保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

シリーズ「こんな会社があったのか?」~船頭という実践者が創った企業・保津川下りものがたり~

2018-02-25 08:35:14 | 保津川下りものがたり
第二次大戦後、戦地から多くの船頭が帰ってきたところで、
タクシー会社京聯の創設者・川本直水氏は、それまで保津村、山本村など流域の村々で
別々に運営していた通船事業を合併し法人化に成功した。
ここに「保津川下り」という統一した名称が誕生する。

タクシー運転手から一代で起業化し、観光バス会社タクシー会社を設立した
立志伝の人・川本氏は、政界、財界、芸能界に持つ幅広い人脈を活かして
「観光保津川下り」を日本国内に発信した。

時代は高度経済成長の追い風もあり、観光業に大型団体バスツアー(マス・ツーリズム)形態が生まれ、
京都観光の中での、保津川下りの知名度を不動のものにしました。

しかし、保津川下りの他に様々な事業展開を拡大していた川本氏だったが、資金不足に陥り、
保津川下りは、昭和39年、阪急電鉄株式会社に売却され、船、船頭ごと大資本の配下に組み込まれることとなる。

*写真は旧乗船場に併設されていた保津川観光ホテル(旧亀岡商工会館)の宿泊客が、浴衣姿で乗り込む模様が撮影されている。