保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

今の若い者は・・・

2004-10-15 23:45:35 | 船頭
「最近の若者はダメだ・・・」古代ローマ時代の壁画に書かれた言葉です。
私達大人は、自分の若かりし時の姿と今の若者の姿を比較し、
欠点・不満をあげつらう事が好きなようです。
明確な根拠の裏づけもない、大人特有のノスタルジーに支えられた
この言葉は、人社会の有史以来、語られていたようです。


はっちん達、伝統ある船頭の世界でもこのノスタルジーは明らかに存在してます。

「今の若い者は正念が入ってない、今の若い者は技術がない、今の若い者は・・・」
まさに今の若者への不満のオンパレード。

はっちんはこの視点のはっきりしない一般論があまり好きではありません。
あまりにも若いということをイメージ的でとらえ過ぎ、
本当に指摘が必要な問題に肉薄して行かないからです。

本来、知識や技術というものは、一般論で語られる問題ではなく、
個人的な資質として語られるもののはずです。

同世代がその思考や能力において、まったく同一ということはありえないことです。
これは時代に関係なく、人には得て不得手というものが歴然と存在し
それぞれの特性、個性、考え方があって面白いのです。

人生や仕事の先輩である大人は、その個人にとって欠けているもの、必要なものは何か?
それを見切り、厳しく指摘・指導することがほんとに意味のある事だと思います。

また、自らの若い頃の体験と比較することも、その仕事に対する厳しさや
心構えを理解し易くする為なら、その体験談も生きてくることでしょう。

ただ、「今の若者・・・」をすべての落し所にするのは避けたいことです。

そういっているはっちんにも、いつの間にか多くの後輩が出来き、
先輩と呼ばれるようになってきました。

あくまでも、他者との比較ではなく、自らが定めた満足感の
達成の為、技術の研鑚に励む船頭でありたいと思っています。



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2 コメント

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若者・・・。 (B・T)
2004-10-16 20:09:14
今の若い者は・・・と言うのは耳にタコが出来るくらいどこに行っても言われますよね。

育った年代が違うもの同士では、環境の違いによって感性も行動パターンも違ってやはり不思議に思うことが多いのではと思います。私は今年26才でまだ新入社員とそんなに歳が離れていないと思うのですが、多少の感性の差を感じることがあります。これが10年20年離れると更に理解しづらくなっていくのだろうと思います。今現在係わっている仕事では常に新しいものを求めてという仕事柄新しい考えが先行するためあまり言われることが無いですが、精神論的なこと(仕事の取り組み方)ではやはり世代間の差があり、口には出さないけれど歯痒く思っているんだろうなと感じるときが多々あります。経験値的なことはやはりその道の先輩には敵わなく「今の若い者は・・・。」と片付けられても仕方ない点が多いですが、感性的なものや仕事のやり方の点では理解しあうしか無い様に思えます。今の若者(私も含めさせてもらっていいのかわからないですが・・・)一見何にも考えず生きているように見える同世代親友や後輩たちでもみんないろんなことを考え一生懸命生きています。中には心配な人間もいますが・・・それはどの世代も一緒と言うことで、人生の先輩方暖かく見守ってくださいと若者世代を代弁して伝えたいですね。皆さんよろしくお願いします。

PS

はっちんさん体調を崩されたようですね、忙しい時期で体調を整えるのが難しい時期だと思いますがお体を大切にしてください。

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若者は往く (はっちん)
2004-10-16 23:32:18
若者の特権とは?と聞かれると、私は規制概念に囚われない新しい事へのチャレンジ精神だと思います。年配者の経験から出て来る知識や勘をけっして軽視してはいけないが、過去からは出てこない者を創り出すところに若者の無限の可能性を信じます。少しは年配者がハラハラするくらいの者でなければ、何か事を成す人物には成長しないと思うのですが・・・

若者よ夢を持ち、そして覇気を持とう!

未来は君たちが創ってゆくのだ。

頑張ってくれたまえ!

もちろんオヤジもがんばりマス。
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