この旅の一番の目的は、応挙の「大乗寺障壁画」に再会すること。
実は13年前、2003年夏に天王寺公園内にある大阪市立美術館で
開催された特別展『円山応挙、写生画 創造への挑戦』で、
実寸大の間取りで障壁画が飾られ、その素晴らしさに感動し、
大乗寺にて拝見できたらと思いながら、日が過ぎました。
数年後には全て収蔵庫に納められてしまい、金箔の上に
デジタル化された再現障壁画と聞き、忘れておりました。
大乗寺へは山陰線香住駅から山側へ車で5分
30段程度の急な石段の上に山門が
細かな細工が施され、左右には象でしょうか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/0c/60/8831d0ef4f39a4765874ad5749f678d9_s.jpg)
裏側の山門で、右手に創建同時期の樹齢1200年の楠と
旧の鐘があり、戦中鉄砲の弾の材料として供出され戻ったが、
材質検査で一部欠け、音が良くないため置かれています。
客殿の前には、丸山応挙さんの木造が置かれており
客殿にも素晴らしい細工が見られます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/21/be/849195768727cef6be77459bba0f1b82_s.jpg)
拝観する入り口は土間になっており、大きなへっついさんが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/60/aa/49f192f32ad94443679a2417b59f63e4_s.jpg)
13部屋ある客殿の配置図で、全て国の重要文化財に指定された
応挙とその門弟12人による165面の障壁画があります。
HP(詳細はデジタルミュージアム参照)によりますと、
”障壁画で囲まれる各部屋の空間が立体曼荼羅を構成しており、
宗教的空間の具現化を意図したものではないかといわれ、
応挙は絵画の美術的評価に加えて空間プロデューサーとして
の側面が再評価されています。”とのこと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/61/bb/059e6ac7a77cb6c662ef719399316a46_s.jpg)
内拝料800円を支払うと、20分程度かかる説明付きの案内を
していただけ、最初に『農耕の間』(呉春)を鑑賞しながら
四季耕作図
注意事項そして、応挙の意図した立体曼荼羅の説明へと続き
仏間におられる御本尊十一面観世音菩薩様の慈悲が水の流れと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/2a/e9/a12fba1a0d0587cbaf44be4dddc26f98_s.jpg)
して描かれており、最終的には
二階の芦雪の『猿の間』の海と同じ位置に
猿の間
農耕の間の欄間の波が彫られており、
仏間へと戻る意図の基づく立体曼荼羅の構成だそうです。
欄間に下には本寺の亀居山の亀さんが泳いでおり、フフフ
客殿を右周りに巡ります。
『孔雀の間』は応挙の『松に孔雀図』が三面(北‣東‣南)に、
金箔の上に墨だけで濃淡がでており、
西側の障子を開けると光線の具合で緑色にも見えます。
複製画で金箔が新しいので、やや煌びやかでした。
北面
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/47/6c/c98437bac62633870daba7e88ed55585_s.jpg)
東面
東面の拡大
奥に御本尊の仏間があり襖を開けられ、ご挨拶を、
ふと襖の松を見ると、連続性が保たれており声が出ません。
応挙の『郭子儀の間』いわゆる「芭蕉の間」には
彩り豊かで、のびやかな筆遣いが印象的で、
安禄山の乱を鎮めたことで名を上げた郭子儀を描き、
本尊の南を守る増長天(政治を司る)とされています。
西面は複製図
東面は文化庁の指導で、現物の四枚の障壁画が展示され、
やはり、落ち着いた色になり、見られて嬉しいです。
郭子儀の眼と、幼児のお尻を見なが移動すると、
いつも見られる印象や、お尻の方向が変わる
『八方にらみ」にも挑戦しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/45/25/cfb766a1078731b434611f06b1308521_s.jpg)
応挙の『山水の間』や『鯉の間』も
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/06/1a/ec943fda4b5b7303c55ef41f92c1af9b_s.jpg)
まだまだ紹介したいのですが・・・・
城崎温泉や湯村温泉のお寄りの際、時間をお取りください。
尚一部写真は、図録『円山応挙、写生画 創造への挑戦』から。
表裏
表のみ
実は13年前、2003年夏に天王寺公園内にある大阪市立美術館で
開催された特別展『円山応挙、写生画 創造への挑戦』で、
実寸大の間取りで障壁画が飾られ、その素晴らしさに感動し、
大乗寺にて拝見できたらと思いながら、日が過ぎました。
数年後には全て収蔵庫に納められてしまい、金箔の上に
デジタル化された再現障壁画と聞き、忘れておりました。
大乗寺へは山陰線香住駅から山側へ車で5分
30段程度の急な石段の上に山門が
細かな細工が施され、左右には象でしょうか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/3c/55/7a4b6b5254ec978f97e8a41714f0ce51_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/a6/c67dabcf8621bcce868cd352b2214a37_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/0c/60/8831d0ef4f39a4765874ad5749f678d9_s.jpg)
裏側の山門で、右手に創建同時期の樹齢1200年の楠と
旧の鐘があり、戦中鉄砲の弾の材料として供出され戻ったが、
材質検査で一部欠け、音が良くないため置かれています。
客殿の前には、丸山応挙さんの木造が置かれており
客殿にも素晴らしい細工が見られます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/52/02/408f089b6e39b28c78cd01fdaee9a221_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/21/be/849195768727cef6be77459bba0f1b82_s.jpg)
拝観する入り口は土間になっており、大きなへっついさんが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/60/aa/49f192f32ad94443679a2417b59f63e4_s.jpg)
13部屋ある客殿の配置図で、全て国の重要文化財に指定された
応挙とその門弟12人による165面の障壁画があります。
HP(詳細はデジタルミュージアム参照)によりますと、
”障壁画で囲まれる各部屋の空間が立体曼荼羅を構成しており、
宗教的空間の具現化を意図したものではないかといわれ、
応挙は絵画の美術的評価に加えて空間プロデューサーとして
の側面が再評価されています。”とのこと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/61/bb/059e6ac7a77cb6c662ef719399316a46_s.jpg)
内拝料800円を支払うと、20分程度かかる説明付きの案内を
していただけ、最初に『農耕の間』(呉春)を鑑賞しながら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/0b/28/b9ac11b0bf485e966774364dc3f0f089_s.jpg)
注意事項そして、応挙の意図した立体曼荼羅の説明へと続き
仏間におられる御本尊十一面観世音菩薩様の慈悲が水の流れと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/2a/e9/a12fba1a0d0587cbaf44be4dddc26f98_s.jpg)
して描かれており、最終的には
二階の芦雪の『猿の間』の海と同じ位置に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/21/24/e91a168f40119b7e00452f7eaf6a7735_s.jpg)
農耕の間の欄間の波が彫られており、
仏間へと戻る意図の基づく立体曼荼羅の構成だそうです。
欄間に下には本寺の亀居山の亀さんが泳いでおり、フフフ
客殿を右周りに巡ります。
『孔雀の間』は応挙の『松に孔雀図』が三面(北‣東‣南)に、
金箔の上に墨だけで濃淡がでており、
西側の障子を開けると光線の具合で緑色にも見えます。
複製画で金箔が新しいので、やや煌びやかでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/24/33/6c6a94c5b0037ddcf672e24ff281424f_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/47/6c/c98437bac62633870daba7e88ed55585_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/61/56/506a45a62f1cfd741976247af36a5608_s.jpg)
東面の拡大
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/10/47/dbcf84a110ebb48459f984631bb6a055_s.jpg)
奥に御本尊の仏間があり襖を開けられ、ご挨拶を、
ふと襖の松を見ると、連続性が保たれており声が出ません。
応挙の『郭子儀の間』いわゆる「芭蕉の間」には
彩り豊かで、のびやかな筆遣いが印象的で、
安禄山の乱を鎮めたことで名を上げた郭子儀を描き、
本尊の南を守る増長天(政治を司る)とされています。
西面は複製図
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/67/37/71ef1e91bed8faeca9d3806fbb484af7_s.jpg)
東面は文化庁の指導で、現物の四枚の障壁画が展示され、
やはり、落ち着いた色になり、見られて嬉しいです。
郭子儀の眼と、幼児のお尻を見なが移動すると、
いつも見られる印象や、お尻の方向が変わる
『八方にらみ」にも挑戦しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/6a/1adc08d3623d8f80d6ae82b0960b71ab_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/33/f0/596b24ff0c57d6008938cf3a86d2f7ca_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/45/25/cfb766a1078731b434611f06b1308521_s.jpg)
応挙の『山水の間』や『鯉の間』も
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/2e/24/35fd645775ee85daee9f830b5457a7ea_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/06/1a/ec943fda4b5b7303c55ef41f92c1af9b_s.jpg)
まだまだ紹介したいのですが・・・・
城崎温泉や湯村温泉のお寄りの際、時間をお取りください。
尚一部写真は、図録『円山応挙、写生画 創造への挑戦』から。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/71/22/4b836064f8fc5927d90bbb1e3f749e6a_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/72/d0/395d24ca4a542dc37908af4253c0c4a8_s.jpg)