昨夜は多忙のため聴き逃したベートーベンの「荘厳ミサ」全曲を今日はマチネで聴くことができた。オペラ好きせいもあってベートーベンの交響曲といえどもあまり惹かれることがないのだが、この曲のようにドラマのある合唱となると話は別。オーケストラや歌手、合唱団の力量はともかく、この作品のスケールの大きさ、ベートーベンの音楽人生における重要さからか、今回も圧倒された。できれば次回はコンサートホールではなく、自宅でひとりこの作品を楽しみたいと思う。
コンサートが終わってもまだ明るい5月の夕暮れ、たぶん今が一年の中でももっとも良い季節なのだろう。コンサートホールの出口からそう遠くない公園の片隅に大柄なつつじの薄桃色の花が満開だった。荘厳ミサという曲名に似つかわしい。