気軽に茶道をしてます。

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お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

梨の鳥取砂丘にて、万葉集を(旅行記3)

2016-09-08 15:48:54 | 旅行
八日朝はまだ晴れており、予定していた講座へ出かけました。
到着すると同時に、曇り始め、突然の雷鳴とともに豪雨に、
1時間以上も降り続き、警報が発令されたため、
残念ですが、来週に講座は延期になりました。
前線の影響で、関東東北など北日本も雨だそうですね。
もう本当に何事もなきように。

旅行の続きですが、お付き合いください。
鳥取砂丘へ足を延ばすため、鳥取県に入るや
「梨ロード」との表示と伴に、梨狩り体験や
梨直売場が切れ目なく両側に現れ、目を奪われます。
鳥取県は青梨の一種で、二十世紀梨のシェアーは50%を
占め日本一ですが、梨全体では幸水などの赤梨が優勢ですね。
何気に立ち寄った直売場では、老夫婦と孫さんがお店番、
収穫が始まったばかりの二十世紀梨
試食のため、売り場から選び、剝いていただきました。
みずみずしくその甘いこと、三袋もお買い上げ。これが
一袋なんとワンコイン500円で、後で数えると梨が七個も。
コストパフォーマンスは最高で、今年の出来はとお聞きした時、
”水やりに苦労し、まずまず”と控えめなお答えに、
老夫婦の人柄がしのばれますね。

梨で思い出されるのが、万葉集の言葉遊びの戯れ歌の中で、
食用とされる植物六種類が登場する次の歌です。
成棗 寸三二粟嗣 延田葛乃 後毛将相跡 葵花咲
  作者不詳 万葉集巻十六 三八三四番歌
読: 成⇒(なし)、棗(なつめ)、黍(きみ)に粟(あは)嗣(つ)ぎ
 延(は)ふ田葛(くず)の、後(のち)も逢はむと、葵(あふひ)花咲く
訳: 梨、棗、黍(きび)がついでみのり、蔓を延ばす葛のように
  後にまた会おうと葵に花が咲くよ
 かけ言葉として
 •「梨棗」は音読みで「り・そう」すなわち「離」「早」と
         -->早々と別れてしまって
 •黍(きみ)に粟(あは)嗣(つ)ぎ --> 君に逢はずに
 •葵(あふひ) --> 逢う日
見事な恋歌に仕立てられておりますね。

鳥取砂丘」、恋い焦がれもしないけれど、私のとって
近くて遠いところで、訪れるのは初めてになります。

やはり絶景でした。
第三砂丘列にはラクダが、そして
中央の草地になった長者ケ原を望みます。
砂丘全体の草地下が大問題になっているそうです。
イベントとして草取り運動もされておりますが・・・
 
第二砂丘列(馬の背)への上りは、30度以上の砂の壁
足元から砂が崩れおち、登りにくいこと
久しぶりの運動に、

馬の背の上になんとか登り詰めると、強い風の中
日本海、右手遠くに第一砂丘列を望みます。
でもご一緒した友人の話、30年前のことですが、
海までは、もっと砂地が広がっており、100Mほど沖合で、
キス釣りをした記憶が・・・・・。
ダムなどの治水で、砂の量が少なくなっているのでしょう。

砂砂砂、でもこの砂が梨の農園やらっきょう畑として、
第四から第五、六?の砂丘列や窪地に作られており、
長い時間がかかって、不毛の地が開拓されたのですね。
先人の知恵に感謝あるのみ。
10月頃には、らっきょうの紫色の花が咲いており、
きれいのだそうです。