摂津国老朗おじさんのスローな日々

関西の四季を楽しむ老朗おじさんがゆるゆると瞑想しながら、植物観察と徘徊のスローな日々を楽しんでいます。

遅ればせながら新年のご挨拶を

2025年01月28日 | 関西の四季

マイペースの年賀状で世間のペースから相当ずれていますが、少し早めの旧正月の年賀状とお考え下さい。そうなのです。今日は旧正月のお祝いのブログです。
 見出し写真は大寒に咲く異端のバラ。

ちなみに今日1月28日は旧暦で言うと去年の大晦日。1月29日が旧正月の元旦になっています。旧暦での新年を祝して、年賀状と生涯初挑戦のクリップチャンプを活用した動画でお祝いします。
動画を編集しながら、紅白の葉牡丹と清楚な香りを放つロウバイ、寒中でもしっかり咲き続けるバラに触発されて、今年は何か良いことがあるかも知れないというおめでたい気分になってきました。
今は大寒ですが、春の花で賑わう春はすぐそこまで来ています。

これまでは動画作成ソフトとしてはWindowsムービーメーカーを使っていたのですが、バックに入れる音楽や写真などがやや少ないようで、選曲などに苦労していました。クリップチャンプはその点、バックミュージックや背景写真などのコンテンツが豊富らしいのが魅力です。実はまだ使いこなせていないのだけど。
ここで左近の桜と右近の橘について。京へ行けば御所の本殿(紫宸殿)におわすやんごとなきおかたの左、つまり向かって右に左近の桜。やんごとなきおかたの右、つまりは向かって左に右近の橘が植えられておりました。
それにあやかって、我が家でも新暦の正月には桜の代わりに葉牡丹の赤。橘の代わりに葉牡丹の白を、招福厄除けの願いを込めて飾っています。


  

新暦1月は一番寒い時季で、落葉樹はすっかり葉を落として裸木となり、木々の芽も固くろくに花も咲いていません。
その中でいち早く春の訪れを告げるかのように香り高く咲くのがロウバイ。
「蝋梅や見知らぬ人と仰ぎける」松岡推月 
「蝋梅の香りの風の回廊に」 西川寿賀子  両句とも「清月俳句歳時記 野田ゆたか編」より
「冬薔薇石の天使に石の羽根」 中村草田男 冬薔薇(ふゆそうび)と読む
「大寒の薔薇に異端の香気あり」飯田龍太  両句とも「現代俳句歳時記 角川春樹編」より
ロウバイはどこにでもあるというブロッサムではないので、その姿や香りに触れると今でも嬉しくなってきます。私は何ものにも先駆けて咲くロウバイを密かに(誰にも内緒で)「早春の一番バッター」と呼んでいます。
さて、上記の薔薇の句にある「石の天使に石の羽根」何を意味するのかいまいち理解できなくて今を時めくAI、ChatGTPにお伺いを立てて聞きました。ChatGTPでは石の天使に石の羽根はキリスト教徒の墓地にしばしばある天使の石像と捉えているようでした。ふむそうかもしれん 未だにキリスト教徒は日本では少数派になるもんな
この真冬にどういうわけか、ご近所ではバラが元気よく咲き続けています。真冬に咲くバラは少数派のイメージにピッタリ。菊やサザンカにはない華やかさがバラにはあるもの。その反面、欧米のお金持ちのお嬢ちゃん育ちで、もろくてか弱いという印象が付きまといます。ところがどっこい、大寒の薔薇は北風になぶられながらもしぶとく咲き続けています。
「ヤマトンチュー」第一の排外主義がはびこりだすと、欧米かぶれ・洋行帰りの雰囲気をまとい一見弱々しく見えるバラは真っ先にいじめの対象にされそうですが、なかなかどうして負けてはいません。北風になぶられゆらゆら揺さぶられながらもしっかり生き残っていこうとしています。
 

バラに励まされました今年も頑張ろう