月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

年月 -ワールドカップの敗北-

2006-06-13 01:38:25 | お気楽言葉
 サッカー日本代表負けてしまいましたね。
 残念です。

 前回のワールドカップ、僕は24歳でした。
 そして、そのときの日本代表を支えていたのは、中田選手をはじめとする若い選手達でした。僕と同年代の若い選手達が、並みいる強豪をなぎ倒す姿に感動し勇気付けられました。当時大学院生で、元来思い込みの激しい性質もあり、のぼせ上がっていた僕は、自分も彼らのように「何かが出来るのではないか」と思っていました。

 あれから、4年。
 僕は、うだつのあがらない28歳になりました。
 そして、あの時若かった選手達も年をとりました。
 日本代表が敗北する姿に思わず、「猛き者もついには滅びぬ」という平家物語のフレーズを思い出しました。歴代のブラジル代表チームの中でも、最も美しいサッカーをするチームを牽引したジーコ監督。彼が目指す「美しいサッカー」も、「風の前の塵」のように、はかない側面があるのかもしれません。
 そして、そのようなはかない側面が「ファンタジスタ」のチームにはつき物なのでしょう。
  
 しかし、クロアチア、ブラジルという強豪を相手にこそ、その「はかなくも美しいサッカー」の真骨頂を存分に発揮するのではないかと、少し期待しています。 

 ただ、今の選手達のプレーを見ることが出来るのは、例え決勝まで進んだとしても、あと少しでしょう。今の日本代表選手は、僕にとっては、夢とか希望とかを象徴し続けてきました。その、思い入れの理由は、中田選手が以前出演していたナイキのCMのフレーズ・「全部嘘だ。自分で考えるんだ。」に集約されているように感じます。

 ところで、前回のワールドカップでフランス代表が予選で敗退してしまいました。
 そのとき、かねてからアルジェリア移民の血をひくジダン選手を、あまり快く思っていなかった移民排斥派の大統領候補が、再び勢力を盛り返すのではないかと恐れられました。

 日本代表選手が敗北することによって、国民が「自分で考えること」と「疑うこと」を快く思わない人が勢力が盛り返すのではないかと、若干心配になります。しかししかし。彼らが負けたとしても、僕は、今の日本代表チームを誇りに思うことでしょう。