遊んでいるうちに今日から9月。今年もあと3分の1となった。
昨日は夕方帰宅した後、何がなんでも今日中にやってしまわなければ!ということで、勢いで2つのスーツケースを開けて大洗濯。2回分回して干して、何とか片付けることが出来た。その間、とにかくざっと大まかに片付けを終えて、スーパーで調達してきた食事を済ませる。そして体力温存のために病院最寄り駅に移動、常宿に前泊した。
さすがにくたびれ果てて、貴重な読書時間であるはずの車中では本も読めずウトウト。チェックインするや否や入浴して、そのまま殆ど正体不明で爆睡。夜中に1度も起きることなく、目覚まし時計が鳴るまで連続して眠ることが出来た。こんなこと、どのくらいぶりだろう。
夫にモーニングコールをした後、恒例の熱めの浴槽足湯と瞑想で、頭と身体に起きてもらう。いつもの焼き立てデニッシュの朝食を済ませ、チェックアウトして徒歩5分で病院到着。朝から残暑が厳しい。
自動再来受付機はすんなり。採血は15人以上待ちで13分とあったが、15分ほどかかった。今月はマーカー測定があるので4本の採取。何度もお世話になっている臨床検査技師のYさんは、慣れた手つきで刺針も抜針もすぐに終了。
止血したまま、向かいの腫瘍内科受付へ移動。月初めの保険証チェックばかり気になってIDカードを添えるのを忘れる。やはりまだぼーっとしている。まだ時間が早いので定位置の待合椅子に腰かけ、読書を開始。
それにしても、いわゆる夏休み期間にこれほど本を読まず(7,8月の2か月で5冊)で、映画も観なかった(同じく0本)のは珍しい。父の入院・葬儀と諸々あったので致し方ないのだけれど。
今日のお伴、1冊目は疲れた身体を休めるために群ようこさんの「寄る年波には平泳ぎ」(新潮文庫)。
帯には「何が起こっても、心はなるべく平穏に。人生の視界が広くなるエッセイ」とある。群さんのエッセイにはいつも元気を頂く。後ろ表紙には「『一つ買ったら三つ捨てる』の習慣でもの減らしに挑戦、ネットの罵詈雑言に憤然、エンディングノートの書き方に逡巡。…長く生きてると何かとあるけれど、控えめな気合を入れて、淡々と暮らしていこう」とある。
ネットの罵詈雑言などの件は本当にその通りだな、と思う。群さんは私より7つ年上でおられるから、もう還暦を過ぎているけれど、このエッセイは東日本大震災後58歳から1年ほどの間に書かれたもの。
「日本人女性の平均寿命が80代半ばくらいになって、その年齢まで生きないと、損するような気分にさせられるが、そんなことはない。・・・寿命というのは自分でどうすることもできないのだから、生かされているのならば、生きていかなくてはならない。短くても長くてもすべて運命、天命なのだ」と書いておられるが、まさにそうだ、と思う。
あっという間に読み進み、1時間が経つ。“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出てから慌てて血圧測定へ。119-70、脈拍は73とちょっと高め。
順番は次かと思って掲示板を見ると、既に私の番号が診察中となっている。慌ててノックをして「申し訳ありません。血圧測定が遅くなって・・・」と診察室に入る。先日のフォーラムの感想と労いの言葉をお伝えすると、「さて、体調はいかがでしたか?」と問われ、「おかげさまで体調は概ね良好で、昨日旅行から帰ってきました」とご報告。「どちらへ?」と訊かれ、インド行きを事後報告した。「(現地では)胸痛も出ず、空咳もなく、暴飲暴食もせず慎重に過ごしたので、おかげさまでお腹を壊すこともなく持ちこたえることが出来ました。」と。
すると、なんと先生はかつて病院の現地日本人健康診断事業で2週間インド国内を回られたという。「仕事だったので一度行きたかったタージマハールには行けずに残念だったなあ」とおっしゃるので、調子に乗ってサリーを着てタージマハールをバックにした写真をお見せしてしまった。そして「インドのカオスはやはり一度見ておくべきですね。」というところで意見が一致した。
さて、採血の結果は概ね問題なしとのこと。気になるマーカーは、基準値超えして久しいが、久しぶりに先月より1割の減。「では、治療続行でいいですか」と思わず乗り出す。「うーん、なぜですかねえ、上がったり下がったり。ただここのところ上昇傾向だったので、良しとしましょう。(治療変更は)涼しくなってからチェックしながら、ということで次回レントゲンを撮ってまた考えましょう。」と、思っていなかった展開になる。診察室での検温は6度6分。
今回から薬のチェンジをある程度覚悟していたので、ちょっと拍子抜けの感じだが、これもインドの逞しい生命力を頂いてきたおかげかもしれない、と気を良くする。
2種類の漢方とデノタスチュアブルを3週間分、ヒルドイドローションはいつも通り2本、ロキソニンも通常通り、パタノール点眼薬も1本処方して頂き、ご挨拶をして診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、いつものように待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメールを打ってやり過ごす。15分ほどしてSさんから窓側のリクライニング椅子に案内される。
ほどなくして、Sさんがすぐにポートの針刺しをしてくださる。刺す瞬間は殆ど痛まず、圧迫するときにちょっぴり痛んだけれど、相変わらずお名前のとおり静かでお上手である。
10分ほどしてKrさんがセットをして点滴開始。生理食塩水で満たした後、カドサイラ(T-DM1)。途中、Krさんが、「お忙しかったのですね、凄いところにいらしたのですね」と針などのチェックに見える。カルテをご覧になったようで、インドのお話になる。ふと自分の腕を見て、ずいぶん焼けているなと改めてびっくり。再び生理食塩水で流して1時間半弱で無事終了。
2冊目は湊かなえさんの「山女日記」(幻冬舎文庫)。
読み始めてしまったら、ひたすら眠いのに面白くてやめられない。帯には「私の選択は、間違っていたのですか。山頂からの景色が小さな答えをくれる。感動の連作長篇」とある。裏表紙には「こんなはずでなかった結婚。捨てきれない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。・・・真面目に、正直に懸命に生きてきた。なのに、なぜ?誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。」とあるとおり、50頁ほどの8編はどれも捨てがたく、それぞれ光が差す最後のシーンに至る湊さんの筆致は流石。すっかり惹き込まれた。
終了時の血圧測定と抜針もSさん。110-63、脈拍は58。本当に抜くときに衝撃がなく、いつもながら有り難くも御礼を言う。
ご挨拶して化学療法室を後にする。待合で15分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、点滴の3割負担、12万円弱をカードで支払った。
外に出ると、相変わらず暑い。薬局は大混雑。病院はとてもスムーズだったけれど、なかなか最後までうまくはいかないな、と本を読み続けた。いつものようにあれこれ抜かれて結局1時間近く。前回同様2,500円弱の現金払い。
前泊かつスムーズな流れだったので、病院と薬局の滞在時間は合わせて5時間弱。駅ビルでランチを摂ろうとレストラン入ると着信があった。薬局から。
なんと小銭入れを忘れてきたようだ。トホホ、やっぱり旅行ボケなのか疲労が溜まって注意力散漫なのか。食事を済ませて暑い中再び病院近くまで往復する羽目になった。せっかく早めに帰宅できると思ったが、ここで30分のロス。
夕食を作る気力がなくなり、夫のOKを取り付けてまたしてもお弁当を調達して帰宅した。やはり思いのほか疲労が溜まっているのを実感。
帰宅後、たんまり干した洗濯物を取り込んで、畳み、もろもろ片付けているうちに出張から直帰の夫が予定より1時間近く帰宅した。まだ全然夕飯の支度も出来ていないので、焦ったけれど仕方がない。
明日から職場復帰。どれだけメールが溜まっているか考えただけで気分が滅入るが、とにかく1日行けばまた土日である。
今もだるくてひたすら眠い。今日も早めの就寝としたい。
昨日は夕方帰宅した後、何がなんでも今日中にやってしまわなければ!ということで、勢いで2つのスーツケースを開けて大洗濯。2回分回して干して、何とか片付けることが出来た。その間、とにかくざっと大まかに片付けを終えて、スーパーで調達してきた食事を済ませる。そして体力温存のために病院最寄り駅に移動、常宿に前泊した。
さすがにくたびれ果てて、貴重な読書時間であるはずの車中では本も読めずウトウト。チェックインするや否や入浴して、そのまま殆ど正体不明で爆睡。夜中に1度も起きることなく、目覚まし時計が鳴るまで連続して眠ることが出来た。こんなこと、どのくらいぶりだろう。
夫にモーニングコールをした後、恒例の熱めの浴槽足湯と瞑想で、頭と身体に起きてもらう。いつもの焼き立てデニッシュの朝食を済ませ、チェックアウトして徒歩5分で病院到着。朝から残暑が厳しい。
自動再来受付機はすんなり。採血は15人以上待ちで13分とあったが、15分ほどかかった。今月はマーカー測定があるので4本の採取。何度もお世話になっている臨床検査技師のYさんは、慣れた手つきで刺針も抜針もすぐに終了。
止血したまま、向かいの腫瘍内科受付へ移動。月初めの保険証チェックばかり気になってIDカードを添えるのを忘れる。やはりまだぼーっとしている。まだ時間が早いので定位置の待合椅子に腰かけ、読書を開始。
それにしても、いわゆる夏休み期間にこれほど本を読まず(7,8月の2か月で5冊)で、映画も観なかった(同じく0本)のは珍しい。父の入院・葬儀と諸々あったので致し方ないのだけれど。
今日のお伴、1冊目は疲れた身体を休めるために群ようこさんの「寄る年波には平泳ぎ」(新潮文庫)。
帯には「何が起こっても、心はなるべく平穏に。人生の視界が広くなるエッセイ」とある。群さんのエッセイにはいつも元気を頂く。後ろ表紙には「『一つ買ったら三つ捨てる』の習慣でもの減らしに挑戦、ネットの罵詈雑言に憤然、エンディングノートの書き方に逡巡。…長く生きてると何かとあるけれど、控えめな気合を入れて、淡々と暮らしていこう」とある。
ネットの罵詈雑言などの件は本当にその通りだな、と思う。群さんは私より7つ年上でおられるから、もう還暦を過ぎているけれど、このエッセイは東日本大震災後58歳から1年ほどの間に書かれたもの。
「日本人女性の平均寿命が80代半ばくらいになって、その年齢まで生きないと、損するような気分にさせられるが、そんなことはない。・・・寿命というのは自分でどうすることもできないのだから、生かされているのならば、生きていかなくてはならない。短くても長くてもすべて運命、天命なのだ」と書いておられるが、まさにそうだ、と思う。
あっという間に読み進み、1時間が経つ。“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出てから慌てて血圧測定へ。119-70、脈拍は73とちょっと高め。
順番は次かと思って掲示板を見ると、既に私の番号が診察中となっている。慌ててノックをして「申し訳ありません。血圧測定が遅くなって・・・」と診察室に入る。先日のフォーラムの感想と労いの言葉をお伝えすると、「さて、体調はいかがでしたか?」と問われ、「おかげさまで体調は概ね良好で、昨日旅行から帰ってきました」とご報告。「どちらへ?」と訊かれ、インド行きを事後報告した。「(現地では)胸痛も出ず、空咳もなく、暴飲暴食もせず慎重に過ごしたので、おかげさまでお腹を壊すこともなく持ちこたえることが出来ました。」と。
すると、なんと先生はかつて病院の現地日本人健康診断事業で2週間インド国内を回られたという。「仕事だったので一度行きたかったタージマハールには行けずに残念だったなあ」とおっしゃるので、調子に乗ってサリーを着てタージマハールをバックにした写真をお見せしてしまった。そして「インドのカオスはやはり一度見ておくべきですね。」というところで意見が一致した。
さて、採血の結果は概ね問題なしとのこと。気になるマーカーは、基準値超えして久しいが、久しぶりに先月より1割の減。「では、治療続行でいいですか」と思わず乗り出す。「うーん、なぜですかねえ、上がったり下がったり。ただここのところ上昇傾向だったので、良しとしましょう。(治療変更は)涼しくなってからチェックしながら、ということで次回レントゲンを撮ってまた考えましょう。」と、思っていなかった展開になる。診察室での検温は6度6分。
今回から薬のチェンジをある程度覚悟していたので、ちょっと拍子抜けの感じだが、これもインドの逞しい生命力を頂いてきたおかげかもしれない、と気を良くする。
2種類の漢方とデノタスチュアブルを3週間分、ヒルドイドローションはいつも通り2本、ロキソニンも通常通り、パタノール点眼薬も1本処方して頂き、ご挨拶をして診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、いつものように待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメールを打ってやり過ごす。15分ほどしてSさんから窓側のリクライニング椅子に案内される。
ほどなくして、Sさんがすぐにポートの針刺しをしてくださる。刺す瞬間は殆ど痛まず、圧迫するときにちょっぴり痛んだけれど、相変わらずお名前のとおり静かでお上手である。
10分ほどしてKrさんがセットをして点滴開始。生理食塩水で満たした後、カドサイラ(T-DM1)。途中、Krさんが、「お忙しかったのですね、凄いところにいらしたのですね」と針などのチェックに見える。カルテをご覧になったようで、インドのお話になる。ふと自分の腕を見て、ずいぶん焼けているなと改めてびっくり。再び生理食塩水で流して1時間半弱で無事終了。
2冊目は湊かなえさんの「山女日記」(幻冬舎文庫)。
読み始めてしまったら、ひたすら眠いのに面白くてやめられない。帯には「私の選択は、間違っていたのですか。山頂からの景色が小さな答えをくれる。感動の連作長篇」とある。裏表紙には「こんなはずでなかった結婚。捨てきれない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。・・・真面目に、正直に懸命に生きてきた。なのに、なぜ?誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。」とあるとおり、50頁ほどの8編はどれも捨てがたく、それぞれ光が差す最後のシーンに至る湊さんの筆致は流石。すっかり惹き込まれた。
終了時の血圧測定と抜針もSさん。110-63、脈拍は58。本当に抜くときに衝撃がなく、いつもながら有り難くも御礼を言う。
ご挨拶して化学療法室を後にする。待合で15分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、点滴の3割負担、12万円弱をカードで支払った。
外に出ると、相変わらず暑い。薬局は大混雑。病院はとてもスムーズだったけれど、なかなか最後までうまくはいかないな、と本を読み続けた。いつものようにあれこれ抜かれて結局1時間近く。前回同様2,500円弱の現金払い。
前泊かつスムーズな流れだったので、病院と薬局の滞在時間は合わせて5時間弱。駅ビルでランチを摂ろうとレストラン入ると着信があった。薬局から。
なんと小銭入れを忘れてきたようだ。トホホ、やっぱり旅行ボケなのか疲労が溜まって注意力散漫なのか。食事を済ませて暑い中再び病院近くまで往復する羽目になった。せっかく早めに帰宅できると思ったが、ここで30分のロス。
夕食を作る気力がなくなり、夫のOKを取り付けてまたしてもお弁当を調達して帰宅した。やはり思いのほか疲労が溜まっているのを実感。
帰宅後、たんまり干した洗濯物を取り込んで、畳み、もろもろ片付けているうちに出張から直帰の夫が予定より1時間近く帰宅した。まだ全然夕飯の支度も出来ていないので、焦ったけれど仕方がない。
明日から職場復帰。どれだけメールが溜まっているか考えただけで気分が滅入るが、とにかく1日行けばまた土日である。
今もだるくてひたすら眠い。今日も早めの就寝としたい。