回顧と展望

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コロナを超えて?

2020年12月30日 16時20分59秒 | 日記

昨夜はほぼ二月ぶりに、ロンドンの友人二人とSkypeでのビデオ会議。友人のひとり(彼は中近東出身)が音頭を取って南米出身のもう一人に声をかけ、3人での会話となった。たまたまこの二人はハーバードのMBAと言うことで共通している。昨日は一日で5万人を越える新規感染者が出たイギリス、ロックダウンも長引いているとから、まずどんな毎日を過ごしているのか聞いてみたが予想に反して、二人とも極めて意気軒高、楽観的な雰囲気だった。以下は彼等からの話の一部。

確かに日常の生活には不便があるし、特に普通であれば賑やかなクリスマス中は外出や友人との食事もままならないなど(文字通りSilent Night)決して楽しいものではなかったが、市民生活の中にロックダウンはすっかり定着しているし、マスクの着用やソーシャル・デイスタンシングもかなり身についてきたようでもはやそのことに不満を持つ向きも少なくなってきたようだ。それにもかかわらずまだ高水準の新規感染者が発生しているのは、(若年層には仮に感染しても重症化しないという意識のせいか)若年層を中心に感染が拡大しているという世界中共通の理由のようだ。なお、公式にはイギリスは死者の年齢別内訳を公表していないという。

それ以上に今後に彼らが楽観的なのは、イギリスでのワクチン接種が本格化してきているからのようだ。このあたり、まだワクチン接種が始まっていない日本では実感を持つことは出来ないだろう。イギリスでも一定数の人は副作用などを恐れてワクチン接種を拒否するだろうが、とにかくワクチン接種をした人にとってもはやコロナは脅威ではなくなるという心理的な効果は大きい。

更に、ここ4年ほど、黒い雲のようにイギリスを覆っていたEU 離脱(BREXIT)にまつわる不確実性がクリスマスイブのイギリスとEU との電撃的な合意によって払しょくされ、関税が復活する心配や数量制限の恐れがなくなったことが気分を明るくしているようだ。確かに人の移動については今後多少の変化はあるかもしれないが実際には既にイギリスへの他国からの労働力の流入は勢いが失われており今後も大きな変化はないだろう、と。

政治的には向こう4年ほどは下院選挙がなくおそらく保守党の安定した政権が続く。今のところ外交的にも大きな問題はない。さらに、バイデン政権誕生によって、トランプ時代に大きく損なわれたアメリカとヨーロッパとの関係も改善するのではないかとの期待がある。予測不能なトランプがコロナ禍によって再選が阻まれたというのは、世界にとって朗報であり、コロナがもたらした最大の利益(?)だ。トランプを駆逐することができた、ということにおいてまさにコロナは神からの贈り物だったのかもしれない。。もし、コロナがあれほどアメリカを席巻しなければ、多分トランプは再選されて、もう4年間世界は混沌の中に陥っていたかもしれないから。

彼等の話を聞いていると、日本でもワクチン接種が本格化してくれば、コロナ禍に対する人々の考えも変わって来るのではないかと思われる。年末が近いせいだろう、家の近くのガソリンスタンドのドライブスルー洗車場には長い列ができている。汚れを落として綺麗な車で新年を迎えたいというのは多くの日本人にとって自然な習慣であり、そう言ったものが日本でのコロナ感染が相対的に低いことの理由かもしれないと思った(かなり強引なこじつけ・・・)

例年であれば、クリスマスや新年のミサが行われ多くのコンサートも開かれるロンドントラファルガースクエアに面する教会St Martin-in-the‐Fields.今年はミサは行われるものの、コンサートはすべてオンラインで収録済みのクラシック音楽が流される予定。このパイプオルガンの音も聴くことはできないようだ。

 

コメント (4)
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