ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.9.22 オレオレ詐欺はすぐそこに

2017-09-22 20:48:40 | 日記
 毎夕のようにNHKニュースで注意が呼びかけられているオレオレ詐欺。
 銀行のATMにも街頭にもそうした注意喚起文やらポスターが貼られている。
 冷静に聞いてみれば、どうしてそんな変な話に引っかかるのだろうと思う。まあ引っかかることはもとより、数千万単位でお金を持っている(から渡せる)という高齢者の存在が一人や二人ではないことにも驚くのだけれど。
 けれど、その手口たるや、どんどん巧妙になっているようだ。ちょっとした違和感やひっかかりがあっても、ついつい自分に都合のよいように解釈してしまう、そんな高齢者の弱みに付け込む酷い話だ。

 我が家の母もあわやそうしたオレオレ詐欺に引っかかりそうになったという話。
 それが、たった一人の娘(私)や孫(我が息子)ではなくて、従姉の息子(つまり母からすれば娘より頼りにしている筆頭姪っ子の息子)を名乗って、というのだからその手の込んだやり口にビックリ仰天だ。
 「たまたま仕事で実家の近くまで行くので、帰りに寄ってもよいか?」という電話だったらしい。

 母はあいにく用事があるので、と断ったそうで、後で、その旨従姉のところに悪かったとお詫びの電話を入れたという。昨夏父が亡くなって1年余り。以来、毎日欠かさず実家に生存確認というか御機嫌伺いの電話を入れ続けていた私だが、一周忌が無事済んだあたりから、毎日昼休みに電話を入れるのはそれなりに負担なので1日おき、2日おきくらいにさせてほしい、とお願いしてソフトランディングしつつあるところだ。
 昨日は出張もあり、投与翌日の自分の体調も悪く、電話をしないで済ませた日だった。

 母からの電話の内容を不審に思った従姉が、今朝、独居している息子に本当に電話をかけたのかとLINEで確認してくれたところ「そんな電話はしない、それは呼び出しておいて代理人に行かせるオレオレ詐欺だよ、気をつけて」とわざわざ職場から電話してくれたそうな。それでコトで発覚したのである。

 従姉が母にはくれぐれも気をつけて、と電話を入れたけれど、一応ご報告まで、とLINEがあった。有難いことである。
 犯人にとっては残念ながら未遂に終わり、こちらも事なきを得てほっとしたが、本当に困ったものだ。

 電話を受けるときは決して自分から名前を名乗ったりしないように、とにかく非通知やら誰だかわからない電話は取らないように、知っている相手が話し出したのを確認してから受話器を取るようにと言っているし、夫が作ってくれた注意喚起の貼紙もしてあるが、なかなか大変だ。
 いつだったか、息子が電話したら名乗る前から「あら、◎◎(息子の名前)君?」と応えてしまったという。息子が「おばあちゃん、あれじゃダメだよ~」と言っていた。

 父が生きていた頃、実家周辺でオレオレ詐欺被害が頻発した時に交番の巡回があって、我が家の電話番号も犯人が所持していたリストに入っていたので、気をつけるようにというお達しがあったと聞いた。一体どこで手に入れたやら・・・。
 高齢の母の独居、いつまで続けられるか分からないけれど、気をつけさせて気をつけすぎることはない。
 とにかく関西に下宿中の息子がいきなりそんな電話をすることはないし、都心で働いている従姉の息子からだってそんな電話がある筈もないのだから、と昼に実家に電話してダメ押ししたのだけれど。

 今回のことも母によくよく聞いてみると、「●●(母の名前)おばさん、わかりますか」と言われ、変だなと思った(だいたい母を●●おばさんという呼び方で呼ぶ甥や姪はいないのだ。)けれど、「うーん、わからない・・・○○君?(従姉の息子の名前)」と自分から名前を出してしまったらしい。アチャー、こりゃ息子の言うとおりダメである。次回以降、○○だけど・・・、と名乗って電話をされたら一発だ。

 母の名前は電話帳にも表札にも出していない。とはいえ、悪い輩がその気になってちょいとポストを覗けば名前だって確認するのは簡単なことだ。
 敬老の日が済んでまだ日も浅い。体調も優れず、嫌な世の中であることよ・・・と思ってしまう自分が哀しい秋の夜長である。
コメント
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