyの「添え物は添え物らしく」)を読む限りでは、松山さんの作品だけが議論を呼びそうだったわけではないようです。




 Twitter上では、いろんな意見が飛び交っています。
 わたしも昨夜からいくつか引用(リツイート)してます。

「百貨店はそもそも商売の場なのだから、この件で西武を責めるつもりにはあまりなれない。けれども今後のアートの強力な販売網として百貨店に期待していた人たち(私も含めて)には、冷水を浴びせる結果になったんじゃないか。」

とか。

「また、単純に代わりのハコを用意すればという話でもないように思います。サブカルとデパートなんて好相性でないことは分かっているし、だからこその好企画だったのだから。」

とか。

 東京都の例の条例が背景にあったのではないかという推測もちらほら。

 おもなTwitter上の意見は、こちらにまとめられています




 筆者はくだんの展覧会を見ていないし、あまりかっちりしたことは言えません。
 ただ「表現の自由」というものが、かなり優先して守られなくてはならないものだとすれば、決して見過ごしていい話ではないでしょう。

 もし、子どもにふさわしくないものであったとすれば、それはその旨、会場の入口に記せば済む話です。また、とくべつに問題をはらんだ作品があれば、それだけを撤去するという選択肢もあるでしょう(あまりいい選択肢とも思えませんが、展覧会の途中で売れたりした場合、展示替えということはよくあるわけで)。

 しかし、今回は展覧会全体が中止。
 非常に後味が悪いです。


(2月6日夜追記)・松山賢さんのブログに、この展覧会に参加したてんまつと、中止について述べられています。
 ぜひお読みください。

 あまり要約して引用しない方がいいと思いますが、松山さんがネットでの騒ぎにうんざりしているのが分かりました。
 撤去とか、中止とか、前例がないわけではないと書いています。

http://pineart.exblog.jp/14864547/
http://pineart.exblog.jp/14864448/


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1 コメント

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Unknown (  )
2011-05-01 18:42:54
表現の自由をいったら何をしでかしてもいいと思い込んでるのは、もっと大変な問題ですね
つーか、いつまで90年代の馬鹿サヨみたいなこといってんの?
文体だけまともなを装っても、まともにみられるわけじゃないよ?
「変質行為」を「表現の自由」でごまかせるとおもうのか。あほらしい
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