日中は汗ばむほどの気温でも朝夕はすっかり涼しくなってきた。学内の彼岸花は既に花の盛りを終え、気付けば金木犀の香りが鼻をくすぐる。秋まっしぐらといった風情だ。
さて、今月初めに受診した職場婦人科検診の結果が届いた。
とりあえず、術側の左乳房が要医療継続であった以外異常なし、ということでほっとした。
子宮がん検診:頚部細胞診、内診、経膣超音波
総合所見 特記すべき所見なし。
細胞診(頸部)NILM(陰性)
総合診断 異常なし 今後も検診を受けてください。
こちらはその場でのコメントとほぼ相違なしである。
乳がん検診:視触診、超音波
総合所見 視触診(右乳房)今回の検査では異常所見は認められませんでした。
(左乳房)手術瘢痕 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
超音波(右乳房)今回の検査では異常所見は認められませんでした。
(左乳房)手術瘢痕 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
総合診断 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
昨年に引き続き“検診レベルでは”ということを差し引いても健側に明らかに異常所見がないということに胸をなでおろす。もちろん過信してはいけないけれど、先日の健康診断の結果も含め、ひとまず急ぎ対応しなければならない健康上の大問題はなし、今のペースで多発転移乳がん治療に専念していいですよ、という一安心を頂けたということだ。
まあ、このところの両肺の影の増悪を考慮に入れ、年内にCT撮影が予定されているので、年明けからの治療薬変更も視野に入れてということだけれど。
先日ホスピスに入られたと伺い、患者仲間とともにショックを受けていたMさんのこと。ほどなく旅立たれていたことを知った。勉強熱心で患者会ではいつも最前列に座ってメモを取っておられた姿が忘れられない。
「ありがとう。思い残すことは何もありません。」という潔くも天晴れな最期だったとのこと。テレビを見ながら「疲れた」と仰ってそのまま眠るような旅立ちだったとも聞いた。苦しまれずに、ということが分かって、救われた思いだ。
こうして長く治療を続けてきて、ともに頑張ってきた同志だと勝手に思っていた仲間たちが一人、又一人とその闘いを静かに終えている。
けれど、誤解を恐れずに言えば、だから私も・・・、次は私かという発想は、したくない。ネガティヴに考え出したらきりがない。いつもいつも病気のことばかり考えたくない。
確かにステージ4歴がもうすぐ10年の患者であることは厳然たる事実だけれど、治療の副作用でダウンしている時以外は至って元気に好きなことをさせて頂いている。そのことに感謝してもしきれない毎日である。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。ピンクとオレンジ、クリーム色の薔薇が合わせて4本、白、オレンジ、赤、淡いピンクのガーベラが1本ずつ、ドラセナの葉。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「神秘」であるという。
華やかな組み合わせ、Mさんの訃報で沈みかけた心が少しだけ晴れやかになった。
こうして少しでも健やかな気持ちで日々が送れたら、病気も少し大人しくしていてくれるのではないかと改めて思う秋の夜である。
さて、今月初めに受診した職場婦人科検診の結果が届いた。
とりあえず、術側の左乳房が要医療継続であった以外異常なし、ということでほっとした。
子宮がん検診:頚部細胞診、内診、経膣超音波
総合所見 特記すべき所見なし。
細胞診(頸部)NILM(陰性)
総合診断 異常なし 今後も検診を受けてください。
こちらはその場でのコメントとほぼ相違なしである。
乳がん検診:視触診、超音波
総合所見 視触診(右乳房)今回の検査では異常所見は認められませんでした。
(左乳房)手術瘢痕 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
超音波(右乳房)今回の検査では異常所見は認められませんでした。
(左乳房)手術瘢痕 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
総合診断 かかりつけ医の指示に従って医療を継続してください。
昨年に引き続き“検診レベルでは”ということを差し引いても健側に明らかに異常所見がないということに胸をなでおろす。もちろん過信してはいけないけれど、先日の健康診断の結果も含め、ひとまず急ぎ対応しなければならない健康上の大問題はなし、今のペースで多発転移乳がん治療に専念していいですよ、という一安心を頂けたということだ。
まあ、このところの両肺の影の増悪を考慮に入れ、年内にCT撮影が予定されているので、年明けからの治療薬変更も視野に入れてということだけれど。
先日ホスピスに入られたと伺い、患者仲間とともにショックを受けていたMさんのこと。ほどなく旅立たれていたことを知った。勉強熱心で患者会ではいつも最前列に座ってメモを取っておられた姿が忘れられない。
「ありがとう。思い残すことは何もありません。」という潔くも天晴れな最期だったとのこと。テレビを見ながら「疲れた」と仰ってそのまま眠るような旅立ちだったとも聞いた。苦しまれずに、ということが分かって、救われた思いだ。
こうして長く治療を続けてきて、ともに頑張ってきた同志だと勝手に思っていた仲間たちが一人、又一人とその闘いを静かに終えている。
けれど、誤解を恐れずに言えば、だから私も・・・、次は私かという発想は、したくない。ネガティヴに考え出したらきりがない。いつもいつも病気のことばかり考えたくない。
確かにステージ4歴がもうすぐ10年の患者であることは厳然たる事実だけれど、治療の副作用でダウンしている時以外は至って元気に好きなことをさせて頂いている。そのことに感謝してもしきれない毎日である。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。ピンクとオレンジ、クリーム色の薔薇が合わせて4本、白、オレンジ、赤、淡いピンクのガーベラが1本ずつ、ドラセナの葉。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「神秘」であるという。
華やかな組み合わせ、Mさんの訃報で沈みかけた心が少しだけ晴れやかになった。
こうして少しでも健やかな気持ちで日々が送れたら、病気も少し大人しくしていてくれるのではないかと改めて思う秋の夜である。